転生しました。本業は、メイドです。
ー私の決意ー
朝食を終え部屋に戻る途中、お嬢様がこれからの予定を聞いてきた。
「お嬢様、本日はこれから語学と経済学のお勉強ですよ。」
「はぁ、苦手な教科。。」
お嬢様の顔色が一瞬で暗くなる。
でも、ガクーっとあからさまに肩を落とす姿も可愛らしい。
お嬢様の好きな教科は生物学だけなので、ほぼ毎日嫌いな教科だ。
「体を動かす習い事がしたい!剣術とか!」
そしてうちのお嬢様はアクティブなのでたびたびこんな事を言って私を困らせる。
「お嬢様に剣術は必要ありません。それに、護身術を習ったではありませんか。」
そう、先日あまりにもしつこいのでしかたなく簡単な護身術だけ習わせてみたのだが、さすがヒロインというべきか覚えが早くあっという間に習得してしまった上、もっと強くなりたいと言い出してしまった。
「護身術じゃなくて剣術がいいの!わたし強くなりたいの!」
ぐいぐいーと私のエプロンを引っ張りながら訴える姿は可愛らしい、、尊い、、が、
「お嬢様が強くなる必要はありません。あえて危険な目に遭う必要はないのです。少し護身術が出来るぐらいがベストです。」
貴族令嬢が12才で一通りの護身術が使えるだけでも普通ぢゃないのに……鍛えれば鍛えるだけ強くなってしまうのに……そんなお嬢様に剣術なんてさせられるものか。
「で、でもぉ……。」
うるうると私を見上げてくる姿はかよわく愛らしいのだが訴えている内容が物騒過ぎる。流されるな私。
「お嬢様が勇ましくなってしまったら、旦那様も奥様も悲しまれますよ?皆、お嬢様には可憐なまま育って頂きたいのです!護身術だって最大の譲歩でございますよ!」
お嬢様を戦士になんて……ラスボスになんて……絶対させるものか!!絶対阻止!!お嬢様には私が見守る中でキュンキュンで最高なTRUEENDを迎えていただくのだ!!
それに、、、
「………。」
はっ!お嬢様が静かになってしまった。しかもこの顔は納得していない顔だ。お嬢様は頑固だからなぁ。
しかたない。。
「申し訳ありませんお嬢様。剣術なんてされたら手が豆だらけになってしまいます。私は大切なお嬢様の大好きな美しい手が豆だらけになってしまうなんて耐えられません。。」
必殺、『私はお嬢様のこんな所が好きなんです、だからそのままでいてください(ハート』攻撃。
「うぅ、わかった。。」
ふふっ、やはり効果は抜群だ。まぁ頑固なお嬢様の事だからどうせ豆が出来ない程度やればバレないだろうとでも思ってるに違いないが今は良しとしよう。
見つけたら現行犯で捕まえて『私を騙したんですね』と言えば済むことだし。
申し訳ありません。。
大切な大切なお嬢様。
私はあなたに強くなってほしくないのです。
強くならなくても私が側にいます。
私が側で支え続けます。
ゲームではお嬢様であるシルヴィアの側に居続ける事が出来なかったメル。
私はメルとして生まれ変わった事を無駄にしたくない。
私は生きてシルヴィアの側にいたい。
前世の記憶が戻っても今までの記憶が消えた訳ぢゃない。
メルの過去は、公式が発表したもの以上に過酷だったが、シルヴィアやその家族の暖かさに触れて、メルはここでの生活に幸せを感じようになった。叶うことならどうかこのままとさえ思う程に。
でもゲームのメルはそれが叶わなかった。
シルヴィアと家族を守る為に悪者として殺されて死ぬこと選んだ。
大切な人を殺さずに済んだことへの安堵と大切な人との別れに涙し死んでいったに違いない。
私は死にたくないし、シルヴィアを悲しませたくない。
私はゲームのメルが守れなかった幸せを絶対に守ってみせる。
それに、、、シルヴィアお嬢様はドジっ子で頑固で弱っちい方が絶対可愛いしね。
「メル、黙ったままでどうしたの?」
「いえ、今日のオヤツは何にしようか考えてただけです。」
「え!わたしシフォンケーキがいい!メルが作ったやつ!」
「ふふ、私のシフォンケーキが好きな方なんてお嬢様くらいですよ」
「いいの!形はペチャンコだけどおいしいもん!!」
「ペチャンコ、、、。では、お嬢様がお勉強頑張ったら私も頑張って作ります。」
「やったー!!がんばるね!」
「はい、お嬢様。」
わたしは、メル。
転生しました。本業は、メイドです。
お嬢様の側で生きて、
お嬢様をお守り致します。
