異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
魔物との戦闘
悠斗が屋敷の外に出るとそこには鬱蒼と茂る木々が広がっていた。
斜面を下ったずっと先には、ぼんやりと街の灯りが見える。
これらの事実から推測するにオークの屋敷は山の中に立てられていたようだ。
ひとまず悠斗は、この世界の情報を手に入れるためにも街に向かうことを決意した。
「うわ……。なんだよ。こいつ……」
レッドスライム 脅威LV1
その道中、赤色をしたゲル状の生物に出くわした。
体長はおよそ1メートルほどだろうか。
ゲームの世界では可愛らしくデフォルメされていることが多いスライムという魔物だが、現実で見るとその外見はグロテスクの一言に尽きる。
体が半透明のため中の臓物が丸見えであった。
→ 戦う
逃げる
悠斗の脳内にはそんな選択肢が浮かび上がっていた。
(……まあ、魔物との戦闘に慣れておくことも重要だよな)
魔眼スキルの判定によれば敵の脅威ランクは1。
《近衛流體術》を修めた悠斗であれば、素手でも勝てそうな相手ではあるが、用心するに越したことはあるまい。
魔法のバッグの中から《オークの槍》を取り出すと、遠距離からレッドスライムを討伐しようと試みる。
と。
悠斗が魔物との距離を5メートルにまで詰めようとしたそのときであった。
「……うお!?」
レッドスライムはその粘着質な体からは想像も出来ないような素早い動きで、こちらに向かって飛びかかってくる。
悠斗は咄嗟に身を躱すと、宙に浮いたレッドスライムを槍で串刺しにする。
絶命したレッドスライムはその体を黒色に変えていた。
「……あれ? 特にアイテムとかがドロップする訳ではないのか」
少しガッカリである。
仮にこれがゲームの世界であれば、《経験値》&《通貨》&《ドロップアイテム》の三重取りが出来そうなところではあるが、現実はそう上手くいかないものらしい。
「……いや。待てよ」
悠斗はそこで自らのステータス画面を確認することにした。
近衛悠斗
種族:ヒューマ
職業:無職
固有能力: 能力略奪 隷属契約 魔眼
特性 : 火耐性LV1(1/10)
「やはりそうか……!」
ステータス画面には新たに《火耐性》という項目が追加されていた。
おそらくこれは倒した魔物のスキルを奪う能力略奪が働いた結果なのだろう。
火耐性LV1というスキルがどれほど有用なものなのかは現時点では不明であるが、所持していて邪魔になるものではあるまい。
そうと決まれば、この能力についてもっと検証したい。
都合よく2匹目のレッドスライムを発見したので、その討伐を試みる。
「今度は戦い方を変えてみるか……」
先程は5メートルまで近付いた時に跳びかかってきたので今度は、より安全に戦うため遠距離からの攻撃を検証する。
レッドスライムとの距離を7メートルまで縮めた悠斗は、近場にあった手頃なサイズの石を拾い上げる。
現代日本と違って塗装された道が少ないトライワイドでは、投石に適したそれを見つけるのは容易であった。
武術だけに止まらず戦闘に役に立ちそうなスポーツがあれば、何でも吸収してきた悠斗は《野球のピッチング技術》にも精通していた。
針の穴に糸を通すようなコントロールで常時150キロ近いストレートを投げることが可能な悠斗は、スリークォーターのフォームから高速で石を投擲する。
綺麗な直線の軌道を描いたそれはレッドスライムの体を貫通し、内部の液体をぶちまける。
「ぴぎゃぁッ!?」
レッドスライムは断末魔の奇声を上げて体を赤黒く変色させる。
すかさずステータス画面を確認。
近衛悠斗
特性 : 火耐性LV1(2/10)
2匹目のレッドスライムを倒しても特に追加されたスキルはないようだ。
けれども、火耐性の横に書かれている項目が(1/10)から(2/10)に変化している。
この数値は一体何を意味するのだろうか?
試しに同じ要領で三匹目のレッドスライムを倒してみると、今度は火耐性の横の数字が(3/10)に変化していた。
(つまりはこの数値はスキルの経験値を意味するみたいだな。後7匹のレッドスライムを倒せば……特性のレベルがアップするってことか)
悠斗は悩んでいた。
もう少しここで時間を使って魔物を倒して能力を上げることに専念するか、それとも早く街を目指すべきか。
(まあ……冷静に考えると後者を選ぶべきだよな)
そろそろ日が落ちて当たりが暗くなる。
周囲が木々に囲まれたこの空間で視覚による情報を失えば、それが命取りになりかねない。
魔物の討伐は日を改めて行うことにしよう。
そう決意した悠斗は足取りを早くして街を目指すのであった。
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コメント
ノベルバユーザー42648
これからもずっと戦っていく度に「〇〇に精通してる主人公は、こういう事も容易い」みたいな文が出てくるのかね…