欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)

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陵陵と言う男| 陵陵子の回想と決意

欠陥魔力騎士44

陵陵と言う男 陵陵子の回想と決意

 僕はずっと、一人で修練してきた。
 才能が無いとバカにされ、魔力騎士を目指すなんて烏滸がましいとまで言われたほどだ。
 だけど僕は、諦められなかった。
 家族で見に行った、トッププロのトーナメント。
 そこで戦う魔力騎士の姿に感動し、あぁなりたいと夢を持った。
 だが才能の無い僕は、道場に入るためのテストでさえ受かることができず、深い絶望の中でもがく毎日を過ごしていた。
 そんなある日、新しく僕の街に道場が作られる。
 その道場こそが外道流。
 僕はダメもとで道場に申し込み、その道場の最初の門下生として受け入れてもらえた。

(だけど結局、その道場の中でさえ、僕はかわらなかった)

 その道場主である僕の先生は、かつて僕が見に行ったトーナメントにも出たことがあるほどの有名な人で、すぐに僕以外の門下生が増えていく。
 そして一番最初に門下生となった僕が、その中で一番弱かった。

(だけど先生は優しかった。僕には魔力騎士の才能は無くても、努力を続ける才能があると言ってくれた)

 けれど、うまくはなれなかった。
 どうしても先生と同じように動けない。
 他の門下生は全員、先生と同じように動き、僕よりも強い。
 僕は自分自身に何度も絶望させられ、しかしトッププロになると言う目標のためだけに、自主練習も欠かさなかった。
 そんなある日のことだ。

(先生が教えてくれた外道流の極意。勝つためなら何でもやっていい。同じ技を同じ動きで再現するのではなく、自らの体に最適化させて自らのモノにする)

 そう教えられた僕は、次の日から夢中で練習した。
 先生の見よう見まねではなく、自分ならどうするかと考えて動く。
 その努力はだんだんと結ばれていき、ついにはその道場で一番となり、大会でも勝てるようになった。

(そして、先生の推薦でこの学園に来た。だからこそ、僕は先生に恥じない成績を残すんだッ!!)

 彼からあたえられたのは、道筋とゴール。
 今はひたすらその道をかけ上がり、彼が想定した以上の結果を残す。

(見てろよ? 絶対に見返してやるッ!!)

 これは僕の、僕自身への挑戦。
 先生の教えを胸に、彼が見せてくれたものを自分のモノとする。

(やってやる。やってるんだからッ!!)

 彼が離れている間、僕は死に物狂いで修練に励んだ。


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