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声を失った少年の物語

響夜

12.旅立ち



書き溜めがありましたw
続きはまだ書いてないので時間があるときに...

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あれから一夜明け、朝になった。

今日は4年過ごしたこの屋敷から出て、旅に出る日だ。

俺は今屋敷の入り口の壁に腰かけ待機している、何故かというと師匠を待っているのだ。

昨日旅に出るという事を話したときに付いて来ると言っていて、俺もそれを承諾した。
しかし、自分からついて来ると言って寝坊するとは…

だけど、俺は約束は守る男だ。師匠を置いて旅に出るほどひどいやつじゃない。

そうこうしていると、奥の方から慌ただしく師匠がやってきた。

「ごめんごめん、昨日遅くまでこれを作ってて遅くなった。」

そう言って差し出してきたのは布で出来ているフード付きのマントだった。

『師匠裁縫とか出来たんだ…。』

「舐めないでほしいね、これでも昔は仲間の服が破けた時とかは修繕してたんだよ。」

思ったより良くできていたので、びっくりした。しかし、これをどうするのだろうか。

「一つは君が着るようのもので、もう一つは緊急事態の時に僕が町中でも行動できるようにするためのものだよ。」

『なるほど、だからフード付きか。』

あれから4年経っているとはいえ、俺は少しは顔つきは変わった?と思うが…
師匠に至っては何も変わってはいない、それもそのはずだ不老不死なのだから。

だけど、万が一の事も考えてこれを着てフードを被っておくことにする。

『さて、そろそろ出かけましょうか。』

そう師匠に話しかけ、俺はマントを着る。

「この屋敷にも世話になったね、君を治療するときにこの屋敷があって本当に助かった。」

『本当ですね、4年もここにいて名残惜しいですがいつかまたここで暮らしたいです。』

そのような事を思いながら師匠と俺は屋敷を後にする。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


俺達はハルミナという町へ向かっている、そこでは冒険者ギルドというものがあるらしい。
(師匠から聞いた)

冒険者とはギルド内にある依頼を受け、世界各地にいる魔物を討伐し、その報酬で生活をしている人たちの事という。

魔物とは4年前馬車に乗っているときに襲ってきたドラゴンもその一種だ。

俺達もこれからは旅をしていくのだからお金などがどうしても必要になってくる。
なので、師匠がいうには冒険者になるのがいいらしい。

師匠は城での仕事を辞める際に、騒ぎを起こしたので私も冒険者になるのは難しいだろうな、と言っていた。騒ぎとはどんなことをしでかしたのだろうか。

そんな事を考えながらハルミナを目指し道を進んでいるとなんだか道の先が少し騒がしい。

気になりその方向へ向かってみると少女が狼か犬か分からないが魔物に襲われている。

「来ないでよ、私あなたに何かした?私を食べても美味しくないよ!」

ちょっと涙目になりながら、狼に向けて手に持った木の棒をブンブンと振っている。

「グルル…」

今にも襲い掛かりそうだな。

『師匠助けてあげてもいいですか?』

「何故、私に問う。これは君の旅だ、君が助けたいと思うのならば助け、助けたくないと思うのならば助けないでいい。君自身が判断し、行動すればいいと思うよ。」

『分かりました、師匠少し行ってきます。』

そう俺は言って俺は少女の方へ走り出す。

それを見た狼は俺の方へ視線を移した、さぁ俺の初戦闘だ。


先に動いたのは狼だった、素早く移動し俺の方へ飛びかかって来た。

それを俺は回避し、風の無詠唱魔法【ウィンド】を狼へ放ち吹き飛ばす。

ウィンドは魔力の込め方により、そよ風程度の威力から少し強い突風程度の威力まで調整できる。
さっきの狼が飛びかかって来た時、一般人ならばこの狼の攻撃でけがをしていたかもしれないが、
俺は毎日稽古などをしていたおかげか、その攻撃に対応する事が出来た。

狼はさっきの攻撃で体勢を崩しているので、その隙に俺は杖から剣に持ち替え狼の方へ走る。

そして、剣を振り下ろし狼を斬った。

これで大丈夫だろう、そう思って少女の方を見てみると無事のようだ。

こっちの方を向いてぽけーっとしているがどうしたのだろうか。

俺がじーっと見ていると、「はっ。」といい少女が我に返った。

「た、旅の方襲われているところを助けていただき、ありがとうございます。
 何とお礼をしたらいいか。」

そう少女はあたふたしながら言い、深くお辞儀をした。

『大丈夫ですよ、人が襲われていたら助けるのは当たり前だと思いますから。』

そう俺が話しかけると、少女は周りをきょろきょろと見渡し始めた。

あ、そうか。無詠唱魔法というのは世の中に広まっていないんだった。

『すみません、今話したのは俺です。』

もう一度少女に話しかけたらびっくりされた。

「どうやって話しているんですか!?口動いてないじゃないですか。」

『俺喋れないんですよ、だから魔法で言葉を相手に伝えれるようにしているんです。』

「そうだったんですか…そのような魔法があったんですね。」

やはり、初めての人はこのような反応をするんだな。俺も最初はこうだった。

「私この先のハルミナの町に住んでいるナリアと言います。よければお名前を教えてはいただけませんか?」

『俺はクロといいます、俺もハルミナの町を目指しているので町まで一緒に行きませんか?』

一応本名は隠しておくことにした、クロック→クロ、髪の色は銀髪なのに名前がクロっておかしい気もするけど大丈夫だろう。

「クロさんですか、私なんかでよければ町までの道を案内します。」

そうナリアさんは俺の前に立ち先導をしてくれた。

『師匠人助けっていいものですね。』

「ニャーン。」

俺はおもわず、剣に手を添えた。

『冗談、冗談だって本気にしないでよ。怖いじゃん…』

まじめに切ろうかと思った。

「人からの感謝程ありがたいものはないよ、冒険者の依頼だってほとんどが人助けだからね。」

人が困っているから依頼を出す、それを冒険者が熟す。師匠が言っていることは間違いじゃなさそうだ。

依頼とは魔物退治の他にどんな事があるのだろうか。

冒険者の事について考えながら俺達はハルミナの町へ歩を進める。





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