命の重さと可能性の重み
第五十三話
ブーンという音を立て、本が開く。
(承りました。キーワード「SSSランク最強の魔物」で検索します。…検索結果が出ました。SSSランク最強の魔物についての知識をインプットしますか?)
「よろしく頼む」
(承りました。SSSランク最強の魔物についての知識をインプットします。………完了しました。別のキーワードを指定しますか?)
「いや、大丈夫だ。スリープモードで待機してくれ」
(承りました。スリープモードで待機します)
ブーンという音を立て、再び本が閉じる。
「本当に簡単ですのね…今のでまた、知識を得られたのでしょう?」
「そうですね。今のでSSSランク最強の魔物についての知識を得ました」
「そう。…なら、答えてもらえるかしら?」
「はい。…SSSランク最強と呼ばれる魔物の名前は、麒麟です。SSSランク最強の魔獣と言われるドラゴンと同等以上の力を持ち、まさしくこの世界での最強の一角を担っているといえると思います」
「当たっていますわ。…他に麒麟についての知識は何かありますの?」
「そうですねぇ…麒麟は神の眷族で、ごくまれに神の祝福を授ける事があるらしいです。…後は、麒麟には金、銀、紫、緑、橙の五種類がいて、それぞれ別の神につかえているそうです」
「それは本当っ!?わたくしたちも知らない情報ですわっ」
「そうなんですか?」
「そうなんですのっ。…わたくしたちが知っている麒麟は、金色だけですわっ」
「たしかに…金色以外は、神界にいることが多いらしいですからね…」
「神界ですって!?神界とは、あの神界ですの!?」
「マリアさんのいう神界がどの神界かは知りませんが…俺の言ってる神界とは、この世界とつながっている実際に神様がいる世界のことですよ」
「この世界とつながっている…のですか?…やはり神界は実在したのですわね」
「実在も何も…ダンジョンや遺跡とかに入り口がありますし、神を崇める神殿に入り口があらわれることもありますよ?…それに、神隠しといわれる失踪のほとんどが、突然あらわれた神界の入り口に吸い込まれてしまったためにおきていることなんですよ?」
「それは…本当ですの?」
「えぇ、もちろん。全世界記録集から得た知識ですからね…事実ですよ?」
「確かに…全世界記録集から正しい情報を得られるというのは、今見せていただきましたが…」
「信じがたい?」
「えぇ、そうなりますわね…」
「なら、可能性の一つとして覚えておいてください。今はそれでいいと思います」
俺は、マリアさんに妥協案を提示する。
「そう…ですわね。そうしますわ…」
マリアさんは納得はしていないようだが、受け入れたようだった。
(承りました。キーワード「SSSランク最強の魔物」で検索します。…検索結果が出ました。SSSランク最強の魔物についての知識をインプットしますか?)
「よろしく頼む」
(承りました。SSSランク最強の魔物についての知識をインプットします。………完了しました。別のキーワードを指定しますか?)
「いや、大丈夫だ。スリープモードで待機してくれ」
(承りました。スリープモードで待機します)
ブーンという音を立て、再び本が閉じる。
「本当に簡単ですのね…今のでまた、知識を得られたのでしょう?」
「そうですね。今のでSSSランク最強の魔物についての知識を得ました」
「そう。…なら、答えてもらえるかしら?」
「はい。…SSSランク最強と呼ばれる魔物の名前は、麒麟です。SSSランク最強の魔獣と言われるドラゴンと同等以上の力を持ち、まさしくこの世界での最強の一角を担っているといえると思います」
「当たっていますわ。…他に麒麟についての知識は何かありますの?」
「そうですねぇ…麒麟は神の眷族で、ごくまれに神の祝福を授ける事があるらしいです。…後は、麒麟には金、銀、紫、緑、橙の五種類がいて、それぞれ別の神につかえているそうです」
「それは本当っ!?わたくしたちも知らない情報ですわっ」
「そうなんですか?」
「そうなんですのっ。…わたくしたちが知っている麒麟は、金色だけですわっ」
「たしかに…金色以外は、神界にいることが多いらしいですからね…」
「神界ですって!?神界とは、あの神界ですの!?」
「マリアさんのいう神界がどの神界かは知りませんが…俺の言ってる神界とは、この世界とつながっている実際に神様がいる世界のことですよ」
「この世界とつながっている…のですか?…やはり神界は実在したのですわね」
「実在も何も…ダンジョンや遺跡とかに入り口がありますし、神を崇める神殿に入り口があらわれることもありますよ?…それに、神隠しといわれる失踪のほとんどが、突然あらわれた神界の入り口に吸い込まれてしまったためにおきていることなんですよ?」
「それは…本当ですの?」
「えぇ、もちろん。全世界記録集から得た知識ですからね…事実ですよ?」
「確かに…全世界記録集から正しい情報を得られるというのは、今見せていただきましたが…」
「信じがたい?」
「えぇ、そうなりますわね…」
「なら、可能性の一つとして覚えておいてください。今はそれでいいと思います」
俺は、マリアさんに妥協案を提示する。
「そう…ですわね。そうしますわ…」
マリアさんは納得はしていないようだが、受け入れたようだった。
コメント