話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

諦めていた人生の続きで私は幸せを掴む

弓削鈴音

76話: 呪公との戦い

どろりとした魔力が滲み出る屋敷。

第三位精霊の中でもかなりの実力を誇るナツミが苦戦する━━━いや、連絡をとる余裕さえないほど圧倒されている相手に、私とリコだけで対応できるのか。
そんな不安が過るが、それを上回って煮えたぎる怒りのおかげで、至って自然に魔法障壁を破壊して内部に転がり込むことができた。

窓を蹴り破って屋敷の内部に入った瞬間、身体に重たいコールタールが纏わりついたような錯覚に襲われる。

『……重力操作?』

「アイカ、右!」

リコの声に、右手に風の刃の球を作り出して応戦すると、金属の嫌な音がした。
その方向を向くと、無数の短剣が私達の方に発射されている。その全てをはたき落とし、半自動的に決められた攻撃を繰り返す魔法陣を壊して、一息つく。

ここは寝室だろうか。
ボロボロのベッドと布がかけられた家具がある、一見普通の部屋だ。かなり凶悪な罠こそあったが。

『リコ、ナツミは』

「多分下の階なの。……これ、重力操作じゃない。悪魔の瘴気が濃すぎて、精霊が活動しにくい空間になってるの。さすがのアイカとわたしでも━━━」

『だったら空気を入れ替えてやればいいよ』

階段を探す手間も面倒で、床を踏み抜く。
案外簡単に抜けてしまったそこの下には、二階よりもさらに濃い悪魔の気配が漂っていた。

いくら私が悪魔に対して嫌悪感を抱かない体質とはいえ、その魔力に相反する精霊としては厳しい。集中しないと、簡単な魔力の発動でさえ失敗するくらい。

しかし、ここまで来て退く選択肢なんて存在しないのだ。

『リコ。障壁を破壊して、瘴気を外に出して』

「……お前の援護ができなくなるの」

『あんたの援護なんてなくても負けないし、私達は平気だけど他の精霊にこれはきつすぎる。ナツミが自力で逃げれる確率を上げるためにも。ついでに助けられそうだったらお願い』

「……わかったの」

不服そうな顔は崩さないまま、リコが扉を開けて廊下に出る。そこから瘴気が流れ込んできて、思わず顔をしかめた。
まだ残っている窓の一部を殴り壊して、窓枠も壊す。

「健闘を祈る、なの」

そのまま別の部屋の窓も開けるのだろう。私の方を一瞬振り返ったリコは、ところどころに描かれた魔法陣を壊しながら、廊下の奥の方へ姿を消していく。


私はそれを見送って、いくつかの魔法を自分自身にかけた。加速魔法、障壁魔法、あとは回復魔法。悪魔の瘴気に常に身体が蝕まれている今、自分を回復し続けないといずれ倒れてしまう。
刻一刻と減っていく魔力残量はマックスでこそないが、そこそこある。万が一の場合は、ナツミを助けて逃げてしまえばいいのだ。

緊張と焦りと怒りが渦巻く中、自分の魔力の網を少しずつ広げていく。しばらくすると、探知に何か大きな気配が引っかかる感覚がした。

『……一階かぁ』

多少ぼろくなっている部屋の床を足でなぞる。見つけたかすかに脆くなっている部分を何度か踏みつけた。
四度目で乾いた音がして、ボロボロと木材が崩れていく。そこを蹴って穴を広げ、下の階へと降りる。

足が床に触れた感覚がした瞬間、床下で魔法陣が起動する気配がした。

『チッ』

身体を浮かせて、一気にそこから距離を取る。と言っても、ここも狭い客間のようで、あまり遠くへは行けなかったが。
さっきまで私がいたところで、巨大な炎の柱が燃え上がった。あのままあそこにいたら、と思うとゾッとする。

