暗殺学園カトルカナル
第四殺 これから始まる
「寮すごい豪華だねー」
 「確かに」
 『こんなに豪華だなんて……知らなかったです。本当にここで過ごすんですね…』
 「……………」
 篤人達四人は寮の玄関に辿り着き各々感想を漏らす。
 篤人達が住む寮の名前は『聖光館』。篤人達暗殺者の卵にとって似ても似つかない名前だ。
外観は洋風のデザインでシンプルな白塗りの横に長い建物だった。階は三階建てなのだがとにかく横に広い。50メートル以上はありそうだ。
寮に入ると道は三通りあった。右に行くか左に行くか階段を登るか、だ。
 すると────
 「「「!!!!!!」」」
 後ろから殺意がしたと思った瞬間には全員の首元にナイフが添えられていた。四人の中で唯一志葉だけは自分のナイフを取り出し防いでいた。
 「………まだまだ」
 ゆっくりナイフが離されて顔を後ろに向けると、同じ顔の綺麗な蒼い目をした金髪の少年が四人いた。
 「お、同じ顔だー、すごーい!」
 『全く同じ顔ですね…』
 「君は……誰?」
 「………僕は山入瀝。『聖光館』の寮監。ミッテルラントの卒業生」
 四人は三者三様の反応を示した。篤人と心は驚き、愛実は「おー」などと声を発し、志葉は僅かに目を開くだけであった。
 「どう見ても小学生にしか見えない…」
 同意を示すように心と愛実も頷く。
 「………失礼な。僕は25歳だ」
 『「「全然見えない」」』
  「………いらいら。………まあいいや、慣れてるし。………今から寮の説明するから、よく聞くように」
 『「「「はい」」」』
 見た目は全然大人に見えないが先程の殺意の出し方、気配の消し方、どれをとっても本物だった。攻撃を防ぐことが出来た志葉が少し異常と言ってもいい。
 
 「………この寮では常に《四殺組曲》で行動してもらう。朝食も夕食も特別な用事がない限り四人揃わないと食べられない。………流石に男女は別の部屋だけど。女子は三人とも同じ部屋。男子の君は一人部屋。………君達は三階の一番奥の301と302号室。お風呂は部屋にもユニットバスがあるけど大浴場もある。時間は各自で確認して。………朝食は朝6時から8時の間、昼食は休日のみ開いて11時から14時の間、夕食は18時から23時の間までなら利用出来る。四人で時間を合わせて利用して。………他に分からないことが会ったら玄関の隣に僕の部屋があるからそこに聞きに来て。…………はぁ、疲れた。じゃあ、そういうことで」
 瀝は喋り疲れた様子で自分の部屋に帰って行った。
 「よし!早く行こー!荷解きしなきゃ!」
 「そうだね。早く部屋を見てみたいし」
 瀝に言われた通りに寮の三階に上がり目的の部屋まで向かう。
 寮の壁は白く塗られており所々にナイフが二本交差した紋がある。二本のナイフの先は赤に染まっている。ミッテルラント学園の校章だ。これはナイフが敵を殺した証、という意味らしい。
 「それじゃあまた後でね!夕飯は七時頃でいいかな?」
 「うん、それで大丈夫。じゃあまた後で」
 夕食は全員で摂らなければならないため約束をして女子三人は302号室へ、篤人は301号室へと入った。
 「はあ…やっと一息つける」
 篤人は届いた荷物の荷解きを終えてベッドに寝転がり休んでいた。
 部屋は一人用で広過ぎず狭過ぎずの丁度良い大きさで机とベッドと台だけがあるシンプルな作りではあったが特に何かする訳でもないので問題なかった。
 「《四殺組曲》制度は知ってたけど……まさか他のメンバーが全員女子になるなんて……」
大体《四殺組曲》は自由に組めることもあって女子だけの集団になったり男子だけの集団、男子と女子の混合だとしても2人ずつとなることが多い。勿論今まで前例が無いわけではないが頻繁に起こる事でもなかった。
 「………まあもう起きた事は仕方ないしなあ……時間まで暇だし寝てよう…」
 篤人は愛実達との約束の時間まで疲れをとるべく眠りについた。
「報告は以上です」
 「ありがとう、紫呉。ご苦労さま」
 「はい、南理事長」
 ここはミッテルラント学園の最上階、南梓咲の自室でもあり仕事部屋でもある理事長室だ。部屋には長い黒髪、触れたら壊れてしまいそうな華奢な肩の女性、南梓咲と、短い黒髪の女性、京塚紫呉がいた。
 「あ、そういえば紫呉。……あの子達はどんな様子だった?」
 「あの子達、と言いますと、斎中志葉と斬宗篤人のことですか?」
 「ええ、そうよ」
 「あの二人は西條愛実と七草心と《四殺組曲》を組んだ様です。瀝から連絡がありました」
 「そう、一緒に《四殺組曲》を組んだのね。良かったわ」
 梓咲はホッとしたように息をつく。
 「……つかぬ事をお伺いしますが、何故理事長はあの二人の事を気にかけるのですか?模擬戦の際もご覧になっていましたよね?」
 「…あの子達は、私が見守らなければならない子達なの。あの子達は、私にとって特別だから…」
 梓咲は黒い髪をなびかせながら、昔を懐かしむような、それでいて心配そうな顔をして呟く。
 「特別、ですか」
 「ええ、紫呉も気にかけてあげて。あの子達のこと」
 「分かりました」
 
