新しい世界で今度こそ幸せをつかみたい

ゆたぽん

14話

地上までは崖沿いに飛んで上がった。途中魔物にも襲われたが、一人で倒せる様になっていたので問題なかった。落ちた時は長い距離だった気がしたが、上がる時は早かった。多分1日もかかっていないだろう。
そしてついに地上の光がうっすら確認できる距離になり私は自然と涙が出てきた。
初めはボヤーっとした光だったが上がれば上がるほど強くなり、暖かい陽の光が注いでいた。
長年暗闇の中での生活だったため明る過ぎ私は目を開けることができなかった。
それでも地上に到着し、太陽の暖かさを感じ、涙が溢れて止まらなかった。

「うぅ、なんて眩しくて、暖かいんだろ。ぐずっ、ポカポカしてて、魔法の火とは全然違う。」

私は暫くその場で立ち尽くし泣いていた。初めは伯爵の所に行って復讐しようかとも考えたが、この谷の管理者が居なくなるのはマズイ。罪のない領地の人たちにまで迷惑はかけれない。今の私には復讐する事は簡単だが、苦しめたい。手段を考えるためにも知識がないため街に向かい図書館にいきたい。長くここにいても殺意が湧いてしまうため、移動を始めた。
すぐに森を抜けて街を目指そうかと思ったが、あまりにも光が眩しいため、少し森で過ごし、慣れてから旅立とうと考えた。
石碑の近くだといつ伯爵が来るか解らないので人気のない森の外れで体を慣らした後、街道を行く事にした。
スキルのおかげで、人とすれ違っても、例え真横にいても気づかれない。その為、観察し放題で、自分のステータスがどれだけ異常かがよくわかった。

「…このまま正直にギルドに登録するのはマズイ。隠蔽工作してひっそりランクを上げれば良いかな?今装備してるのも誤魔化さないとヤバいかも…。」

現在装備しているのは谷の魔物からドロップしたものや、自分で作ったもので、S〜SSSランクになっている。ちなみに、素材や装備、ギルドもそうだがランク分けされておりG〜SSSランクまである。SSSランクに関しては神話級になっており、まず持っている人はいない。現に街道を移動している人たちの装備はCランク前後が多い。
たまにAランクを見るくらいだから、私の装備はバレたら流石にマズイだろう。
谷での討伐おおかげでお金には困っていない。急ぐ道中でもない為、途中で魔物を狩りながら自分の身体に直に当たるところは谷の魔物の素材を使い、上からは地上に出てからの魔物の素材を使用して防具を作った。なんとなくドラ◯エの旅人の服の様になったが、全体にすっぽりとしてる為、中まではわからないだろう。
ステータスもいじった。

名前 ノエル
性別 男性
種族 人族
レベル 9
年齢 14歳
HP 54/54
MP 61/61
固定スキル
なし
スキル
生活魔法2 捜索 1 
加護
なし

…すごいサッパリした感がハンパない。まだ祝福を受けてないから、魔法は表示できないし、これなら問題ないだろう。
祝福してもらって、直ぐに職に就きたい。仕事もしないでプラプラする大人にはなりたくないからね。
人が行き交い、いつ襲われるともわからない危機感もないため、私はかなり上機嫌で街道を歩いてるつもりだった。
だが、長年使用していなかった表情筋は動かず、無表情のまま歩いていた。スキルのおかげで人にも気づかれていなかったため、無表情に気づくのは後になってからである。

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