しかし、私に休息の間は与えたくないようで、今度は頭上から巨大な鉄の板が落ちてきた。鋭い突起付きの。

『……っ』

それから逃げるために扉を破るが、わずかに手間取って、足にかすめて痛みが走る。
すぐに回復し、廊下に転げ出た。すると今度は、火と風の刃が凄まじいスピードで私めがけて襲いかかってくる。

『あー、もう!』

それらを全部障壁で受け止めるが、分が悪い。防戦一方になってしまっている。

障壁を保ちながら、辺りを見渡した。窓が木の板で覆われているからか、薄暗い廊下にはなかなか人影が見当たらない。
目を凝らすが、どんどん威力を増す攻撃を捌く方に意識を割かなくてはいけなくて面倒だ。

『……こうなったら』

瘴気が濃いせいで正確にはわからないが、この屋敷の中にいくつか強い魔力を感じるところがある。多分どれかがこの屋敷を包む障壁の魔法陣で、どれか一つがこんな状況を作り出した悪魔のものだ。
その中で一番近い魔力の気配。思い切って両手に氷の剣を作り出し、さっきの攻撃の主がいるであろう暗がりに飛びかかる。

『ビンゴ…!』

剣が受け止められ、キンと高い音が鳴った。
しっかり両足をついて腕に力を込める。

『……クククッ、なるほど。これが精霊きっての実力者、天災の精霊か』

ギリギリと鍔迫り合いをしながら私にそう言ってきたのは、初めて見る悪魔だった。

黒い艶やかな肩ほどまでの髪に、暗闇でも爛々と輝く水色の瞳。瞳と同じ色の唇は、愉悦に歪んでいた。
惜しみなく曝け出している肌には、複雑な文様の刺青がしてある。私が見ていることに気付いたのかそれがわずかに蠢いたのは、気のせいだと思いたい。

身長は私より高い。このまま押し合いするのは、もって二十秒といったところか。
ほぼゼロ距離な今の内に、相手の情報を得ておきたい。そう思って彼女を観察していると、ふととある悪魔のことを思い出した。

『あぁ、なるほど。あんたがカレンの生みの親ってわけね』

アマリリスとラインハルトの魂の回廊を繋いだ時に現れた、呪公のコピーの少女。
今は精霊界に捕らえている彼女と似た色、そして魔力の膨大さを象徴するようなどす黒い角。

『本物の呪公さん?』

『いかにも。お前がワタシの可愛いカレンを奪い取ったのだろう?』

『……』

押し切られそうになり、彼女の力を受け流して大きく後ろへ跳び退く。
私の方へ一歩一歩ゆっくり歩み寄ってくる彼女は、水色に塗られた唇をニッと大きく歪ませると、囁くように言った。

『だからお前の"津波"を奪わせてもらった』

『……っ!』

彼女が大きく掲げたのは、ナツミの愛用するレイピア。
それは血に塗れていて、いつもの輝きが、ない。

弧を描く口元が、唄うように告げる。

『ワタシは呪公。ワタシに仇なす全てを呪う者。もちろん"津波"も、ワタシの呪いの影響下にある』

『……何が目的なの』

『ワタシに仲間意識はない。が、ワタシが庇護する者を傷つけたお前に対する憤りはある』

『私を殺したい?』

『まさか。……簡単に殺すなんて、そんなもったいないことはしない』

魔力が動くのを感じて、反射的に障壁を何重にも重ねて作り出す。
すぐに、それを侵食するように黒いシミが生まれていった。それらは全て、彼女の両手から伸びる真っ黒な蔦から生み出されている。

悪魔のみが持つ三属性の内の一つ、呪の魔力。
どんな呪いの効果が付与されていたかはわからないが、わずかに擦りでもしていたら。
自分の反射神経に感謝しなくてはいけない。

『これにも対処するか』

『一応、悪魔とは何度も戦ったことがあるんでね』

障壁を強化しながら、ナツミのレイピアをもう一度しっかりと見る。
いつもなら磨き上げられていて傷はおろか汚れや曇り一つもないそれは、何者か━━━おそらく持ち主の血に濡れているが、それでもそこに込められた魔力は消えていない。

