新しい世界で今度こそ幸せをつかみたい

ゆたぽん

閑話(精霊界)

ケットッシー親子は精霊界に帰ってからのんびりと過ごしていた。

「あぁ〜、自由って良いわ〜。話せるし、体も楽だし、本当に女神様には感謝だわ〜。」

本来の姿に戻り伸び伸びと生活していた。
帰ってきてから、母親ケットッシーは自分を封印したあの子の事が気になっていたので精霊王に相談してみた。
あのヒロイン?と言っていた子は他の幻獣も手に入れたいとも取れる発言を言っていた事を思い出したからだ。

精霊王もまさか?とは思ったが実際ケットッシーは封印されていたし、たまには幻獣達が皆揃うのも良いだろうと思い、精霊を使い幻獣達に集まるように声をかけた。
すると精霊からある幻獣が封印されていて来れないと言われたとの報告があった。

そもそも幻獣は、契約すれば仲間にする事が出来る。精霊界はつまらないと外の世界で生活している幻獣もいる。
その為、何百年も放浪しひょっこり帰って来る幻獣も珍しくないのだ。

捕らえられている幻獣は外の世界が好きな幻獣であり、その名はフェニックス。個体数は一体しかいない幻獣だった。
世界のバランスで、幻獣は力が強いほど個体数少なく、一体しかいない幻獣もいる。
そのため、その一体が消滅すれば精霊界の世界樹に実がなり新たな幻獣が生まれる。
ただ、フェニックスだけは自身が消滅する時に燃え上がり、その灰の中から新しく生まれ変わるのだ。
どうやらケットッシーを封印した人間が封印していることが分かった。
封印に使った魂もケットッシーの比ではなく、いくつかの街や村を潰し、フェニックスを手に入れた事がわかった。

フェニックスの羽根には万病を救い、寿命を延ばす効果ある。
そして側にいるだけでも少なからず恩恵があるのだ。
その者はまだ若々しく生きており、ケットッシーの話だと封印されたのは少なくとも100年以上前の事なので、人族の寿命としては長く生き過ぎている。

見つけたからには後は簡単だ、封印を解けばいい。フェニックスに念話で確認したところ、やはり封印されており、自由に出来ず羽根を毟られ続いて苦痛でしかないので、助けて欲しいとの事。

その者の目的は分からないが、禁忌を使い封印してる事が分かった時点で罰を与えなければならない。

精霊王が何か呪文を唱えるとフェニックスの封印は解け、その者から離れる事が出来た。

フェニックスが去ると同時に、その者は干からびるようにシワシワの老婆になっていた。
何か喚き散らかしているが、何をすることもないだろう。
フェニックスの羽根の影響でまだ生きる事は出来る。
精霊王はその者の罰として魔力を封印し、禁忌の使い方を話したり書き残し出来ないよう指と言葉を潰し、回復魔法やアイテムでも治らないようにした。
もうこれで何も出来ないだろう。

「しかし、何が目的でフェニックスを捉えていたんじゃ?あの者はフェニックスの恩恵を自分にだけ使っておったし、思考を読んでも自分だけが幸せになると思い込んでいたようじゃし。まぁ害は無くなったのじゃから、放っておくのが一番じゃな。」

そう言っているとフェニックスが精霊界に戻ってきた。

「ありがとうこざいました精霊王。あのまま囚われていたらと思うとゾッとします。」

と、お礼を言って飛び立って行った。どうやら暫くは精霊界でのんびり過ごすようだ。
ここのところ外の世界は放置していた事もあり、異常に気づけなかった精霊王は下位の精霊たちに外の世界での様子を時々報告するように命じた。
そのおかげで、のちにカミーユの存在も知られる事になるのであった。

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