命の重さと可能性の重み

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第二十八話

「①のスーピットの捕獲でよろしいのですね?」

「はい、それで大丈夫です」

俺は1つ目のSランク依頼を選んだ。
内容はスーピットの捕獲。
Sランクの魔物である、スーピットを一匹以上捕まえるのが条件だ。
期限は一週間なので、じっくりやれるのが選んだポイントだった。
それにスーピットはエリカが捕まえているので、不可能ではないという事実も大きい。
みたこともきいたこともないキノコや、魔獣の討伐、やったことのない護衛や行ったことのない街への道のりを考えれば、一番確実だと思ったのである。
それに………

「依頼を受けるにあたって、他人の助けを借りても大丈夫ですか?」

そう。
エリカが手伝ってくれれば、百人力なのである。

「かまいませんが、その場合は同じ冒険者に限ります…。まずはじめにチーム登録をおこなっていただき、依頼の報酬をきっちり均等にわける事に同意していただきます。その上で、依頼人に確認をとり、大丈夫だった場合のみ認められます」

「わかりました。なら、エリカとチームを組みたいのですが………エリカ?いいよね?」

「ちょっと待って、どの依頼にしたの?」

俺の問いかけに、入口近くで声をかけてくれた女性と話し込んでいたエリカが近付いてくる。

「①のスーピットの捕獲だよ。一番確実だと思ったんだ…」

「そう…確かに一番楽かもしれないわね…今の時期はちょうど、冬眠のためのエサを調達しにスーピットが巣穴から出てくるから…」

「そうなんだ…なら、やっぱりこれで決まりだね」

「そうね…妥当だと思うわ」

「よしっ。…それでなんだけど、チームを組んでくれないかな?」

「いいわよ。乗りかかった船だしね…手伝うわ」

「ありがとう…。じゃあさっそく…受付さん、エリカとのチーム登録をお願いします!」

「かしこまりました。では、こちらのチーム登録の書類に必要事項をお書き下さい…」

「わかりました…オートスペル」

俺はオートスペルを唱えて、書類に必要事項を書き込む。

「次は私ね…オートスペル」

続いてエリカがオートスペルを唱えて、書類に必要事項を書き込む。

「はい、ご記入ありがとうごさいます。こちらがチーム登録のひかえになりますので、どちらかが必ず持っていて下さい…」

「わかりました…エリカ、頼める?」

「私が持っていれば良いのね?…わかったわ」

俺は、受付の少女から受け取ったチーム登録の書類のひかえを、エリカに渡す。

「それじゃあお願いするね」

「了解」

「それでは次に、依頼の報酬を均等にわけるという誓約書にサインをお願いします…」

「わかりました…オートスペル」

俺は今度の書類にも、オートスペルでサインする。

「私も…オートスペル」

続いてエリカがサインしたので、受付の少女に渡す。

「はい、こちらの書類も承りました…。では最後に、依頼人への確認になります…。依頼人の方をお呼びしますので、しばらくお待ち下さい…」

「わかりました…それじゃあ、そこらへんに座って待とうか?」

「そうね…私は彼女と話の続きをしてくるわ」

「そう?わかった。じゃあ俺は、ギルド内を見て回ってくるね?」

俺はエリカが入口近くの女性の方に向かうのを見て、ギルドの二階への階段に向かうことにした。

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