ナツミはまだ生きている。ここから上手く立ち回れば、彼女を助け出すことは不可能じゃない。

『……っ』

勢いを増す呪いの侵食を、これ以上無属性の魔法障壁で受け止めようとするのは無理だ。
透明な壁を蛇の頭の形に変形させて、蔦を一度止める。その隙に横の壁を壊して、食堂らしきところへ転がり込んだ。

『良いのか、そこへ逃げて』

『どこへ逃げようと、あんたに負けることはないんでね』

私を追いかけてくる彼女に風の刃をぶつけるが、全て同じ風魔法で相殺される。
ならばと炎の壁で塞ごうとするが、難なく水魔法で消されてしまった。

やはり、彼女は強い。

そもそも三公は、精霊王に匹敵する戦闘力の持ち主だと言われている。そんな相手にたった一人で対峙しなくてはいけないなんて、とんだ貧乏くじだ。


私と呪公の間の距離は、十メートル。

詰めようと思えば、お互い一瞬で詰めれるこの間合い。
いつでも自衛のために魔法を発動できるようにしているが、魔力の量も強さも私を上回る彼女と正面でのぶつかり合いになったら、勝てる気がしない。

『……最悪』

切り札━━━かつてカレンと戦った時に使った、自分という存在をこの世界の流れから外す方法を用いることができたら、呪公相手でも十分に戦える。
しかし、彼女の魔力量と私の体力を鑑みると、少々危ない賭けになってしまう。

睨み合いながら周りを確認する。
すぐ後ろには大きな暖炉と壁があり、これ以上は後ろに下がれない。左側にはいくつか窓があるらしいが、全て板で塞がれているようだ。
本来なら大机が置かれているであろうところには何もなく、壁際にいくつか椅子が乱雑に置いてあるのみ。天井では埃をかぶったシャンデリアがゆっくりと揺れていた。

『狭い部屋では、ワタシの呪の攻撃を避けるのが難しくなる。必然的にお前は、魔力を消費して障壁を生み出さなければならない。しかしそうすると、最大魔力量がワタシより少ないお前は劣勢に立たされしまう。━━━さて、どのようにワタシを楽しませてくれる?』

クルクルとレイピアを手の中で回しながら、呪公が一歩踏み出す。

『わかりやすい状況説明をどうもありがとう。でもそこに付け加えなきゃいけない一文を忘れてない?』

『ほぉ。ワタシが何を忘れたと?』

彼女の挙動を警戒しながら、魔力感知のエリアを広げていく。が、悪魔の瘴気が濃すぎて、ナツミの居場所はおろかリコの動きさえおぼろげにしか感じられない。

呪公が再び一歩前に出る。
彼女達の位置がわからない状況では多少不安が残るが、手段は選んでいられない。

『……私が天災の精霊である、ということを!』

自分に不有利な戦場であれば、作り替えてしまえばいい。
それができるのだ。天災を司る私なら。

『《大地よ!》』

魔力を込めて呼びかけると、轟音と共に地面にヒビが入る。
一気に土埃で視界が悪くなり、色々な方向から石筍のような石の突起物が生まれていく。

『……なるほどな。ワタシの攻撃を避けやすいように地形を変えるか』

『そして、私の攻撃が当たりやすいように、ね!』

死角から氷の刃を飛ばす。
冷静さを失ってくれていたら当たったかもしれないが、さすがに上手くはいかなかった。やすやすと撃ち落とされ反撃とばかりに黒い刃が飛んでくるのを、位置を変えることで回避していく。

