僕の手に入れた剣は神剣だったんで謎の世界で無双!!

ノベルバユーザー205094

第9話

俺は、夜空の怒りがおさまるのをただ見ていた。キレるスイッチの入り方が姉と似ている。だから、姉に言われた通りにする。姉のやり方は少し可哀想になるが結構効果がデカいのだ。夜空は、泣きやみ俺の方をみて1階に繋がる階段を素早く降りていきガチャンという音を確認した俺は、自分の部屋に戻ったのだった。今の時間は、ちょうど午後6:00だ。1階に繋がっている階段の上には時計がある。雷夏が動ける状態は、日が完全に沈んだこの時間帯からだ。季節によって変わるらしい。俺は、部屋に戻り雷夏を鞘から抜き雷夏を人間にした。雷夏を机の部屋に置いていた為状況はある程度分かっている様子だった。俺は、一旦部屋の外に出て雷夏を人間にかえ外に逃げた夜空を探すように指示を出した。それが、終わったと同時に見知らぬ人が俺達の部屋から出てきた。俺はすぐにわかったが雷夏は分からない様子だった。こうゆうのに関しては頭が回るのは早い方だ。取り敢えず雷夏にざっくりとした説明をし彼に協力してもらった。雷夏はまだ信じきれていないようだが。俺は雷夏達2人が探している間にご飯の準備をした。個々の宿は、自分でご飯を作らないといけないシステムだ。俺も一応途中から一人暮らしをしていた為それなりのものなら作れた。ハンバーグを作り、ご飯を炊きテーブルクロスを引いて彼女達を待っていた。またガチャンという音が1階から聞こえ2階に上る音も聞こえた。部屋で待っていると雷夏と彼が来た。その横に夜空の姿は無いのは予想通りだった。彼は、夜空がいる地図をかいているのに驚きつつもそれを受け取り俺は、夜空の元へ全力で階段を降り宿のドアを乱暴に開けて走っていった。やはり姉のやり方通りにする覚悟は俺には無いようだ。町を抜け森を抜けて行くとそこには夜空が1人でそこにたっていた。少し強い風が吹いていた。そして、星空満天の夜空にポツンと綺麗な三日月がそこにはあったがそれより美しい人が俺の目に飛び込んできた。それは、夜空だった。いつものと違う雰囲気を放っていて手を伸ばせば届きそうな距離なのに何処か遠くに感じる。まるで幽霊を捕まえるみたいだ。声を掛けるだけなのにここまで緊張するのだろうか?彼女の背中を10分くらいみていた。その言葉は、謝罪から始まった。そして、夜空の過去を探ろうと試みた。
「さっきはごめんな、普通じゃないとか言ってな。まさかあそこまでキレるとは思わなかったんだ。ってかよ、お前の過去には何があったんだよ?」
最後辺りは、声が震えていた。でも訊かないといけないと思えた。雷夏の時は自ら話してもらったが今は、全然違う。夜空は、静かに話を切り出した。
「私は、昔光くんと同じで普通に学生だったの。でも、私は変だって家族や友達から言われていたの。普通の子じゃない。だから私は、普通の女の子になる為の努力をした。痩せすぎていた事が原因みたいだった。食べても食べても女の子の平均体重にはならなかったの。それから私は悪魔って言われるようになった。でもそんなある日ある人が私にこういったの。『君は普通の女の子で悪魔なんかじゃないよ』ってそれが嬉しかった。普通って言われる為に努力したかいがあったなってね。でも彼は亡くなってしまったの。だから...」
言葉を制した。いつの間にか彼女は、俺の方をみて話をしていた。何となくだが彼女のキレた事がわかった気がする。だから、俺はその人の代わりに言ってあげた。
「夜空は、普通の女の子で悪魔なんかじゃないよ。ただの優しくて強い女の子だよ。」
そういうと夜空は、静かに涙を流した。夜空は、怒ってしまって緊張していたのか崩れるように倒れそうになったので俺は夜空の隣に早歩きでいき抱えた。フワッといい香りが鼻を突き抜けていった。すぅ〜すぅ〜と寝息を立てながら寝ていた。

コメント

コメントを書く

「冒険」の人気作品

書籍化作品