異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
イノベーション
命からがら洞窟を脱出した悠斗たちはグッタリとした足取りでエクスペインの街を目指していた。
帰り道。
2匹のオーガを討伐にしたことにより本日の討伐数は9匹にも上ることになった。
オーガの頑強さを考えると、かなり健闘した数字と言えるだろう。
少なくとも途中でリタイアしたギリィに数字で負けることはなさそうである。
「お疲れ様です。ユートさん。今回も凄い成果ですね!」
盗伐証明部位であるオーガの角を届けると、受付嬢のエミリアは悠斗に対してキラキラとした目を向けていた。
ちなみに彗星世代のそれぞれの戦果は以下の通りであった。
悠斗 → 9匹
ジンバー → 3匹
ドルトル → 3匹
ギリィ → 0匹
悠斗の戦果がラッセン&ルナを含めていることを考慮すると、討伐数は3匹で横並びであった。
流石は彗星世代ということだろうか。
他人の力を借りずに単独で3匹のオーガを倒したジンバー、ドルトルの実力は侮れない。
それにしても不気味なのはギリィであった。
いくら途中で事故に巻き込まれたからと言って討伐数がゼロというのは不自然に感じる。
このままギリィが素直に引き下がるとも思えなかった。
「本日は報酬の180万リアになります。念のためギルドカードをお預かりしますね」
「……あれ?」
「どうなされましたか?」
「……ごめんなさい。ギルドカードなんですけど、何処かで落としてしまったのかもしれません」
出かける前はポケットの中に入れていたと思っていたのだが、どれだけ探してもカードを見つけることができない。
「大丈夫です。カードであれば何時でも再発行可能ですから。よろしければ手続きをしておきましょうか?」
悠斗はエミリアにカードの再発行を依頼すると、ギルドの外に出て天を仰ぐ。
久しぶりに長時間の遠征をしたせいか思っていたよりも体が疲労していた。
こういう時は女体に触れて癒されるに限る。
屋敷で待っている女の子たちのことを考えると、悠斗の足取りは少しだけ軽くなるのだった。
~~~~~~~~~~~~
屋敷に戻って夕食を済ませた悠斗は、さっそく本日獲得したスキルの検証作業に入ることにした。
影縫@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(影の中限定で高速移動を可能にする力)
透視のスキルを獲得できなかったのは残念であったが、単純なレア度で言うのであれば影縫のスキルに軍配が上がる。
両者とも有用なスキルであることは変わりなかった。
「うおおおっ! これはスゲー!」
スキルを使用して影の中に入った悠斗は思わず感嘆の声を漏らす。
てっきり影の中では視界が効かないものだと思っていたのだが、キッチリと周囲の景色を見渡すことができる。
雲で月明りが翳った夜は、影縫の移動範囲も広くに渡っていた。
試しに影の中を走ってみる。
シュッ。
シュババババッ。
地上にいる時と比べて何かが変わったようには思えない。
魔眼による説明によると、高速移動が可能と書かれているのだが、これは一体どういうことなのだろうか。
「プハッ……。もう限界だ……」
どうやら影の世界というのは、水中と同じように人間が呼吸できない場所らしい。
ここだけは本当に気を付けなければならない。
長居してしまうと、影の中で呼吸困難を起こして、そのまま孤独死という事態にも陥りかねない。
「たぁ! えい! やぁぁぁ!」
暫く影の中を散歩していると、聞き覚えのある声が影の世界に入ってくる。
声のした方に目をやると、懸命に剣の稽古に明け暮れるスピカの姿がそこにあった。
(あれ……? 気のせいかな。影の中から見るとスピカの動きが少しだけ遅く見えるぞ……?)
悠斗はそこで説明欄にあった『高速移動』の意味を理解することになる。
どうやら影の世界というのは、地上に比べると時間の進み方が遅くなるらしい。
この時間差こそが『高速移動』の正体だったのである。
「ふぅ……。疲れました。少し休憩にしましょうか」
剣を収めたスピカは木陰に入って体育座りをする。
周囲に他人の視線がないので油断しているのだろう。
何時もよりも少しだけ足を広げて座るスピカのスカートの中は無防備な状態であった。
(ぬおっ! もしかしてこれは……パンチラが拝み放題なのでは!?)
すかさず悠斗はスピカの足元に移動しようと試みる。
だがしかし。
寸前のところで思い止まった悠斗は、スカートの中を覗くことなく引き返すことにした。
(――バカか俺は! スピカのパンチラなんて他に見られる方法はいくらでもあるじゃないか! 発想のレベルが小学生から進化していねえ!?)
悠斗は決してパンチラを軽く見ているわけではない。
むしろパンチラに対するリスペクトは人一倍持っているつもりであった。
けれども、今回は少しだけ条件が違う。
せっかく新スキルを獲得したのだから普段とは趣のことなるプレイをしていくべきだろう。
(巻き起こしてやるぜ! エロのイノベーション!)
決意を新たにした悠斗はメラメラと闘志を燃やしていた。
「よぉ。スピカ。訓練、頑張っているみたいだな」
「ご、ご主人さま!?」
悩んだ挙句に悠斗は、影の中から出て普通に声をかけることにした。
不意に声をかけられたスピカは、驚きのあまりピクリと肩を震わせる。
「はい。何時までもご主人さまに守られているわけにはいかないですから! 私、どんどん強くなりますよ!」
もともとの筋が良かったからだろう。
悠斗の眼から見てもスピカの剣技は面白いように上達しているように思えた。
最初は完全な素人であった剣筋も今では鋭さを覗かせている。
現段階でも街のゴロツキくらいならば、スピカ単独の力で撃破できそうであった。
「なぁ。スピカ。ちょっと新しいスキルを覚えたからさ。実験に付き合ってくれよ」
「なななっ。新しいスキルですか!?」
通常、固有能力とは生物が先天的に保有しているものであり、努力で身に付く類いのものではない。
だからこそスピカは、次々に新スキルを獲得していく悠斗に対して崇拝の眼差しを送っていた。
「――――ッ!?」
悠斗が《影縫》のスキルを使用した次の瞬間。
スピカは思わず目を擦って先程まで悠斗が立っていた場所を二度見してしまう。
透過@レア度 ☆☆☆
(自身とその周囲の物体を透明に変えるスキル。使用中は行動速度が激減する)
以前に悠斗が使用した《透過》のスキルとは訳が違う。
影の中に姿を隠した悠斗は、スピカの嗅覚レーダーからも外れて、完全に気配を遮断することに成功していた。
「ご、ご主人さま……? 何処にいるのですか?」
「フハハハ! スピカよ。俺なら此処にいるぞ!」
「???」
スピカは思わず自身の足元に視線を落とす。
悠斗の声はまるで地面の中から聞こえてくるかのようであった。
「分からないのか? ここだよ! ここ!」
「ままま、まさか……」
下半身に違和感を覚えたスピカは自らのスカートをそっと捲ってみる。
「正解。よく分かったな」
スカートの中に目を移すと見慣れた顔がそこにあった。
探していた悠斗の顔はスカートの中にあった。
あまりに想定外の展開を前にしたスピカは、現実を受け止められずにいた。
(ふふふ。俺は今……スピカのパンツと合体している!)
悠斗は感動していた。
小学生の卒業アルバムの『将来の夢』の欄が『美少女のパンツ』だった悠斗は、今まさに自らの夢を叶えようとしていた。
「びえっ! びえええええええっ!?」
まさか自らの主人がパンツと合体するとは思いもしなかった。
トラウマものの光景を目の当たりにしたスピカは、衝撃のあまり口から泡を噴き出したまま失神するのだった。
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