ソラの巫女
第五話 青く輝く玉
ユエ・マミ・サラ「ヒカリ!!!」
祠に倒れるように寄りかかった血だらけのヒカリを見つけて三人は慌てて駆け寄った。
マミ「ヒカリ!ヒカリ!なんでこんなに血が…」
ユエ「大丈夫、息はあるわ。とりあえず落ち着きましょう、状況の解明よりヒカリの手当が先よ。」
幸い、傷の数は多かったが、大事に至る大怪我はしていなかった。
ユエは慣れた手つきでヒカリの傷の手当をしていく。
ユエ「骨も折れてないし、気を失ってるだけみたい。しばらく寝かせていれば直に目を覚ますと思うわ。」
サラ「よかった…でもヒカリの傷、転んだりした傷にしては不自然じゃないか?まるで獣に引っかかれたような傷じゃないか…」
ヒカリの体に出来た無数の傷は、獣の爪に引っかかれたような長い血の線ができていた。
転んで出来るにはあまりに不自然な形だ。
マミ「でもこの島で人を襲うような凶暴な動物がいるなんて聞いたことないよ…」
ユエ「はぐれていた間に一体ヒカリになにがあったのかしら…」
ガサガサ…ガサガサ…
重い空気の中、三人が考え込んでいた時、祠の外の森から何者かの足音が聞こえた。
サラ「ま、まさかヒカリを襲った奴か…?」
マミ「やだっ、どうしよう!サラ!ユエ!」
ユエ「しっ!静かに、何か喋ってるわ」
??「くそっ…あの小娘どこに行った…。あの玉がなきゃ力を使えない…絶対見つけてやる」
三人が祠に隠れながら声のするほうを恐る恐る見ると、暗闇の中月の光に照らされた自分達より何倍も大きい大男が森の中に立っていた。頭には角が生え喋った際に開いた口からは鋭い牙が見えた。
ユエ「あいつがヒカリを…それに玉ってなんのこと…?」
勘が鋭いユエが、ハッ!と思いヒカリの手を見る。先程傷を手当していた時は気づかなかったがその小さな手には青く輝く、まるで伝説にでてくる玉にそっくりなそれが握られていた。
ユエ「(まさか…この祠って)」
マミ「やばい!あいつこっちに近づいてくるよ!」
先程まで、遠くにいたはずの大男が何かブツブツ言いながら祠に近づいてくる。
このままだと大男とマミ達が鉢合わせる形になってしまう。
サラ「くそっ、武器もないしこっちには怪我人が一人いる…人数はいるがきついぞ…」
マミ「どうしよう…後ろは行き止まりだし隠れる場所もないよ!」
ユエ「二人とも、私に考えがある」
マミ・サラ「えっ?」
ユエ「(ヒカリが握っている玉があの伝説にでてくる玉なら…特別な力があるはず…そしてそれを使えばきっと…)」
ユエは先程、広場で聞いたタビおばあちゃんの言葉を思い出していた。
゛巫女様達は青く輝く玉を頼りに舞い降りてくる゛
ユエ「(この青く輝く玉が天界と私達のいるこの世界を繋ぐ道しるべになっているのなら…)」
マミ「ユエ!なんで黙ってるの!?ねぇ!」
ユエ「二人とも、輪になるように手を繋いで」
サラ「よくわかんねーけど、手を繋げばいいんだな?もうどうにでもなりやがれ!」
マミ、はヒカリとサラ。サラはマミとユエ。ユエはサラ。そして片方余った手をヒカリが握っている玉に当てた。
??「おい!てめえら!そこでなにしてやがる!」
ユエが玉に手を当てたのと同時に大男が祠にいる四人を発見して声を荒らげながら近づいてきた。
ユエ「巫女様!!青く輝く玉の力をお貸しください!!」
??「させるかよ!!」
大男が少女達に手を伸ばす、残り数センチの所で少女達の周りが激しい炎に包まれた。その炎が伸ばしていた大男の手を焼き尽くす。
??「ぐあああ!手があああ!」
大男が苦しみながらのたうち回っていると、地面から゛ゴゴゴゴ   ゛と地響きがしたと同時に無数の大木が地を突き破り大男を縛りあげる
??「ぐはぁ!なんなんだよっ!どうなってやがる!」
大男が鋭く伸びる爪と牙で巻きついてくる大木を切ろうとすると、冷たい空気と共に一瞬にして大木が氷漬けになり大男の鋭い爪と牙でもかすり傷ひとつつけることが出来ないほどに硬くなった。
そして、体を切り裂くようなほど強い突風が祠の中に吹き、風に乗った炎が威力を増して大男に襲いかかった。
??「ぐああああああああ!」
体中を焼き尽くされる苦しみで叫ぶ大男。あと一息で力耐えるという時に突然、焼き尽くす炎が消え縛り上げていた大木が枯れていった。
意識が朦朧とする中最後に大男が目にしたのは青い光の中消えていく四人の少女達の姿だった。