『……っと』

空中に上がろうかとも思ったが、そうすると攻撃を避けるのが難しくなってしまう。地面を蹴って遮蔽物を上手く使い、魔力をほとんど消費せずに避けることができた。

近くの大岩に身を隠して、次の魔法陣を描く。
三つ同時に描き終わった瞬間、後ろでガリガリと岩が削れていく音が響いた。

『っ!』

見ればそこにあったのは、紫黒い竜巻。
呪の魔力を撒き散らしながら向かってくるそれを、逆回転の竜巻をぶつけて打ち消す。

しかし。

『ここか』

大きな魔法を使ったせいで、私の居場所が特定されてしまう。
左頬を、黒ずんだ蔦が掠った。魔法障壁を張っていたから呪いにこそかからなかったが、そこから魔力が吸い出される。

『……なるほど。残り七割ほどと言ったところか。しかし地脈を通して魔力を新たに回復させている、と』

『うわ、そこまでわかるの?』

『あぁ。ついでに良いことを教えてやろう。━━━お前の"津波"、もういくばかの時間で意識を失い、しばらくすれば死ぬぞ』

彼女のその言葉に、意識がわずかに停止する。
そしてそれを見逃してはくれなかった。直接視界には入っていないはずなのに、的確に私の眉間と心臓を狙ってくるなんて。

『ぐっ……』

どうにか防いだものの、思いっきり吹き飛ばされて身体が壁に打ち付けられる。
痛みが背中を走った。魔力ですぐに怪我をした箇所は回復されていくが、痛覚は鮮明に訴えかけてくる。

『案外、天災の精霊も大したことがなさそうだ』

『……』

何か言い返そうとしたが、そんな口を動かす暇があったら次の一手を考えるべきだと冷静な私が諭す。

負けることは、おそらくない。しかし彼女を倒すビジョンが見えなかった。
このまま彼女の攻撃を回避し続け反撃も挟んでいけば、ナツミを助けたリコが私に加勢することもあって、逃げることは可能だ。

でも、リコがいつ来るかはわからない。
わからないし、そんな風に誰かに期待するなんて、私らしくない。

一度息を止めて、目を閉じる。
魔力だけで象られたモノクロの世界が広がった。ほんの数メートル先でさえ、瘴気が濃いせいでぼやけて霞んでいる。
その中でうっすら見える強大な魔力の塊の場所に向かって、魔法陣の方向を向けた。

魔法を発動しようとするだけで、辺りの瘴気が陣を破壊しようとまとわりついてくる。振り払うことは難しい。
だから、私は無理矢理魔法を行使する。

『……過重力オーバーグラビティ!』

直接視界に入っていない相手だから確実に成功する保証はなかったが、上手く入った感覚がした。

『なっ……』

呪の悪魔は、物理的な攻撃にあまり耐性がない。
正直三公クラスの悪魔では、どんな攻撃に対する耐性もかなり高いので失敗する可能性も高かったが、どうやら賭けに勝てたようだ。

間髪入れずに次の手を打つ。
風と無属性の合わせ技である魔法、"風牢獄"で呪公の動きを封じた。風の刃で周りを固めた魔法障壁は、ちょっとやそっとじゃ壊せない。
瘴気がわずかに薄くなった。原因である呪公を、結界の中に閉じ込められたからだ。

少しだけ吸いやすくなった空気を吸って、すぐにまた追撃しようとした瞬間、首筋を何か冷たいものが走る。
頭で考える前に、自衛のために用意していた障壁魔法が自動で展開された。

キーンという甲高い音。
目の前で魔力が散って、思わず目を細める。

『さすが第二位精霊。そこらの雑魚とは訳が違う』

当たっていたら、間違いなく致命傷になっていた一撃を平然と放った呪の長は、風牢獄を破壊しながら目を細めクツクツと笑った。
まだ過重力は一部に効力を発揮しているようで、左腕をダランと下げている。が、あともっても数十秒というところ。魔力もまだ少ししか消費していないように見える。

