神速の生まれ変わり

ユー

出発

朝おきた。
今日出発しようかと考えている。
早くリリィの封印を解きたいからな。
それで、エルビスは毎日朝食はどうしているのだろう。

「エルビスや〜い。朝食はまだかー?」

返事がないな。……何をしているのだろうか。
俺の部屋は2階にあるってリビングは1階にある。なので階段を降りていつも食事していたリビングに向かう。
そこには、誰もおらず木の椅子とテーブルがあるだけだった。
アゲハとエルビスは何処に行ったのだろうか。
すると、いきなり振動がこの家全体にきた。
何事だと思ってると、地下の階段からエルビスとアゲハが登ってきた。

「むきー!エルビスは強いのじゃ!全然勝てないぞ!」

「あはは。修行が足りんぞ若者よ〜。」

朝から何してんだよ。
そんなことはまぁいい。それより、

「おい、エルビス。朝食は?」

腹が減った。飯が食べたい。

「うん。ごめんね。今用意するよ。」

と、言って何やら詠唱を始める。
おいおい、魔法に頼りすぎだ。

「『創造・食べ物クリエイトフード』」

エルビスが一言呪文を唱えるとあら不思議。
目の前には朝食が!
メニューはシンプルに食パンとサラダ、ヨーグルト。
流石、英雄だ。だが、人の記憶を勝手に盗み見るのは関心しないなぁ。
美味しそうだから許すがな。

「いただきます。」

いざ、食べようと思ってふとアゲハを見てみると、既に食べ終わっていた。
いや、速すぎだろ。

「エルビス!おかわりじゃ!」

そしておかわりまで頼むとは。
エルビスがまた魔法を使う。
そうして今回出てきたのは日本食だった。
白米に味噌汁、魚、福神漬け。
……食べたいなんて思ってないんだからね。

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さて、朝ご飯も食べて腹が膨れたところで、エルビスにお願いして魔物を造ってもらおう。
でもあまり強すぎても俺のステータスじゃ勝てないからな。
それと、魔物を倒すときはアゲハを使おう。傀儡にされるか心配だが、なんとかなるだろ。

「エルビス。魔物を造ってくれ。」

エルビスはリビングで本を読んでいたが構わずに頼む。

「わかったよ。なら外に行こう。」

玄関から外に出て裏にまわる。そこに少し広い空間があるんだ。そこでやるらしい。

「アゲハ、お前もこい。武器になってくれ。」

裏庭に出るとエルビスが詠唱し、アゲハが武器になる。
……凄いしっくりくる刀だ。握りやすく、刀身の長さも丁度いい。少し重いのもいい感じだ。

『レディに重いは失礼じゃないのかの?』

聞こえていたんかい。まぁ、聞かれて困ることじゃないからいいがな。

「エルビス、始めてくれ。」

「『創造・魔物クリエイトモンスター』」

エルビスが魔法を唱えると目の前に魔物がいた。
見た目は銀色で型はスライムだ。何かドラ〇エのメタ〇スライムみたいだ。一応鑑定しておこう。
――――――鑑定

────────────

メ〇ルスライム

魔物

レベル:1

体力:10

魔力:1

筋力:1

敏捷力:600  (800)

防御力:800

スキル
[逃げ足] 

────────────

いや、普通にOUTでしょ。
ツッコミたい所はあるが、まぁいいとしよう。
凄いステータスが偏ってるな。素早いし、俺に倒せるのだろうか。

「なあ、こいつ倒せるのか?」
「僕が抑えておくよ。」
「助かる。」

そう言うとエルビスが魔法を使う。

「『アースバインド』」

メタ〇スライムに土の鎖が巻きついている。中でもがいているが抜け出す様子はない。
今のうちにアゲハで攻撃して倒してしまおう。
いくぞ、アゲハ。

『うむ。と言っても妾は使われるだけじゃがな。』

「魔力解放!黒一閃!」

魔力を解放して攻撃力を上げる。黒一閃で決める!
そう思ったが如何せん俺のステータスが低いため。一撃では倒せなかった。
ならもう一度!と切ってみたが全然倒れる気配がない。
……もう疲れてきた。おそらく魔力切れだろう。
それくらい俺の魔力は低いんだ。
結果、通常攻撃でずっと切っていた。

〜30分後〜

「はぁはぁ。やっと倒せた。」
なんだよこいつの防御力。硬過ぎだろ。
まぁいい、倒せたんだから。
ありがとうな、アゲハ。

『うむ!礼には及ばん!』

さて、俺のステータスは、と。
確か記憶が戻ったからレベルアップすればする程前世に近づくんだっけか。

────────────

名前: 速風  瞬

種族:人間

職業:神速

レベル:18

体力:1860

魔力:1540

筋力:1600  (1800)

敏捷力:2500  (2900)

防御力:1240  (1460)

幸運力:24

スキル
[言語理解]  [鑑定]  [身体強化]  [風魔法]

────────────

確かに急激に強くなったが、前世にはまだまだ遠く及ばないな。
前世は最終的に幸運力以外5万を超えていたと思う。
疲れたから少し休もう。


「エルビス、獣人大陸に送ってくれ。」

「ん?もういいのかい?」

エルビスは一緒に来ないか?と誘ってみたが、ここの隠居ライフが気に入ったらしい。

「オーケーオーケー。少し待っててー。」

もちろんアゲハはついて行くらしい。別にいいけどね。

「ほい。準備完了!いつでも行けるよ。」

相変わらず早いな。
ちょっと急だが、行くか。
エルビスが手を振っている。
アゲハはしっかりと俺にくっついているな。
……少しくっつき過ぎだが、まぁいいか。


いざ!獣人大陸はビラルの街へ!






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