異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育成しています ~

柑橘ゆすら

配合×配合



「ふぃ~。疲れたなぁ……」

 色々あって、屋敷に帰ってきた。
 急いで下山を始めた俺たちであったが、予定の時刻に遅刻して大目玉をくらうことになる。

 最終的に間に合ったからこそ良かったが、次回からは流石にもう少し時間に余裕を持たせていかないとな。


 システムメッセージ
(ベースとなる魔物を選んで下さい)


 アフロディーテ
 キャロライナ・バートン
 シエル・オーテルロッド
 ユウコ
 ワーウルフ
 アダマイトゴーレム
 ケダマロ
 ゴブリンナイト
 ライトマッシュ
 キツネビ 
 マッドマッシュ
→リザードマン


 屋敷に戻った俺は庭の中でリザードマンを召喚して合成作業に入ることにした。

 今回ゲットしたモンスターはリザードマンが4体だけ。
 念願のドラゴンの入手に失敗したかのように思えるが……果たして結果はどうだろうか。

 ベースとなる魔物にリザードマンを選択した俺は、素材となる魔物にはリザードマンを選択する。

 するとどうだろう。


 システムメッセージ
(下記の魔物に進化が可能です。合成しますか?)

→ はい
  いいえ

 リザードランサー
 図鑑NO 52
 種族  竜人族
 等級  D
 生命力 125
 筋力値 100
 魔力値 65
 精神力 50

 スキル
 火属性魔法(初級)

 進化条件
 リザードマン×リザードマン

 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

 竜人族の下位種族となるモンスター。
 様々な種類の装備を身に着けることを可能にしている。
 育て方次第で、多様な進化の可能性を秘めている。

 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●


 画面には進化先であるリザードランサーのステータスが表示されていた。

 使役できる魔物の数に制限がある以上、合成できる魔物はどんどん合成しておくべきだろう。
 これは合成しない理由がない!

 俺がシステムメッセージの『はい』を押した次の瞬間。

 2体のリザードマンは光に包まれて、やがては新しいモンスターを生み出すことになる。


「クポォ……!」


 えーっと……これは本当に進化しているんだよな?

 俺の前に現れた新しいモンスターはリザードマンとウリ2つの外見をしていた。

 いや。
 よく見ると微妙に肌の色が違っているか。

 クリクリとした無駄に可愛い瞳が無性に腹立たしい。

 2Pカラーで魔物のバリエーションを水増ししているクソゲーを掴まされた気分である。

 ふふふ。
 まぁ、リザードランサーのことは気にしないでおこう。

 俺が楽しみにしているのはリザードランサー×リザードランサーで何が生まれるか? という部分である。

 説明文によると、リザードランサーはまだまだ進化を残していそうなんだよな。

 もしかしたらワンチャン……格好良いドラゴンをゲットできるかもしれない。


 システムメッセージ
(ベースとなる魔物を選んで下さい)


 アフロディーテ
 キャロライナ・バートン
 シエル・オーテルロッド
 ユウコ
 ワーウルフ
 アダマイトゴーレム
 ケダマロ
 ゴブリンナイト
 ライトマッシュ
 キツネビ 
 マッドマッシュ
→リザードランサー


 ベースとなる魔物にリザードランサーを選択した俺は、素材となる魔物にはリザードランサーを選択する。

 するとどうだろう。


 システムメッセージ
(下記の魔物に進化が可能です。合成しますか?)

→ はい
  いいえ


 リザードウィング
 図鑑NO 54
 種族  竜人族
 等級  C
 生命力 205
 筋力値 180
 魔力値 135
 精神力 100

 スキル
 火属性魔法(中級)

 進化条件
 リザードランサー×リザードランサー

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

竜人族の中位種族となるモンスター。
翼を手に入れたことにより飛行能力を身に付けた。
育て方次第で、多様な進化の可能性を秘めている。

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●



 ウィング……だと……!?
 もしかして本当に……これは格好良いドラゴンが出てくるんじゃないか?

 トカゲの体の翼が生えたら俺の理想とするドラゴンの完成である。

 これは合成しない理由がない!

 俺がシステムメッセージの『はい』を押した次の瞬間。
 2体のリザードランサーは光に包まれて、やがては新しいモンスターを生み出すことになる。


「クポォ……!」


 畜生っ!
 どうせそんなことだと思ったよ!

 リザードウィングの外見は、リザードマンから全く違いを感じれなかった。
 背中に生えた2枚の翼だけは凄く立派だが、本当にそこだけしか進化ポイントが見当たらない。

 デザイン担当は少し手を抜き過ぎじゃないか?
 これでゲームだったらソッコーで中古で売り払っているところである。 

 クソッ。
 せっかく飛竜の山脈に行ったのに目標は達成できなかったか。

 どうやら念願のドラゴンゲットまでの道はまだまだ続くらしい。


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