新しい世界で今度こそ幸せをつかみたい

ゆたぽん

26話

ギルドランクが上がり、討伐対象にウルフ系やホーンラビット、採取にも上〇〇草の納品などが増えた。
ナビさんの話だと、このまま一年くらいでランクをDまで上げても問題ないとの事。
ナビさんより、

「マスターの事を裏切らない奴隷を手に入れるか、魔物をティムする事をお勧めします。
ただ、ここのガロンでは奴隷を扱っている所はない為もう少し大きな街に行かなければならないので、先ずはティムからが良いかと。」

このままランクを一人で上げるのは目立つ恐れがあるとの事。
仲間を作るのが手っ取り早いが、奴隷は個人的に嫌なので魔物をティムする事にした。
ナビさんの話だと、スキルがなくても稀に魔物や幻獣、妖精などをティムする事が出来るとの事。

条件は様々で、魔物はHPがギリギリの時に限り服従するような体制になったり、幻獣や妖精などは気まぐれだとの事。ただし、ティム出来れば裏切りのない良きパートナーとなるとの事。

このガロン周辺では魔物と下位の妖精の気配はあるが幻獣の気配はないので、魔物をティムする事にした。

動物を飼う事が夢であり、出来ればモフモフとした魔物をティムしたいと思ったため依頼をこなしながら魔物を探した。

ナビさんから言われてから1週間程経過し、ホーンラビットかレッドウルフのどちらかにしようと考えていた。

どちらとも毛並みは申し分なく、両方共にと考えたが、下位の冒険者が2体をティムしてると目立つ可能性があるそうだ。
どちらとも癒されそうなので、タイミングがあった方をティムしようと思っていたが、どうしても手加減が出来ないでいた。

ジワジワと弱らせると言った事に慣れておらず、どうしても一撃で仕留めてしまうからだ。

そんな時、ガロンの森の外れで群れから離れてしまったのか一体のホーンラビットの気配がした。
かなり弱々しい状態であり、向かって見るとそこにいたのは額から真っ黒な角を生やしたホーンラビットだった。
本来なら角は白い筈であり、鑑定すると、珍しく事だが、角に魔素が溜まり循環出来ず、その場から動けなくなった為、仲間から見捨てられたようだった。

そのホーンラビットは辛うじてその場に立っているようだった。そして、私の方をチラ見すると逃げも隠れもせず、その目は早く殺してくれと言っているようだった。
私は思わずそのホーンラビットに、

「私と家族になってもらえないですか?」

と言っていた。ホーンラビットは何を言ってるんだとばかりに私をジーっと見た後、好きにすれば言うように地面に横になってしまった。

私はそのホーンラビットに近づき、体に手を当て頭の中に浮かんだ言葉をそのまま口にした。

《我汝の力を望む者なり、ティム。》

するとそのホーンラビットから魔素が抜け、私の体から魔力が抜けて、ホーンラビットに入っていった。

すると片言だが可愛らしい子供の声がした。

「クルシクナイ…。ナゼ?タスケタ?タスケタ、チガウ?ナカマ?」

どうやホーンラビットをティムした事によりパスが繋がり頭の中に声がするようだ。

状況を説明し、先ずはティムしたホーンラビットのステータスを確認した。

名前 なし
性別 女
種族 ホーンラビット
レベル 2/20(進化不可)
ランク G
年齢 0歳
HP 1/3
MP 1/2
固定スキル
なし
スキル
なし
加護
なし
契約者
カミーユ

ティムした事により契約者に私の名前が出ている。
不思議そうにこちらを見ているホーンラビットを抱きしめると、状況がわかってきたのか前足でテシテシと叩きながら、

「ナカマ?モウステナイ?ズット?イッショ?」

と小首を傾げながら言ってきた。仕草がとても可愛く更にギュと抱きしめていると、ナビさんから、

「マスター、話する事を許可願います。…。イエス。では、先ずはティムおめでとうございます。早速ですが、名前を付けて下さい。その後、もう少しスムーズに話せるように教育したいのですが…。イエス。マスターの影に入っている間に行いますので大丈夫です。」

名前を付けるのはとても苦手で、悩んだ末に、この子も簡単な名前でと、ラビさんと付けた。

ホーンラビットにラビさんと呼ぶととても嬉しそうにしてくれた。

そして再度ナビさんより教育するにももう少しレベルを上げて欲しいとのため、森の奥行った。
森の奥にはランクC〜Bの魔物がいるのでラビさんには影に入ってもらい、私が倒していた。ティムするとお互いに経験値が入るのだそうだ。

ラビさん自身もいきなりの事に話がわからない様子で、私が戦っている間もナビさんから説明を受けていたようだ。

色々話を聞きすぎたのか、途中からキューと鳴いて寝てしまった。続きはまた夜にしますとの事。
私はレベル上げをやめてガロンに帰った。

魔物をティムした場合はギルドに報告する義務があるため明日の朝報告してとの事。

さて寝ているので、食事はどうしようかと思ったが、基本的に私の魔力だけで良いそうだ。
食べれないわけではないので起きたら本人に確認してとの事。

一緒に寝たかったが、ナビさんが張り切っていたので諦めて一人で休んだのであった。

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