欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)
学年無差別トーナメントに向けて⑦| それぞれの課題と特訓の日々④
欠陥魔力騎士43
学年無差別トーナメントに向けて⑦ それぞれの課題と特訓の日々④
「1つ目、終わったぜ? 天通……いやめんどくせぇ。限無でいいか?」
「構わないよ、西城君。予想通りのペースだ。次のメニューを伝えよう」
三回目の休憩時、西城君がやってきた。
ここまでの流れはすべて僕の想定内であり、このままのペースが続きさえすれば、全員が僕の出すすべてのメニューをこなせるはずだ。
……陵君を除いて、だが。
「西城君が行うメニューの基本は、技の効率化と持続力……つまりは流派の位階を上げることだ。そして、それと合わせて行うのが応用……つまりは技の出現場所やタイミングなどの反復練習。この応用は、陵君に自主練習させている間にこなすから、まずは技の精度上げだ。わかってると思うけど、君の成長次第で、トーナメントの戦術が決まる。頑張ってくれよ?」
西城君はバックスであり、彼が倒れては僕を守る存在がいなくなる。
ミドルスである美龍は、できれば攻撃で使いたいので、彼に落ちてもらっては困るのだ。
「わかってる。大丈夫だ、問題ねーよ。今やってるメニューも、師範に教えてもらってた修練法と違って新鮮だしな。まだまだいけるぜ?」
彼の技はある程度の相手の攻撃は確実に防げる。
事実、前のトーナメントで僕の攻撃に一度は耐えて見せている。
しかし、チーム戦となると話が変わる。
チーム戦では、使用できる魔力量が決められており、その管理はリーダーが行う。
簡単に言えばカートリッジオンリーであり、そのカートリッジはすべてリーダーが持っているイメージだ。
それゆえ、彼のメニューは技に対する使用魔力の効率化。
つまりはより少ない魔力で今と同じ効果を発揮してもらうわけだ。
だがこのままだと、陵君が追い付かない。
どうやら彼女は人から教わることになれていないらしく、僕が手取り足取り教えるよりも、一度見せた後に再現させる方が効率が良い。
更に言えば、彼女は一人で修練した方が更に効率が上がるようだ。
僕が見ていると言うだけで、多少集中力に乱れが見える。
(そうだな。ここは一度離れて、一人で試させてみるか……)
「西城君、予定変更だ。陵君にはこれから自主練習をしてもらう事にする。なのでこれから少し、応用を含めた模擬戦をしよう」
「わかったぜ。よろしく頼むわ」
「陵君。今日教えた事を中心に、自主練習をしていてくれ。どうやら君は、一人の方が効率が上がるようだから、ね」
「わかり、ました」
僕は陵君にそう告げると、西城君と共に模擬戦の申請をするために、監督の先生の方へ歩き出す。
「忘れないでくれよ、陵君。君の長所を……ね?」
彼女のもとへと戻ってくるまでに、彼女がどれだけ成長しているか。
僕はそれを楽しみにしつつ、西城君への指導へと意識を切り替えた。
学年無差別トーナメントに向けて⑦ それぞれの課題と特訓の日々④
「1つ目、終わったぜ? 天通……いやめんどくせぇ。限無でいいか?」
「構わないよ、西城君。予想通りのペースだ。次のメニューを伝えよう」
三回目の休憩時、西城君がやってきた。
ここまでの流れはすべて僕の想定内であり、このままのペースが続きさえすれば、全員が僕の出すすべてのメニューをこなせるはずだ。
……陵君を除いて、だが。
「西城君が行うメニューの基本は、技の効率化と持続力……つまりは流派の位階を上げることだ。そして、それと合わせて行うのが応用……つまりは技の出現場所やタイミングなどの反復練習。この応用は、陵君に自主練習させている間にこなすから、まずは技の精度上げだ。わかってると思うけど、君の成長次第で、トーナメントの戦術が決まる。頑張ってくれよ?」
西城君はバックスであり、彼が倒れては僕を守る存在がいなくなる。
ミドルスである美龍は、できれば攻撃で使いたいので、彼に落ちてもらっては困るのだ。
「わかってる。大丈夫だ、問題ねーよ。今やってるメニューも、師範に教えてもらってた修練法と違って新鮮だしな。まだまだいけるぜ?」
彼の技はある程度の相手の攻撃は確実に防げる。
事実、前のトーナメントで僕の攻撃に一度は耐えて見せている。
しかし、チーム戦となると話が変わる。
チーム戦では、使用できる魔力量が決められており、その管理はリーダーが行う。
簡単に言えばカートリッジオンリーであり、そのカートリッジはすべてリーダーが持っているイメージだ。
それゆえ、彼のメニューは技に対する使用魔力の効率化。
つまりはより少ない魔力で今と同じ効果を発揮してもらうわけだ。
だがこのままだと、陵君が追い付かない。
どうやら彼女は人から教わることになれていないらしく、僕が手取り足取り教えるよりも、一度見せた後に再現させる方が効率が良い。
更に言えば、彼女は一人で修練した方が更に効率が上がるようだ。
僕が見ていると言うだけで、多少集中力に乱れが見える。
(そうだな。ここは一度離れて、一人で試させてみるか……)
「西城君、予定変更だ。陵君にはこれから自主練習をしてもらう事にする。なのでこれから少し、応用を含めた模擬戦をしよう」
「わかったぜ。よろしく頼むわ」
「陵君。今日教えた事を中心に、自主練習をしていてくれ。どうやら君は、一人の方が効率が上がるようだから、ね」
「わかり、ました」
僕は陵君にそう告げると、西城君と共に模擬戦の申請をするために、監督の先生の方へ歩き出す。
「忘れないでくれよ、陵君。君の長所を……ね?」
彼女のもとへと戻ってくるまでに、彼女がどれだけ成長しているか。
僕はそれを楽しみにしつつ、西城君への指導へと意識を切り替えた。
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