異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
華麗なる侵入者
「えーっと。ユートくんの家はたしかこの辺りだったな」
悠斗が《魂創造》のスキルを検証していたのと同刻。
凄腕の情報屋、ラッセン・シガーレットは、地図を片手に悠斗に家を探していた。
胸元が大胆に開いたジャケット&お尻が見えそうになるくらい短いパンツを履いたラッセンは道行く人々の視線を釘付けにしていた。
彼女が歩く度に大きな胸と尻はポヨポヨと揺れる。
「おいおい。なんだよ。あのエロいねーちゃんは……!? 声をかけに行こうぜ」
「バカッ! 止めとけって! 知らないのか!?」
「なにがだよ」
「あの女……ラッセン・シガーレットは凄腕の冒険者で半端なく強いんだぜ? 加えて、大の男嫌いなんだよ。どうやらつい先週も声をかけにいったマフィアの男衆が半殺しにされたらしい……」
ラッセンが歩くところにはそんな不穏な話題が絶えなかった。
ウェスタンハットを目深に被った彼女は、男たちの視線を大して気にも留めずに道の真ん中を堂々と歩く。
「ところで先輩は……ユウトさんの家にどんな用事があるんですか?」
ラッセンの隣を歩く少女の名前はルナ・ホーネック。
頭からネコミミを生やして忍者装束を身に纏った少女である。
「ああ。アタシはギルド局長のオスワンさんからユートくんに伝言を頼まれているのだよ。どうやら彼はここ数日、ギルドに顔を出していないみたいだから。彼と面識のあるアタシに白羽の矢が立ったというわけさ」
「そうだったのですか」
ルナとラッセンは、1年ほど前から一緒にパーティーを組んで討伐任務をこなす間柄であった。
何かと体力が物を言う冒険者という職業は、極端に女性の比率が低いことで知られている。
更に言うと、女性でありながら《ブロンズ》以上の称号を持った一流の冒険者は極めて稀な存在といえる。
女同士でパーティーを組んだ方が何かとリスクを減らすことが出来るので、二人がつるむようになったのは自然な流れであった。
「そういうルナくんはどうしてユートくんの家に?」
「私の友人がユウトさんの家で家政婦をやっているのです。以前から訪ねたいと思ってのですが……彼の家が何処なのか分からなくて」
「なるほど。それでアタシに付いてきたというわけか」
ラッセンの情報網を以てすれば個人の住所を特定するのは容易いことである。
偶然にギルドで会ったラッセンが悠斗の家を尋ねるということでルナは、一緒に行きたいと申し出たのであった。
「む。なんだこの家は……!?」
目的の家についた時、ラッセンは絶句した。
何故ならば――。
目の前の豪邸は、とても10歳とそこらの少年が保有することが出来るような代物ではなかったからである。
「驚きました。大きいですね……」
「ああ。事前に聞いてはいたが、それでもこれは予想以上であった」
「ユウトさんはこの家の中でどんな生活をしているんでしょうね」
「……ふむ。たしかに気になるところではあるな」
ラッセンは思案する
よくよく考えてみると、近衛悠斗という少年は色々と謎が多い人物であった。
冒険者としてのキャリアは1カ月程度だが、一部ではその実力はゴールドランクの冒険者に比肩すると称されている。
突如としてラッセンの中の情報屋の血が騒ぐ。
一体、彼はどこからやってきたのか?
どうやってその強さを身に付けたのか?
純粋に興味が湧いてきたのである。
「よし。ならば我々で調べに行こうではないか」
「えっ! どういうことですか!?」
「こういうことだ。ついてこい」
ラッセンは人目の付かない屋敷の側面に回り込んで、おもむろにバックの中から愛用の鉤縄を取り出した。
「どうやら情報屋としてのアタシの隠密スキルが活かされる時が来たようだな」
その直後。
ひゅるひゅるという風を切る音を立て鉤縄を回し、遠心力を利用して鉄の鉤を塀の上に引っかける。
「先輩! まずいですよ! これって立派な不法侵入……」
「ルナくんの心配には及ぶまい。今夜は霧が強いし、雲で月も隠れている。我々が屋敷に侵入するにはまたのない絶好のチャンスではないか」
「そういう問題ではないですよ!?」
正義感の強いルナは、ラッセン腕を取って彼女の暴走を引き止めようと試みる。
「ルナくんは気にならないのか? ユートくんが屋敷の中でどんな生活を送っているのか」
「それは……気になりますけど……」
特に気になるのが、親友のリリナがこの家でどんな扱いを受けているのかということである。
そういう情報は客人として招かれても得ることはできない。
悠斗の日常生活を自分の目で知るには、ラッセンの言う通り屋敷の中に忍び込むしかないのである。
「もたもたしていると置いて行くぞ。アタシはあまり気の長い方ではないんだ」
「あ! 待って下さい! 先輩!」
ラッセンはルナの手を振り切ると、1人で縄を辿って壁をよじ登って行く。
「待っていろよ。ユートくん。情報屋……ラッセン・シガーレットがキミの正体を暴いてやろう」
ラッセンは得意顔になりながらも、縄を辿って屋敷の塀を華麗に登るのであった。
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