新しい世界で今度こそ幸せをつかみたい

ゆたぽん

22話

私はマリーさんとガイさんと楽しい食事をした後、冒険者ギルドに向かう事にした。
ナビさんの話だと、世界各地を廻るには、ある程度の地位は必要であり、3年を目処にギルドランクを上位にまで上げた方がいいとの事。
早く上げすぎると国から目を付けられてしまい、行動に制限がかかる恐れがあるそうだ。

それと、私はまだ15歳になっていない為、登録は出来ても最下位の依頼しか受けれないそうだ。
それでも後1カ月程で15歳になるから、先に冒険者ギルドに登録し、ギルドのシステムに慣れた方が良いとの事。

冒険者ギルドのシステムは、
先ずはギルドカードを作成する。その際自分の体液(ほぼ血液を使用するとの事)を使用するので自分以外の人に使えない仕様になっており偽造や複写等出来なくなっているとの事。

カードにはポイント(女神様が設定しているので、何で加算されるかは不明)がたまり、ポイントがたまるとランクが上がる。次のランクに上がる前には試練を受けるとの事。

ランクはG〜SSSランクまであり、現在の最高ランクはSSランクで世界でも10人いないそうだ。

登録は10歳〜出来るが危険が伴うので15歳未満はどんなに強くても最下位の依頼しか受けれないそうだ。

ナビさん曰く、セルディでは成人した時には必ず何かしらのギルドに入るようなシステムになっているとの事。

女神様がセルディを作った時に、カードを作る事によりどこの種族が多いと少ないとかの統計でバランスを考える指標する予定だったが、数が多くなり過ぎてしまったので、今はあまり役に立ってないと教えてくれた。

ただ、カード自体はとても優秀なのでシステムに組み込まれたままになっているそうだ。
そしてカードには功績や討伐数、犯罪歴等も分かるようになっている。

そして一番ありがたいのは魔物を倒した後自動でお金は回収してくれるとの事。
それによりカードで買い物が出来るようになるから盗難される恐れが少ないんだそうだ。

ナビさんから説明を、聞きながら歩いていると、冒険者ギルドに到着した。
中に入るとなんとなく地球の役所のようになっており、カウンターが何箇所かあり、討伐依頼、採取依頼、報告、買い取り等カウンターが分かれているようだった。

そこに1人の初老の紳士が話しかけてくれた。

「こちらのギルドにはどの様な用件でいらしたのでしょうか?…はい。…はい。初めての登録にいらしたのですね。それでしたら、こちらの用紙に必要事項を記入していただきまして、あちらの窓口にお出しください。失礼だとは思いますが、目が御不自由では?…はい。では、文字などはお書きする事は問題ないのですね?…はい。書けるのであれば問題ありません。ご不明な点があれば言って下さい。」

そう言うと、初老の紳士はその場を離れた。
ただ、その紳士にはまったく隙がなく、本能的に強そうと感じた。
すると、ナビさんに止められた。
上位ランクで高レベルの者は自分のステータスを見られるのを嫌う者も多く、気づかれたらトラブルになりかねかいので、やめた方が良いとの事。
まぁ、先ずマスターのスキルならバレる事は無いと思いますが…。とも言われたが、トラブルを起こしたくないので、ここは気にしない事にした。

用紙には名前、出身地、貴族であるかないか、スキル等書く欄があり、わからないところは抜かして書いてよいと書いてあった。

名前と貴族でないこと、スキル等を記入し、窓口に持って行った。

何故、貴族の有無を確認する必要があるのかと受付の女性に聞いたところ、貴族はトラブルを起こしやすいので、貴族用の説明をしないといけないからだと話していた。

ギルドは皇族も平民も関係なく、差別はない事、もしトラブルがあっても各自の責任である事。そこには貴族も平民も関係ない等より詳しく説明するそうだ。
以前、貴族が平民の冒険者を平民の分際で逆らうな等とトラブルが多々あり、確認する様になったそうだ。

ギルド職員から水晶の上に体液を垂らして下さいと言われたので指先を切って血液を垂らすと、スーっと吸収され水晶の中から一枚のカードが出てきた。

無事に手続きも終わりカードを受け取った。
職員さんから冒険者ギルドについて説明をしてもらったが、ナビさんの女神様が云々以外は説明とほぼ同じだった。

「…説明は以上です。それと、1年以上依頼を受けない場合には申請が必要です。理由にもよりますが、申請されない場合はランクが下がります。状況により、後からの申請も出来ますが、最悪の場合はギルドより脱退していただきますので、ご注意下さい。何かあればギルド職員に聞いてください。」

そう言われてカードを受け取った。白い名刺の様な大きさであり、依頼を受ける際、報告する際、買い取りする際等ギルド内のカウンターを使用する際に必要になるとの事。
カードはランクにより色が変わり、初めは白から始まり、SSSになると七色になると言われいるとの事。
ただしG〜Dまでは白で、Cが青色、Bが赤色、Aはプロンズ、Sがシルバー、SSがゴールドとなっているとの事。
色が変わってからが一人前と言われているそうだ。
ギルドカードを他者に見せる事も可能だが、見せたくない場合は念じれば名前とレベルとランク、犯罪歴以外は隠せる様になっているとの事。後、ダンジョン内で亡くなってしまった場合カード以外がダンジョンに吸収されてしまうのて、もし見つけたらギルドまで届けてもらいたいとの事。

ふとカードを落とした場合はどうしたら良いかと思い尋ねてみると、自分の体液を使用しているので体内に仕舞える仕様になっており、出し入れを意識して行えば良いと説明を受けた。

入れると念じてみるとスーっとカードは消え、出すと念じるとカードが出てきた。
改めてカードを見てみると、しっかり隠蔽されていた。
本来はカードを隠蔽する事は不可能なのだが、マスターの場合は仕方ないです。とナビさんから言われた。

依頼の受け方も一通り聞いたところで、依頼を受けようかと思ったが、ギルド職員より、今日はもう夕方なので依頼を受けるのは朝が良いと言われたため、依頼を受けず教会の宿に帰り休んだ。明日からスタートだが、ワクワクしてなかなか寝付けなかった。

ギルドカード
名前 カミーユ
性別 男性
種族 人族
レベル 9
年齢 14歳
HP 54/54
MP 61/61
固定スキル
なし
スキル
魔力探知2 生活魔法2 捜索 1 水魔法1
加護
なし
ランク G
昇格 不可
犯罪歴 なし

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