異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
VS 怠惰の魔王1
転移@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(自分と周囲の物体を指定ポイントに瞬間移動させる能力。地面の上に血液を垂らすことで最大5箇所まで指定ポイントを作成することができる)
懐柔@レア度 ☆☆☆☆☆☆
(魔物と心を通わし、使い魔にすることを可能にする能力。懐柔に成功した魔物は『状態 (テイミング)』と表示される)
口寄せ@レア度 ☆☆☆☆
(手懐けた魔物を召喚する能力)
代眼@レア度 ☆☆☆☆
(隷属契約を結んだ人間と視界を共有する能力)
隷属契約@レア度 ☆☆☆
(手の甲に血液を垂らすことで対象を『奴隷』にする能力。奴隷になった者は、主人の命令に逆らうことが出来なくなる。契約を結んだ者同士は、互いの位置を把握することが可能になる)
(固有能力5つ持ちだと……!?)
単純な能力数だけで言うならば、以前に出会ったルシファーすらも上回っている。
驚くべきは、固有能力の数だけではない。
悠斗はベルフェゴールから強者特有の雰囲気を感じ取っていた。
果たして全力で戦って勝てるだろうか?
それすらも疑わしくなるほどにベルフェゴールの戦闘能力は、底の知れないものがあった。
「ベ、ベルフェゴール様!?」
自らの主人を目の当たりにした和也は、途端にその表情を青ざめさせて行く。
「これはその……任務に失敗したというわけではないのです……。俺はまだ戦えます!」
縋るような物言いでベルフェゴールに訴える和也。
けれども。
和也を見つめるベルフェゴールの眼差しは、ゴミを見るときのそれに酷似したものであった。
「残念。仕事に失敗したお前はもう用済みなんだわ。【これからは一切の呼吸をすることを禁止する】」
「そ、そん……ッ。ゴポポッ」
隷属契約の強制力により呼吸することが叶わなくなった和也は、口から泡を吐いて言葉にならない言葉を紡ぐ。
和也がそのまま命を落とすまでに多くの時間はかからなかった。
(……酷いことをする)
同じ日本人である和也の死に対して思わないことがないわけではなかったが、率先して聞いておきたいことは別にあった。
「1つ聞きたい。お前はマモンという魔族について何か知っているか?」
マモンとは《召喚の魔石》を人間に売り歩いている魔族のことである。
この情報は以前にシルフィアから入手したものであった。
同じ魔族であるベルフェゴールなら、マモンのことを何か知っているのではないかと悠斗は考えたのである。
「ブハハ! なんだ。お前さん。マモンの知り合いなのか」
「……!?」
期待していなかったと言えば嘘になる。
だがしかし。
まさかこんなにも早くマモンに関する足がかりを掴めるとは思っていなかった。
「ああ。実は俺はマモンとは古い付き合いでね。彼の行方を追っている。何か手掛かりになるような情報があれば教えて欲しい」
悠斗の嘘を瞬時に見抜いたベルフェゴールの眼差しは冷ややかなものであった。
「嘘、だな。あの偏屈屋が人間なんかと関わるものか。やつが信頼するのはこの世でたった1つ。カネだけさ。大方お前さんは、マモンに恨みを持った復讐者か何かだろう。そんな輩に仲間の情報を売れるものか」
「そうか。教える気がないならそれでも良い」
悠斗はそう告げると足の裏に力を溜めて。
「力づくで聞き出すまでだ!」
ベルフェゴールとの距離を一瞬で詰める。
続けざま、悠斗が放ったのは空手で言うところの下段蹴りである。
一部の隙も無い全力の攻撃。
総合格闘技なのでは機動力を奪うために使われることが多いこの技も悠斗が用いれば、相手の足腰を砕く必殺の一撃となる。
「……ぬっ!」
ベルフェゴールは咄嗟に後ろに跳んで回避する。
通常の人間ならば眼で追うことすら難しい神速の蹴りだが、魔族の中でも最上級の戦闘能力を所持するベルフェゴールならば避けられないほどでもなかった。
けれども。
此処までは悠斗の思惑通りの展開であった。
ベルフェゴールが後ろに跳ぶことを事前に予想していた悠斗は、大きく地面を踏み込んで最大限に力を込めた剛拳を放つ。
100%回避不能なタイミング。
(……もらった!)
悠斗が確実に先制攻撃を成功させたと確信したそのときである。
たしかに捉えたはずのベルフェゴールの体が悠斗の目の前から消失。
気付くとベルフェゴールの体は悠斗の後方10メートルの地点に移動していた。
この一連の出来事が《転移》の固有能力によるものだということに気付くまでに多くの時間はかからなかった。
「驚いたよ。ブヨブヨの腹の癖に随分と素早く動けるんだな」
「はぁ……。やれやれ。面倒な相手に絡まれちまったなぁ」
悠斗の挑発を受けたベルフェゴールは大きく溜息を吐く。
こと戦闘において悠斗とベルフェゴールは真逆の価値観を有していた。
悠斗が実力のある相手と積極的に戦いたいと考えるタイプであるならば――。
ベルフェゴールは実力のある相手とは、極力戦闘を避けたいと考えるタイプである。
仮に悠斗が取るに足らない雑魚であれば、ベルフェゴールも自らの作戦を邪魔するものを排除しようとしただろう。
だがしかし。
先の一連のやり取りで悠斗の戦闘能力を認めたからこそ、ベルフェゴールの中にあった殺気は完全に消失していた。
「そんなに戦うのが好きなら幾らでも相手にしてやるよ」
ベルフェゴールはそう告げると《口寄せ》の固有能力を発動する。
口寄せの能力によって召喚されたのは、1匹のウッドヘッドであった。
「おいおい。まさかソイツを身代わりにしてこの場を離れようって気ではないだろうな?」
「ブハハ! 面白くない冗談だなぁ。教えてやるよ。お前さんを殺すのにオレが自ら出向くまでもないんだわ」
その直後。
堕落の魔王の地位を有するベルフェゴールが使用したのは、レアリティ《詳細不明》の6番目の固有能力であった。
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