A Lifeオブchange

ミラRISE

エピソード5

さてどうしようかな、何かサインができるものは…

「あっ」
「何かありますかラインさん!」
「何かサインって訳じゃないけど証拠になる物はある?」
「そうですね。固有スキルを込めることは出来ますか?」
「ん〜、まあとりあえずやって見ましょうか」
「という事なのでちょっと待っててください、ちなみに全員分必要だったり…」
「「「はい!」」」
「あっ、分かりました」

できるか分からないが、やってみないと始まらない。ということで3人の女性を残し工房に入っていく、中に入って来たワイズさんはとても周りをキョロキョロしている。こういう自然な行動が、女性達なんかに人気だったりするんだろうな〜。
まあそこら辺は気にせずまずはガラスに必要な材料である石英を用意する、石英はほとんどの岩石に含まれているので岩を砕けば石ころと石英にアイテムが変わる。たまに鉱石がレアドロップとして出てくるくらいだ。
そして石英を炉で溶かしワイズさんに選んでもらった型に入れる、融解石英を流し込む時にワイズさんの固有スキルOneナイト プリズン一夜の刑務所をガラスに誘導する。すると選んでいた型と違うのがアイテムになった、それはワイズさんβ版からの個人シンボルマークである黒柱に白い薔薇が巻き付いたものへと変わったのだ。そのアイテムには耐久値が無くレアアイテム指定になっていた、アイテムができるとわかったのであと残り二人分も早急に完成させた。
完成品をワイズさんに渡すと「自分の分も作って貰えますか、お金は払うので」と言われたので、追加で一つ作り終えた。
工房から出るとワイズさんはアイテムを女性達に私、所有者設定を始めた。これは特別なアイテムに限定されるPVPが起こった時にそのアイテムはドロップしないというものだ、なので悪質な人が殺しに来てもそのアイテムは手元に帰ってくると言うものだ。もちろん大会なとでない限り公式が確認すると、そのプレイヤーはハンデが付けられる。
そしてその所持者設定をするのに付けた設定はモデル作成者、この場合はワイズさんのサインが所有者設定になるというものにしたのだ。そうすれば偽物ができることも無く二重の意味で、オリジナルサインになるのだ。

ワイズファンの女性達は最後に記念写真を取り店から出ていった、珈琲の代金を出すと言われたけれど「第1客という事でその思いだけ頂きます」と言って断らせてもらった。後から思えばとても恥ずかしいことを言っていることに気づいた、ワイズさんにドヤされた時に料金倍にしますよ?と言うと有無を言わずに引いていった。
ちなみにあのペンダントはビティーと言うアイテムで外装に付けるもので、効力が着いていた。



ビティー
ワイズ認定の証
効果
パワープラス1%
(魔力を加えることで3%まで引きあがる)
レア度☆☆☆



これなら自分の分も作れば良かったと裕斗は思った。
それからは客が来ることもなく、1人で装備品(ベスト)などを昨日狩ってきたモンスターのドロップで作っていた。
そしてその夜、いや深夜と言うべきだろう。人間の本質と言うべきか夜中の2時頃第一予選が開催された事を知らせる夜を彩る様々な花々が打ち上がった。

だが裕斗はその頃、ベットの上で一人静かに夢の国を歩んでいた。



今俺は大草原で1人脅威と戦っている、自分が得意とする暗黒魔術と同じ属性を持つ大型の狂馬と対面している。相手は艶のある黒一色のたてがみをたなびかせこちらを隙なく睨みつけている、これは12神獣の暗黒馬将ナイトキングウーの子分でだいたい上から2番3番目だったと思う。運業からのパーティー推奨は伊達では無いようだ、何だかんだ30分程度攻防しているが力量が足りそうにも無い。
作戦をと周りを見回した、その一瞬を暗黒馬将の子分である暗黒馬ナイトウーは見逃さず15メートルを1回の跳躍で詰め近距離で暗黒魔術中級影の斬撃シャドウアタックを放たれた。両者ともHPが半分切るくらいにまで削れていたのでこれを食らうと、完全に敗北が確定する程に不利になってしまう。その一瞬ある人の言葉が頭を過ぎった…このペンダント特殊効果ですごい力があるよ…それはβ版から始めていた自分が初めて絶対に勝てないと悟った相手であるラインさんの言葉だ、ラインさんの言葉を信じペンダントに魔力を注ぎ込む。
斬撃が飛んでくると思い剣を間に入れる、だが重みが来ない。そちらに顔を向けると目の前には時間が止まったかと思うほどゆっくりに見えた、身体強化の欄を見て見ても何も載っていない。履歴の欄を開くとそこには黄色い文字で『リミッターカット』と乗っていたそして秒数が乗っていた、その数約5秒だと思われる。速急にタブを閉じ敵の状況を確認する、そして体感1秒…

「カチッ」

ドカンという爆音、砂埃が上がりドスッという音が遅れて音を立てる。砂埃が晴れるとそこに立っていたのは剣を手に持ち棒立ちするワイズの姿だった。

そしてその姿を捉える1台のドローンがいた、それは大会を盛り上げプレイヤーに活気を与える運業からの刺客だった。

「学園」の人気作品

コメント

コメントを書く