欠陥魔力騎士の無限領域(インフィニティ)
学年無差別トーナメントに向けて④| それぞれの課題と特訓の日々①
欠陥魔力騎士40
学年無差別トーナメントに向けて④ それぞれの課題と特訓の日々①
「さてと、ポジションが決まったわけだから、次はそのポジションとして動く練習と、今より強くなるための訓練だね」
「そうはいいますが、ご主兄様が全員に教えていては、効率が悪くありませんか?」
当然のように僕が全員に教える立場だと決めている美龍だが、僕は今回一人を集中して教えて、他のメンバーは指針を与えるだけにするつもりだった。
「効率は悪くならないよ。僕は陵君をメインに教えて、それ以外のメンバーは適時新しい指針を示すだけにする」
「それならば……問題は無さそうですね。よろしくお願いいたしますわ」
「なんか美龍が決めきってるけど、みんなはそれで良いかな? 大和さんは前から教えている事の続きだし、美龍に教えるのは当たり前なんだけど……。西城君や陵君は僕に教えられるのは嫌じゃない?」
僕としては、すでに全員のメニューを考えてある状態だったが、嫌々やるのではそれこそ効率が悪くなる。
「俺は問題ないぜ? あんたのクラスの同じ流派のやつから聞いてる。あんたは俺の流派の技も神がかってるってな」
「僕も、大丈夫、です。よろしくお願いします、です」
「ならよかった。それじゃあまず西城くんだけど……」
僕はそれぞれ全員に別のメニューを与え、各自にそのメニューをこなせたら僕のところに来て次のメニューを教える形にして、解散とした。
………………
…………
……
「それじゃあ陵君。君とはみっちり個人練習だ。準備はいいかい?」
「は、はひっ。大丈夫、です」
「よし、なら早速……まずは外道流と言う流派についての認識から変えていこうか?」
僕は陵君の外道流……その先にあるものを知っている。
今彼女が使っている技は外道流のスタート地点に過ぎないと言うことを。
「まず認識を共通のものにしよう。君をこんな状態にした相手は、流鏑馬陵先輩でいいんだよね?」
「は、はひ。そうなのっていまし、た」
流鏑馬陵先輩は、この学園の三年生であり、学園最強の一人だ。
彼女は外道流開祖皆伝であり、外道流皆伝の彼女の遥か先の存在。
外道流の位階で彼女の皆伝の先に免許皆伝、そしてその先が開祖皆伝なのだ。
「外道流は、勝つためならば何でもする。それはいいよね?」
「も、も、も、もちろん、です」
「なら何で型があるのか、疑問に思ったことはない?」
「……どういう、意味、です?」
やはり彼女が皆伝止まりなのは、それが原因か。
「外道流とは、勝つための流派だ。それゆえ、本来なら型なんて存在するはずがない。なぜなら型を使った時点で、型を知っている相手には通用する可能性がなくなるからだ」
「ッ!?」
外道流皆伝とは、外道流の開祖から受け継がれている、「防がれにくい技」を型としたものをすべて覚える事で到達できる。
そしてその次の免許皆伝とは、「自分で新しく技を作り出す事」ができて、初めて試験を受けられる。
そしてその先の開祖皆伝とは、「自分で新しい流派を起こせるほどに自分だけの技をえとくし高めたもの」の一部が、開祖皆伝の者から選ばれて至れる。
つまり流鏑馬先輩とは、学園の三年生であると同時に、「流派を起こせる」ほどの達人と言うわけだ。
「今日からトーナメント開始までに、君には外道免許皆伝にまでなってもらう。一緒に頑張っていこうね?」
「は、はいっ、がんばりますッ!!」
こうして、僕と彼女の特訓の日々が始まった。
学年無差別トーナメントに向けて④ それぞれの課題と特訓の日々①
「さてと、ポジションが決まったわけだから、次はそのポジションとして動く練習と、今より強くなるための訓練だね」
「そうはいいますが、ご主兄様が全員に教えていては、効率が悪くありませんか?」
当然のように僕が全員に教える立場だと決めている美龍だが、僕は今回一人を集中して教えて、他のメンバーは指針を与えるだけにするつもりだった。
「効率は悪くならないよ。僕は陵君をメインに教えて、それ以外のメンバーは適時新しい指針を示すだけにする」
「それならば……問題は無さそうですね。よろしくお願いいたしますわ」
「なんか美龍が決めきってるけど、みんなはそれで良いかな? 大和さんは前から教えている事の続きだし、美龍に教えるのは当たり前なんだけど……。西城君や陵君は僕に教えられるのは嫌じゃない?」
僕としては、すでに全員のメニューを考えてある状態だったが、嫌々やるのではそれこそ効率が悪くなる。
「俺は問題ないぜ? あんたのクラスの同じ流派のやつから聞いてる。あんたは俺の流派の技も神がかってるってな」
「僕も、大丈夫、です。よろしくお願いします、です」
「ならよかった。それじゃあまず西城くんだけど……」
僕はそれぞれ全員に別のメニューを与え、各自にそのメニューをこなせたら僕のところに来て次のメニューを教える形にして、解散とした。
………………
…………
……
「それじゃあ陵君。君とはみっちり個人練習だ。準備はいいかい?」
「は、はひっ。大丈夫、です」
「よし、なら早速……まずは外道流と言う流派についての認識から変えていこうか?」
僕は陵君の外道流……その先にあるものを知っている。
今彼女が使っている技は外道流のスタート地点に過ぎないと言うことを。
「まず認識を共通のものにしよう。君をこんな状態にした相手は、流鏑馬陵先輩でいいんだよね?」
「は、はひ。そうなのっていまし、た」
流鏑馬陵先輩は、この学園の三年生であり、学園最強の一人だ。
彼女は外道流開祖皆伝であり、外道流皆伝の彼女の遥か先の存在。
外道流の位階で彼女の皆伝の先に免許皆伝、そしてその先が開祖皆伝なのだ。
「外道流は、勝つためならば何でもする。それはいいよね?」
「も、も、も、もちろん、です」
「なら何で型があるのか、疑問に思ったことはない?」
「……どういう、意味、です?」
やはり彼女が皆伝止まりなのは、それが原因か。
「外道流とは、勝つための流派だ。それゆえ、本来なら型なんて存在するはずがない。なぜなら型を使った時点で、型を知っている相手には通用する可能性がなくなるからだ」
「ッ!?」
外道流皆伝とは、外道流の開祖から受け継がれている、「防がれにくい技」を型としたものをすべて覚える事で到達できる。
そしてその次の免許皆伝とは、「自分で新しく技を作り出す事」ができて、初めて試験を受けられる。
そしてその先の開祖皆伝とは、「自分で新しい流派を起こせるほどに自分だけの技をえとくし高めたもの」の一部が、開祖皆伝の者から選ばれて至れる。
つまり流鏑馬先輩とは、学園の三年生であると同時に、「流派を起こせる」ほどの達人と言うわけだ。
「今日からトーナメント開始までに、君には外道免許皆伝にまでなってもらう。一緒に頑張っていこうね?」
「は、はいっ、がんばりますッ!!」
こうして、僕と彼女の特訓の日々が始まった。
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