祠に倒れるように寄りかかった血だらけのヒカリを見つけて三人は慌てて駆け寄った。
マミ「ヒカリ!ヒカリ!なんでこんなに血が…」
ユエ「大丈夫、息はあるわ。とりあえず落ち着きましょう、状況の解明よりヒカリの手当が先よ。」
幸い、傷の数は多かったが、大事に至る大怪我はしていなかった。
ユエは慣れた手つきでヒカリの傷の手当をしていく。
ユエ「骨も折れてないし、気を失ってるだけみたい。しばらく寝かせていれば直に目を覚ますと思うわ。」
サラ「よかった…でもヒカリの傷、転んだりした傷にしては不自然じゃないか?まるで獣に引っかかれたような傷じゃないか…」
ヒカリの体に出来た無数の傷は、獣の爪に引っかかれたような長い血の線ができていた。
転んで出来るにはあまりに不自然な形だ。
マミ「でもこの島で人を襲うような凶暴な動物がいるなんて聞いたことないよ…」
ユエ「はぐれていた間に一体ヒカリになにがあったのかしら…」
ガサガサ…ガサガサ…
重い空気の中、三人が考え込んでいた時、祠の外の森から何者かの足音が聞こえた。
サラ「ま、まさかヒカリを襲った奴か…?」
マミ「やだっ、どうしよう!サラ!ユエ!」
ユエ「しっ!静かに、何か喋ってるわ」
??「くそっ…あの小娘どこに行った…。あの玉がなきゃ力を使えない…絶対見つけてやる」
三人が祠に隠れながら声のするほうを恐る恐る見ると、暗闇の中月の光に照らされた自分達より何倍も大きい大男が森の中に立っていた。頭には角が生え喋った際に開いた口からは鋭い牙が見えた。
ユエ「あいつがヒカリを…それに玉ってなんのこと…?」
勘が鋭いユエが、ハッ!と思いヒカリの手を見る。先程傷を手当していた時は気づかなかったがその小さな手には青く輝く、まるで伝説にでてくる玉にそっくりなそれが握られていた。
ユエ「(まさか…この祠って)」
マミ「やばい!あいつこっちに近づいてくるよ!」
先程まで、遠くにいたはずの大男が何かブツブツ言いながら祠に近づいてくる。
このままだと大男とマミ達が鉢合わせる形になってしまう。
サラ「くそっ、武器もないしこっちには怪我人が一人いる…人数はいるがきついぞ…」
マミ「どうしよう…後ろは行き止まりだし隠れる場所もないよ!」
ユエ「二人とも、私に考えがある」
マミ・サラ「えっ?」
ユエ「(ヒカリが握っている玉があの伝説にでてくる玉なら…特別な力があるはず…そしてそれを使えばきっと…)」
ユエは先程、広場で聞いたタビおばあちゃんの言葉を思い出していた。
゛巫女様達は青く輝く玉を頼りに舞い降りてくる゛
ユエ「(この青く輝く玉が天界と私達のいるこの世界を繋ぐ道しるべになっているのなら…)」
マミ「ユエ!なんで黙ってるの!?ねぇ!」
ユエ「二人とも、輪になるように手を繋いで」
サラ「よくわかんねーけど、手を繋げばいいんだな?もうどうにでもなりやがれ!」
マミ、はヒカリとサラ。サラはマミとユエ。ユエはサラ。そして片方余った手をヒカリが握っている玉に当てた。
??「おい!てめえら!そこでなにしてやがる!」
ユエが玉に手を当てたのと同時に大男が祠にいる四人を発見して声を荒らげながら近づいてきた。
ユエ「巫女様!!青く輝く玉の力をお貸しください!!」
??「させるかよ!!」
大男が少女達に手を伸ばす、残り数センチの所で少女達の周りが激しい炎に包まれた。その炎が伸ばしていた大男の手を焼き尽くす。
??「ぐあああ!手があああ!」
大男が苦しみながらのたうち回っていると、地面から゛ゴゴゴゴ   ゛と地響きがしたと同時に無数の大木が地を突き破り大男を縛りあげる
??「ぐはぁ!なんなんだよっ!どうなってやがる!」
大男が鋭く伸びる爪と牙で巻きついてくる大木を切ろうとすると、冷たい空気と共に一瞬にして大木が氷漬けになり大男の鋭い爪と牙でもかすり傷ひとつつけることが出来ないほどに硬くなった。
そして、体を切り裂くようなほど強い突風が祠の中に吹き、風に乗った炎が威力を増して大男に襲いかかった。
??「ぐああああああああ!」
体中を焼き尽くされる苦しみで叫ぶ大男。あと一息で力耐えるという時に突然、焼き尽くす炎が消え縛り上げていた大木が枯れていった。
意識が朦朧とする中最後に大男が目にしたのは青い光の中消えていく四人の少女達の姿だった。
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