世界の果てまでもあなたを追いかける

お歌詞屋さん

41話

 もうすぐオリンピックなのにウイルスとかで大変ですね。皆さんも気をつけてください。とりあえず続きどうぞ。




「はぁ〜。癒される〜。」

 夏の星空に香苗が呟く。

 「そうだね。」

 早苗が岩に肘を置いて、とろけそうな表情で言った。

 今2人はお風呂に入っていた。それも露天風呂に。広い室内浴場には四方6メートルあるお風呂に5本のシャワー。そして外に通じるガラスのドアを抜けると巨大な露天風呂。どこかのホテルみたいな風景に早苗は心の底で興奮していた。

 (いいなぁ〜。こんなお風呂。)

 そんな事を早苗が思っていると背後からお湯をかけられた。振り返ると香苗が笑っていた。そして今度は顔にかけてくる。"きゃ?!"と早苗が声を上げる。

 「やったな〜。」

 早苗はそう言うと手のひらをお椀のようにして出来るだけたくさんの水をすくい、香苗へ投げる。"きゃ?!"と香苗も言った。そして同じように水をかけた。そしてそれからゲーマーと運動部の熾烈な戦いが始まった。

 先行はやはりテニス部のエース、早苗だった。勢いをつけて先程よりも多くの水をかける。しかしゲーマーも負けていない。近くの木製の桶で顔を覆い守る。そして桶を使って反撃をする。けれども早苗は動揺もせずに頭に巻いていたタオルを外し、水をまるでボールのように打った。

 しばらくして風呂の水位が半分程になってから戦いは終わった。2人は身体中びしょ濡れだった。

 「やりますね。」

 香苗が言う。

 「あなたもね。」

 2人は無い胸を張って満足そうにしていた。




  熱帯夜から冷たい風が部屋の中に吹き込み、異様な空気が漂っていた。

 そしてその空気を裕翔が切る。

「半分正解だ。」

「半分?」

 メイリーは首を傾げる。

 「確かに今回の旅の目的は2人の力、『超能力』の調査だ。しかしあいつらは生物兵器ではない。あいつらはただのか弱い少女だ。」

 「か弱い?人知を超えた力を持ったクローンが?」

 メイリーはまたもや首を傾げる。

 「そもそもあいつらは国が作ったクローンじゃない。父さん達が実験途中に偶然出来た産物だ。だから非常に不安定でいつ崩壊してもおかしくない。俺のように…」

 裕翔はどこか上の空で言った。

 「実験ってどんな実験だったの?」

 メイリーがそう質問すると裕翔は固まった。

 「…俺と母さんの蘇生だ。」




 とりあえず手洗い、うがいはしっかりとしなくちゃ。
 

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