「お嬢様、本日はこれから語学と経済学のお勉強ですよ。」
「はぁ、苦手な教科。。」
お嬢様の顔色が一瞬で暗くなる。
でも、ガクーっとあからさまに肩を落とす姿も可愛らしい。
お嬢様の好きな教科は生物学だけなので、ほぼ毎日嫌いな教科だ。
「体を動かす習い事がしたい!剣術とか!」
そしてうちのお嬢様はアクティブなのでたびたびこんな事を言って私を困らせる。
「お嬢様に剣術は必要ありません。それに、護身術を習ったではありませんか。」
そう、先日あまりにもしつこいのでしかたなく簡単な護身術だけ習わせてみたのだが、さすがヒロインというべきか覚えが早くあっという間に習得してしまった上、もっと強くなりたいと言い出してしまった。
「護身術じゃなくて剣術がいいの!わたし強くなりたいの!」
ぐいぐいーと私のエプロンを引っ張りながら訴える姿は可愛らしい、、尊い、、が、
「お嬢様が強くなる必要はありません。あえて危険な目に遭う必要はないのです。少し護身術が出来るぐらいがベストです。」
貴族令嬢が12才で一通りの護身術が使えるだけでも普通ぢゃないのに……鍛えれば鍛えるだけ強くなってしまうのに……そんなお嬢様に剣術なんてさせられるものか。
「で、でもぉ……。」
うるうると私を見上げてくる姿はかよわく愛らしいのだが訴えている内容が物騒過ぎる。流されるな私。
「お嬢様が勇ましくなってしまったら、旦那様も奥様も悲しまれますよ?皆、お嬢様には可憐なまま育って頂きたいのです!護身術だって最大の譲歩でございますよ!」
お嬢様を戦士になんて……ラスボスになんて……絶対させるものか!!絶対阻止!!お嬢様には私が見守る中でキュンキュンで最高なTRUEENDを迎えていただくのだ!!
それに、、、
「………。」
はっ!お嬢様が静かになってしまった。しかもこの顔は納得していない顔だ。お嬢様は頑固だからなぁ。
しかたない。。
「申し訳ありませんお嬢様。剣術なんてされたら手が豆だらけになってしまいます。私は大切なお嬢様の大好きな美しい手が豆だらけになってしまうなんて耐えられません。。」
必殺、『私はお嬢様のこんな所が好きなんです、だからそのままでいてください(ハート』攻撃。
「うぅ、わかった。。」
ふふっ、やはり効果は抜群だ。まぁ頑固なお嬢様の事だからどうせ豆が出来ない程度やればバレないだろうとでも思ってるに違いないが今は良しとしよう。
見つけたら現行犯で捕まえて『私を騙したんですね』と言えば済むことだし。
申し訳ありません。。
大切な大切なお嬢様。
私はあなたに強くなってほしくないのです。
強くならなくても私が側にいます。
私が側で支え続けます。
ゲームではお嬢様であるシルヴィアの側に居続ける事が出来なかったメル。
私はメルとして生まれ変わった事を無駄にしたくない。
私は生きてシルヴィアの側にいたい。
前世の記憶が戻っても今までの記憶が消えた訳ぢゃない。
メルの過去は、公式が発表したもの以上に過酷だったが、シルヴィアやその家族の暖かさに触れて、メルはここでの生活に幸せを感じようになった。叶うことならどうかこのままとさえ思う程に。
でもゲームのメルはそれが叶わなかった。
シルヴィアと家族を守る為に悪者として殺されて死ぬこと選んだ。
大切な人を殺さずに済んだことへの安堵と大切な人との別れに涙し死んでいったに違いない。
私は死にたくないし、シルヴィアを悲しませたくない。
私はゲームのメルが守れなかった幸せを絶対に守ってみせる。
それに、、、シルヴィアお嬢様はドジっ子で頑固で弱っちい方が絶対可愛いしね。
「メル、黙ったままでどうしたの?」
「いえ、今日のオヤツは何にしようか考えてただけです。」
「え!わたしシフォンケーキがいい!メルが作ったやつ!」
「ふふ、私のシフォンケーキが好きな方なんてお嬢様くらいですよ」
「いいの!形はペチャンコだけどおいしいもん!!」
「ペチャンコ、、、。では、お嬢様がお勉強頑張ったら私も頑張って作ります。」
「やったー!!がんばるね!」
「はい、お嬢様。」
わたしは、メル。
転生しました。本業は、メイドです。
お嬢様の側で生きて、
お嬢様をお守り致します。
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