異世界転移した少女の自由奔放な物語

ててて

3 メアリーさん



涼しい風とともに暖かい光を感じる。

(ああ、もう朝か…)

起きてやるのはスケジュールの確認、学校の用意に予習と復習。

今日も疲れる1日が始まる。

だか、目を開けると私の知っている天井ではなかった。部屋も私の部屋ではない。

「ここ…どこ?」

コンコン

ドアの叩く音が聞こえる

「え、どうぞ?」

「起きたかい?どうだい調子は?どこか悪いところはあるかい?」

強そうなおばあさんが入ってきた。だが、おかしい。日本の女性というより完全に海外の女性みたいな…てか、強そう

「は、はい。大丈夫です…。あの、ここってどこでしょうか?なぜ、私はここに?」

「ん?ここはギルド・アースガルドの寮だよ。あんたさんは私の孫に東の草原で倒れている所を拾わせたんだ。」

ギルド?寮?訳が分からない。孫?そう言えば男の子と話したような事気が…

「…えっと、そうなんですね。ありがとうございます、ご迷惑をお掛けしました。」

一応、お世話になったのは事実なのだから感謝は礼儀だろう。

「おやおや、礼儀の正しいお嬢さんだね。どうかお礼は孫に言ってやっておくれ。とても心配していたからね。あ、何か飲むかい?スープならあるよ。」

「ありがとうございます、いただきます。」

おばあさんはメアリーさんと言うらしい。この寮の寮母さんでギルドマスターというギルドの一番偉い人の奥さんだそうだ。

「うーん、色々聞きたいことがあるんだがひとまずお風呂に入ろうか。疲れが溜まっているみたいだしね。ちょっと待ってて遅れよ」

メアリーさんはさっさと部屋から出てしまった。

「そんなに疲れた顔をしてるかな…?」

いくら展開が早くとも結構ぐすっり眠った気がするのだが。不思議に思い、部屋の中にある鏡をのぞく。

「っっえ!!なにこれ!!」

鏡に映るのは黒髪黒目の西園寺華香ではなく、銀髪銀目の少女であった。

(なにこれ…どーなってんの?顔も少し違うし…)

鏡をよく見て自分の顔を観察する。

「は!!?」

左耳にも開けてないはずの青灰色のピアスがついている。

(………なにこれ)

ガチャ

「お、もう起きれるみたいだね。お風呂できたから入ってきな。ほらほら行った行った」

びっくりしすぎて固まる私はメアリーさんの促されるままにお風呂に入る。

着ていた学校の制服は洗ってもらい、綺麗な青色のワンピースを借りた。

「そういえば、随分珍しい服を着ていたね。お嬢さんは異国の人かい?」

「異国…というか異世界の人かもですね…」

確実にここは日本ではないと思える。この容姿に突っ込まれないところや、部屋のインテリア。
そして、なにより文字が読めない。

私は西園寺家の英才教育のおかげで英語、仏語、独語、伊語、その他さまざまな言語が使える私が読めないということはそういうことなのだろう。

「へぇ!ははっ異世界の人か!随分面白い冗談を言う子だねぇ。異世界の人を召喚するのはとんでもない魔力と人材が必要で今までも上手くいった試しがないらしいよ」

「へー……」

(え?どうやって説明するの!?)

「あ、そうだそうだ。忘れるところだった。このあとね、少し会ってもらいたい人がいるんだ。病み上がりの所悪いけどねぇちょっと私と一緒に付いてきてくれるかい?」

「えっ、その会ってもらいたい人って誰ですか?」

「私の旦那だよ。ちょっと、ガサツな人だけど悪いようにはしないから安心してくれるかい?」

「はい、わかりました。」

正直、このあとどうすればいいか全く分からない状況だから話が通じる人に相談したい。そして、教えて欲しい。

そうして、身だしなみを整え軽い食事を取ってメアリーさんの案内の元、ギルド・アースガルドへ向かうことになった。



 


「異世界転移した少女の自由奔放な物語」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く