新しい世界で今度こそ幸せをつかみたい

ゆたぽん

5話

ハハさんともパーティーになってから2カ月程経ち、いよいよ来週旦那さんが私の魔力を確かめに来る事になった。母親の話だと魔力と共に性別もわかるらしいので、今の私のステータスが。

ステータス
名前 未定
性別 未定
種族 人族
レベル 5
年齢 0歳
HP 18/18
MP 15/15
固定スキル
性転換 隠蔽 全言語習得
スキル
回復魔法 1 生活魔法 1 マジック空間 1 状態異常耐性 1 スキル・経験値倍加(このスキルは上がりません) ※※※
魔力探知 1 念話 1 捜索 1 
加護
時空の女神  

(ふむふむ、強いのかな?わからないけどこれなら性別変えても大丈夫かな?)私は男子になりたいと願うと。

ピロン!性別を男に変えますか?と出たので、ハイ!と思うと、酷い目眩と、身体の中をぐにゃりと弄られるような不快感があり意識を手放した。

…数秒なのか、何時間だったのかわからないがふと目を覚ますと違和感はなく、いつものようにふわふわとあったかい空間に揺られていた。

(…メチャメチャ気持ち悪かったな。よっぽどじゃない限り性別変えるのやめよう!しかも周りが安全じゃないと使えないや…。あ!ス、ステータス!

ステータス
名前 未定
性別 男子
種族 人族
レベル 5
年齢0歳
HP18/18
MP15/15

(お、おー!ちゃんと男子になってる〜!でもMP減ってない?なんで?)

HP・MP 安静にしていれば徐々に回復する。回復薬を使用しても回復するが、使いすぎると効果が減少する。

(成る程、気絶してる間に回復したみたい。でも、初めての魔法が性別変えるって…。まぁ地球ならまずできないから貴重な体験だよね。これで旦那さんが私の魔力感じてくれれば当面大丈夫だよね?)

そんな事を考えて数日過ごしていたら旦那さんがやってきた!

「…やはり私の魔力と似ているな。それに男子のようだし、産まれたら息子の影武者として使ってやる!そなたはあくまでメイドとして接すれば良い!場合によっては嫁の先を探してやる!」

「!!!私はこの子の母親として過ごせないのですか⁈何故ですか⁈」

「ふん!そんな事は当たり前だろ!私の高貴な血と平民のそなたでは釣り合わないのが何故わからん?妻の子はそろそろ生まれる頃だし、影武者として使ってやるだけ有難いと思え!」

「そ、そんなぁ、私の赤ちゃんが…。」

「間違えるな!私の子だ!これだから平民は…。初めは乳母として使ってやる!その後は嫁に出してやる!金もやるから安心だろう?」

「…。」

「なんだ?その顔は?不満があるのか?私はそなたがどうなろうが構わないが、私の子を産むから温情してやってるんだぞ?」

「…。有り難く温情承ります。」

「そーだろう、そーだろう。そなたは無事に子を産むことだけ考えれば良い!明日から医者もよこすから安心しろ!」

それだけ言うと旦那様はバタバタと出て行った。

「…。ゴメンなさい私の赤ちゃん。これから貴方は大変な環境になると思うけど、お母さんは何もしてあげれないわ。せめて貴方が話を出来るぐらいまでは一緒にいたいけど…。うぅ…力のない母親でゴメンなさい…泣。」

(最悪な父親だな!怒。母親は全く罪はないのに…。大人になったらお母さんと一緒に生活出来るように頑張るから!待っててね!)

そんな事を考えていたが、ここは地球ではない異世界。命の価値は軽いと言う事を私は甘く見ていた。そしてとうとう私は産まれたのだった。

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