対する私は、瘴気の中だから魔力の減りが尋常じゃない。もう六割まで減らされている。大地から回復を試みているが、それもかなり遅い。

彼女もわかっているのだろう。このままいけば、私に負けることはないことを。

『……お褒めに預かり至極恐悦に存じますよ、今代の呪公殿。まぁ先代よりは幾分かやりやすそうな相手ではありますが』

再び魔法障壁を生み出し、同時に風を起こした。
私の魔力と同化している土埃が、変わり果てた食堂の中を舞い、私の位置を撹乱する。

『安い挑発だな。そんなものにワタシが乗るとでも?』

『乗ってくれたら嬉しいかなぁって』

呪公の視界に入らないところで、膝をつき胸にグッと手を当てた。
この屋敷内に充満している瘴気は、精霊である私を毎秒蝕んでくる。戦いの最中だからかあまり気にならないが、頭が痛いし嫌な耳鳴りが止まない。
私は耐性があるし慣れているから大丈夫だけれど、ナツミがこんな場所に長い間いたと思うとゾッとする。

不安が迫り上がってくるのを振り払い、岩の向こう側にいる呪公を盗み見た。
右手に持っているナツミのレイピアは、弱々しいものの光を放っている。まだ彼女は生きているのだ。
そのことを再確認して一旦落ち着く。

まだ焦る必要はない。大丈夫。

『ふむ。……ここか?』

ヒュンと音が鳴る。
それと同時に、私のすぐ横にある大岩が砕けた。

『ハズレか』

さっきの声の方向から私の位置を予測したのだろう。
岩の破片が目の前にパラパラと落ちてくる。

私が今のところ移動していないことを、呪公はわかっている。だからきっと、じっとしているだけではここもいずれ狙撃されるだろう。

ズガッ、と鈍い音が鳴った。反対方向の岩が壊されたらしい。ぐずぐずしている時間はないみたいだ。
ここから離れるか、カモフラージュのために魔法を使うか、あるいは直接戦うか。

地脈から魔力を回復しているが、精霊と相反する悪魔の魔力のせいで、本当に微々たる量しか増えてくれない。
さっき風牢獄と過重力を連続して使い、かつ地形改変もしたことがかなり響いている。

『っ!』

背中に衝撃が走ったと思ったら、身体が大きく宙に投げ出された。遅れて痛みが走る。
空中で無防備になった私を目掛け、黒ずんだ鳥の形をした高密度の魔力の塊が飛翔して来た。それをどうにか視界の端っこで捉えることができ、どうにか風の刃で相殺する。
しかし全てには対処できず、肩から走った暴力の波で吹っ飛ばされた。

地面にぶつかりながら、呪公に雷撃を飛ばす。

『くっ……』

それを防ぐために魔法を使ってくれたため、この無防備な状態への追撃はなくなった。
急いでふらつく身体で立ち上がった瞬間、瘴気が一気に薄まる。

『リコ…!』

『……もう一人いたのか』

リコがこの屋敷を取り囲む障壁を壊すのに成功したのだろう。身体が軽くなり、頭痛も引いていく。
私は今一度しっかりと両足で立って、真っ直ぐ呪公と対峙した。

すっかり変わり果てた食堂のシャンデリアが、吹いてくる風に合わせてゆったりと揺れる。
その清浄な風の中に、ふと懐かしい魔力が混じった。

『……え?』

思わず振り返ると同時に、辺りを切り裂く風の奔流が呪公を襲う。
よもぎ色の長髪をたなびかせ、ゆったりとした笑みを浮かべる彼は、唄うように告げた。

『私がアイカの記憶の片隅にでもあることを祈るが、あぁ、時間とは非情なもので、記憶とはなんとも脆いもの。忘れられていたとしても、然もありなん。しかし私は信じているよ。貴女が私のことを覚えていることを』

『……なんで、ここにいるの、風の王』

どうにかそれだけ言葉を絞り出すと、風を司る精霊王の一柱は、楽しそうに両手を広げ、屋敷全体を吹き飛ばした・・・・・・・・・・・

『もちろん貴女の力となり、そこの小汚い悪魔の息を断つため。━━━そして、今一度天界を我々の手に取り戻すため』

「諦めていた人生の続きで私は幸せを掴む」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く