異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~

柑橘ゆすら

祝賀会



「帰ったぞ~」


 無事に予選を勝ち上がった悠斗は、本選トーナメントの説明を受けてから屋敷に戻ることにした。


「お兄ちゃん。お帰り、なのです」

「ユート! 話は聞いたぞ! 楽勝だったらしいじゃねーか!」


 玄関に戻ると、最初に悠斗を出迎えたのはフォレスティ姉妹であった。
 彼女たちはどういうわけかメイド服に身を包んでいた。


「ん? 二人がメイド服を着ているのは珍しいな」

「「…………」」


 悠斗が呟くと、フォレスティ姉妹はモジモジと恥ずかしそうな仕草を見せていた。


「主君。いつもながら見事な戦いぶりであった」

「流石はご主人さまです。この調子なら本戦トーナメントでも順調に勝ち進めそうですね」


 後からやってきたスピカ&シルフィアも同様にメイド服を着ていた。

 4人の姿を目の当たりにした悠斗は首を傾げる。

 これは一体どういうことだろう。
 悠斗は趣味でスピカ・シルフィア・リリナ・サーニャのメイド服を特注で用意していたのだが――。

 これまで4人は悠斗が頼まない限りは、自発的にメイド服を着ることはなかった。


「みんなで揃ってメイド服なのか。何かあったのか?」

「はい。本日はご主人さまの予選突破の祝賀会を開こうと思いまして……」

「祝賀会?」

「主君のメイド服好きは筋金入りのようだからな……。少しでも主君の疲れを癒せるよう我々も準備していたのだよ」

「なるほど。そういうことだったのか」


 この時、シルフィアは説明を省いていたのだが――。
 悠斗が夜な夜なスケルトンメイドたちを使って淫らな行為をしていることは、その場にいる女性陣に筒抜けになっていた。

 4人がメイド服を着ていた理由の中には、スケルトンたちに対抗意識を燃やしていたこともあった。


「そういうことなら早くその祝賀会っていうのを始めようぜ! 御馳走の準備は出来ているのか?」

「ええ。本日ご主人さまに召し上がって頂く料理は私たちになっています」

「はい……?」


 スピカの言葉を受けた悠斗は何を言われているか分からずポツンと棒立ちしていた。

 しかし、次の瞬間。
 スピカがメイド服のスカートをたくし上げたことによって、自ら置かれた状況を理解することになる。


「主君。今夜は無礼講だ。我々は主君の勝利を祝うため……どんな命令でも聞き入れる覚悟をしている」


 そう言って語るシルフィアもまた自ら手でスカートを捲り上げていた。


「ユート。オレはもう……これ以上は我慢できねーよ」

「……実を言うとサーニャもお兄ちゃんとエッチなことをしたかったのです」

「リリナ……!? サーニャまで!?」


 リリナの性欲が強いのは以前から知ってのことであったが、サーニャの方は意外であった。
 サーニャに関しては心と体が未成熟だと判断して、全く手を出していなかったのである。


(クッ……。こんなに可愛い女の子たちに我慢させちまうなんて……男として失格だな……)


 悠斗は推測する。
 このところ愛菜の件ばかりが気になっていて、魔法の訓練の方がご無沙汰だった。

 祝賀会というのは後付けで、彼女たちはそれぞれ体を火照らせて悶々とした日々を過ごしていたのだろう。


「――よし。お前ら覚悟しろよ! 今夜は寝かせないからな!」


 女の子たちからの誘いにテンションを上げた悠斗は、メラメラと闘志を燃え上がらせるのであった。

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