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恋愛サバイバル〜卒業率3%の名門校〜

うみたけ

知力 2

「それじゃあ、さっそくオリエンテーション一日目、『知力』の結果発表を行う。」

 午後のテストも無事に終わり、あっという間に結果発表の時間となった。
 通常、1~2日後に結果発表を行うものだが、今回はオリエンテーションの一部ということで特別にテストの当日返却を行うらしい。
 俺もかなりの高得点の手応えがあるし、何よりあまり期待してなかった習志野の出来が良かったのがデカイ!これはかなりの順位が期待できそうだ。
 まぁ、市川と葛西がいる以上、ここで一位を獲るのは正直難しいが僅差なら残りの2日間で十分逆転できるはずだろう。

「それじゃあ、まず、今日のテストの結果の上位3ペアを発表する。」

 大井先生の発表をクラス全員が固唾をのんで見守っている。

「第3位、合計821点!舞浜学・千鳥知恵組!」
「「「おおっ!!」」」
「さすが、メガネコンビ!!」
「やっぱメガネには敵わなかったか…」
「…私もメガネにしようかしら…」

 クラス中から拍手やら歓声が響き渡り、みんなから祝福されている。
 逆に、黒髪眼鏡の男子と、短髪のロングの髪に眼鏡の少女はかなり呼ばれる確信があったのか、冷静に握手してお互いの健闘をたたえ合っている。… ほとんどメガネしか聞こえてこないきもするが…。
 ――っていうか、こいつら誰だ…?俺、こんな奴ら全く知らないんだが…。そもそも、なんか意外とみんな仲良くね…?
 いや、冷静に考えれば俺は葛西や市川くらいしかクラスのメンバーを覚えていなかった。
 そして、その原因についてもすぐに思い至った…。

(まぁ、入学してからほぼずっとこいつと一緒だったしな……。)

 俺は原因となった少女・習志野栞に目を向けると、習志野も気付いたらしく満面の笑みで手を振っている…。――まぁ、こいつと一緒じゃなくても俺は多分あの話の中には入ってなかったけどな…。

(それにしても仲良くなるの早過ぎじゃねぇの…?)

 そんな俺の些細な疑問などそっちのけで順位発表は進んでいく。
 そして…

「第2位、合計832点!氷室辰巳・習志野栞組!!」
「「「マジかよ!!」」」

 名前が呼ばれた瞬間、クラス中に衝撃が走った。

「氷室君が頭いいのは知ってたけど…」
「あの学年ブービーの習志野さんが…!?」
「こんなのあり得ない……」

 周りが驚くのも当然だろう。いくら俺が高得点を獲ったからって、学年の底辺である習志野とペアを組んでクラス3位なんて普通あり得ない。何か裏があるはずだ!と言いたくもなる。――まぁ、今回に関しては本当に何もしていないんだが。

「フン、まぐれだろうがとりあえず今回は褒めておいてやる。」

 そんな素直じゃない褒め言葉と一緒にテストが返却された。

テストの結果は…
俺、5教科合計478点。
習志野、5教科合計354点

「や、やりました!たっくん、わ、私、遂にやりましたよ!!」

 ――習志野は人生で初の70点以上を叩きだし、感動のあまり泣きじゃくっていた。

「そして、第1位!合計848点、葛西寛人・市川凛組!!」
「「「おおっ!!」」」

 クラスから再び拍手が鳴り響いた。最後はやはり誰もが予想した大本命が一位という結果に終わった。

(まぁ、差はほとんどねぇし、こりゃ予想以上の結果だな。)

 俺は内心笑いが止まらなかった。これなら正攻法でも十分逆転できそうだ。
しかし、俺のそんな考えはすぐに瓦解することとなった…。

「それじゃあ、テストの結果も発表したことだし、改めてオリエンテーション本日の結果発表を行う。」
「…は?」

 大井先生の言葉に耳を疑った。――おいおい、今日のオリエンテーションの順位なら今発表したはずだろ…?この教師は一体何を言ってんだ…?ここは クラスの連中の騒ぎに紛れて一言文句でも――

「!?」

 口を開きかけて、俺は周りの異変に気付いた。

(…誰も騒いでない…だと…?)

 いつもなら、大井先生が虚を突いた言動を取ると、決まってクラスがざわつくところだが、今は俺達以外誰も驚きの表情一つ見せず、ただじっと先生の発表を待っているのだ。
 ――なんでみんな無反応なんだ?もしかして俺がルールを聞き間違えてんのか…?
 戸惑う俺を差し置き、結果発表は続く。

「まぁ、いちいち読み上げるのも飽きたし、後はここに張り出しとくから適当に見とけ!」

 そう言って、先生は黒板に、バンっと勢いよく一枚の紙を張ると、そのまま教室を出て行った。
 そして…

「…なんだよ、これ…?」

 先生が残していった順位表を見て、俺は目を丸くした。

 順位表 一日目

1位 葛西・市川組(1128点)
2位 氷室・習志野組(832点)
3位 舞浜・千鳥組(821点)

「どうしたんだい、辰巳君。随分驚いてるみたいだけど?」

 不意に背後から軽薄な口調が聞こえた。
 振り返り、その胡散臭い笑顔を見た瞬間、気付いた。

「…なるほど。葛西、お前がなんかしたのか?」
「うーん…。まぁ、半分正解かな。」

 そして、葛西のその言葉と同時に一人の女子が俺の前に出てきた。

「言ったはずよ。あなた達を全力で潰すって」
「市川凛…!!」

 ツリ目の巨乳美少女が勝ち誇ったような顔で葛西の隣に並び立つ。
 ようやく俺は気付いた…。既にこいつらの攻撃が始っているということを……。

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