 「確かに」
 『こんなに豪華だなんて……知らなかったです。本当にここで過ごすんですね…』
 「……………」
 篤人達四人は寮の玄関に辿り着き各々感想を漏らす。
 篤人達が住む寮の名前は『聖光館』。篤人達暗殺者の卵にとって似ても似つかない名前だ。
外観は洋風のデザインでシンプルな白塗りの横に長い建物だった。階は三階建てなのだがとにかく横に広い。50メートル以上はありそうだ。
寮に入ると道は三通りあった。右に行くか左に行くか階段を登るか、だ。
 すると────
 「「「!!!!!!」」」
 後ろから殺意がしたと思った瞬間には全員の首元にナイフが添えられていた。四人の中で唯一志葉だけは自分のナイフを取り出し防いでいた。
 「………まだまだ」
 ゆっくりナイフが離されて顔を後ろに向けると、同じ顔の綺麗な蒼い目をした金髪の少年が四人いた。
 「お、同じ顔だー、すごーい!」
 『全く同じ顔ですね…』
 「君は……誰?」
 「………僕は山入瀝。『聖光館』の寮監。ミッテルラントの卒業生」
 四人は三者三様の反応を示した。篤人と心は驚き、愛実は「おー」などと声を発し、志葉は僅かに目を開くだけであった。
 「どう見ても小学生にしか見えない…」
 同意を示すように心と愛実も頷く。
 「………失礼な。僕は25歳だ」
 『「「全然見えない」」』
  「………いらいら。………まあいいや、慣れてるし。………今から寮の説明するから、よく聞くように」
 『「「「はい」」」』
 見た目は全然大人に見えないが先程の殺意の出し方、気配の消し方、どれをとっても本物だった。攻撃を防ぐことが出来た志葉が少し異常と言ってもいい。
 
 「………この寮では常に《四殺組曲》で行動してもらう。朝食も夕食も特別な用事がない限り四人揃わないと食べられない。………流石に男女は別の部屋だけど。女子は三人とも同じ部屋。男子の君は一人部屋。………君達は三階の一番奥の301と302号室。お風呂は部屋にもユニットバスがあるけど大浴場もある。時間は各自で確認して。………朝食は朝6時から8時の間、昼食は休日のみ開いて11時から14時の間、夕食は18時から23時の間までなら利用出来る。四人で時間を合わせて利用して。………他に分からないことが会ったら玄関の隣に僕の部屋があるからそこに聞きに来て。…………はぁ、疲れた。じゃあ、そういうことで」
 瀝は喋り疲れた様子で自分の部屋に帰って行った。
 「よし!早く行こー!荷解きしなきゃ!」
 「そうだね。早く部屋を見てみたいし」
 瀝に言われた通りに寮の三階に上がり目的の部屋まで向かう。
 寮の壁は白く塗られており所々にナイフが二本交差した紋がある。二本のナイフの先は赤に染まっている。ミッテルラント学園の校章だ。これはナイフが敵を殺した証、という意味らしい。
 「それじゃあまた後でね!夕飯は七時頃でいいかな?」
 「うん、それで大丈夫。じゃあまた後で」
 夕食は全員で摂らなければならないため約束をして女子三人は302号室へ、篤人は301号室へと入った。
 「はあ…やっと一息つける」
 篤人は届いた荷物の荷解きを終えてベッドに寝転がり休んでいた。
 部屋は一人用で広過ぎず狭過ぎずの丁度良い大きさで机とベッドと台だけがあるシンプルな作りではあったが特に何かする訳でもないので問題なかった。
 「《四殺組曲》制度は知ってたけど……まさか他のメンバーが全員女子になるなんて……」
大体《四殺組曲》は自由に組めることもあって女子だけの集団になったり男子だけの集団、男子と女子の混合だとしても2人ずつとなることが多い。勿論今まで前例が無いわけではないが頻繁に起こる事でもなかった。
 「………まあもう起きた事は仕方ないしなあ……時間まで暇だし寝てよう…」
 篤人は愛実達との約束の時間まで疲れをとるべく眠りについた。
「報告は以上です」
 「ありがとう、紫呉。ご苦労さま」
 「はい、南理事長」
 ここはミッテルラント学園の最上階、南梓咲の自室でもあり仕事部屋でもある理事長室だ。部屋には長い黒髪、触れたら壊れてしまいそうな華奢な肩の女性、南梓咲と、短い黒髪の女性、京塚紫呉がいた。
 「あ、そういえば紫呉。……あの子達はどんな様子だった?」
 「あの子達、と言いますと、斎中志葉と斬宗篤人のことですか?」
 「ええ、そうよ」
 「あの二人は西條愛実と七草心と《四殺組曲》を組んだ様です。瀝から連絡がありました」
 「そう、一緒に《四殺組曲》を組んだのね。良かったわ」
 梓咲はホッとしたように息をつく。
 「……つかぬ事をお伺いしますが、何故理事長はあの二人の事を気にかけるのですか?模擬戦の際もご覧になっていましたよね?」
 「…あの子達は、私が見守らなければならない子達なの。あの子達は、私にとって特別だから…」
 梓咲は黒い髪をなびかせながら、昔を懐かしむような、それでいて心配そうな顔をして呟く。
 「特別、ですか」
 「ええ、紫呉も気にかけてあげて。あの子達のこと」
 「分かりました」
 
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コメント
如月ぅ。
フォローありがとうございます!!
受験生なので親から隠れがくれ書いてますが毎週更新する予定ですのでよろしくお願いします!
如月ぅ。
いいねさせてもらいました。自分も如月ぅ。っていう名前で作品書いてます。お互いにコメントし合い能力を高めていくってのはどうでしょう?