世界の果てまでもあなたを追いかける

お歌詞屋さん

36.5話 〜影〜


 「はい、これ。頼まれたものよ。」

 薄暗い部屋に2つの人影があった。その傍えはあの『十面相』だ。
 彼女は小さなビニール袋を謎の男に渡す。

 「よくやった。『十面相』。これが約束の報酬だ。」

 男は茶色い紙袋を渡す。その中身は大量のお札だ。

 「ありがと。でも本当にこれでよかったの?あの男とメイリーをくっつけて。」

 すると男は小さなビニール袋に入った細い細い髪の毛を見ながら言った。

 「ノープログレム。コイツが完成すればあんな奴らなどゴミと等しい。」

 そう聞きながらもまだ不安そうな『十面相』はさらに物を言う。

 「でも、"クローン"が完成するとは限らないでしょ?」

 彼女は自慢の左腕を弄りながら男に目を移す。

 「ふっ。馬鹿を言う。政府の奴らはすでに2人の"クローン"をつくることに成功している。お前も見ただろう。普通に生活する彼女らの姿を。」

 男は手元の携帯から写真を見せた。

 そこには早苗と香苗がショッピングモールで話している姿が写っていた。
 

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