春夏秋冬〈シーズン〉〜異世界を翻弄する最強4人兄弟〜
第23話 〜別行動〈ナツミ〉2〜
「ギュイィィィン………プシュゥゥウー……」
様々な音が古びた小部屋を連呼する。古びた椅子には真剣な眼差しを机の上にある部品や道具へと送るナツミがいる。
作業を開始してから約1時間。圧倒的早さと実力でナツミは、レーザーガンを完成させた。色は青色を主体とし、所々に黄色やピンクなどといった明るい色が飾ってある。
形などはいたってシンプルで、拳銃……簡単に言えばハンドガンのような形をしている。
少し違うのは、明らかに近未来的でボタンが多く付いているところだろう。
「とりあえず……試し撃ちといきましょうか」
完成させたとはいえ、これからも微調整や改良は必要不可欠なのだ。
武器。機械。おもちゃなどの道具は、改良に改良を重ね、さらにそこから微調整を押し付けるといったこととの繰り返しなのだ。単純に設計図をもとに作ればいいのでは無い。必ずしもどこかに“あな”があるのだから……
ナツミは1時間ほど閉じていた扉を開け、これまた古びた階段を音を立てながら降りていく。
(もう本当にここ階段から二階まで一気に改装しようかしら……)
階段を降りているときに聞こえる『ギギッ』という雑音にイラついたのかなんのか分からないが、とんでも無いことを考えた。
一応、人の出入りが多い一階のカウンターや冒険者たちがよくいるテーブルなどにはそんな様子はない。
それほど二階に行くことは少ないということなのか……
一階へと降りるとそこにはガンバとその他大勢の冒険者たちが大きな円を作って酒をたらふく飲んでいた。
テーブルの上には酒が少しだけ入っているジョッキともう飲み終わっだだろう空っぽのジョッキと、今ちょうど持ってきたと予想される、酒がギリギリまで入ったジョッキがある。
ナツミは階段を降り終わると、向かって左側にあるカウンター……の奥にあるギルドマスター室へと向かおうとする。もちろん、レーザーガンの試し撃ちに最適な場所を教えてもらうためだ。
ナツミはカウンターにいるティーナに声をかけ、今からギルドマスターに会えるかを相談した。
実はティーナと一番が仲がいいのはナツミである。
まあ、性格と性別を考えれば誰しもがたどり着く答えではある。
全てを話し終えた後、ティーナからこんなことを言われた。
「それなら、このギルド内にある屋外フィールドですればいいと思います!そして、そのギルドのフィールドの壁や観客席には国から支給された“結界石”が敷き詰められていますので、絶対に壊れることはありません!!!」
「え、ええ…」
ティーナの気迫にナツミは少し驚いてしまった。
しかし、絶対に壊れないといわれればこれは、開発者の意地として、是非ともその結界石とやらを打ち破ってみたい。
そう。鬼才開発者 桜井 夏美の意地として……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「こちらです」
「おおぉ」
ティーナに案内されたのは直径約20メートルほどの小さな円形フィールドだった。小さくすることでコストを低くしたのか、単純に敷地が無かったのか……
そして、フィールドの外側には観客席があり、尚、フィールドの周りにはオレンジ色のオーラのようなものが半球状に光り輝いている。もちろんこれは結界石の力によるものだ。
(実に興味深いわね…)
この石の効果があれば色々なことができる。そもそもこの世界は俗に言う異世界。勿論ここには日本には無かったような物があるので、それを使って色々な実験やものを作ることができると思うととても楽しみになる。
「それではあちらの的に魔法を発射してみてください」
「おっけー」
そのまたと言うのは単純に、木にペンか何かで丸を書いただけのものだ。
そして、一応ティーナには魔法という形で話を通している。勿論レーザーガンのことだ。
ティーナには『魔法の試し撃ちがしたい。どこかいい場所は知らないか?』という感じで質問したのだ。
「操り人形発動!!!
マナを吸収。そして圧縮開始!!!
出力・LV.MAX!
自動追尾モード設定!
マナ圧縮速度UP!
スパーク発動!!!
マナ吸収終了。圧縮終了
操り人形停止」
全てのプログラミングを終え、ナツミは的へと向かってトリガーを引く。その距約15メートル。万が一外れたとしても自動追尾モードにしているため外れることはまず無い。
『ドパァァァァァアアアン!!!!!』
トリガーを引いた瞬間、耳が痛くなるほどの轟音が鳴り響いた。的には外れていないだろうが、肝心の的は放たれたレーザーの威力の強さ故にできた砂埃が邪魔で全く見えない。
そして、ティーナはあってから何回目と言わせるかのようにただただ砂埃を呆然とみていた。顔を見れば感情がなんとなくわかる。『え?』と思っているに違いない。そしてその予想は完全に当たった。
「えええぇぇぇぇええ!?」
「うわっ!びっくりした」
「あっ、しゅいません!」
「え?しゅいません?」
「あっ、いえ、そのぉ……ただ、びっくりしすぎてしまって……」
そう言ったのと同時に砂埃がはけてきた。勿論結果は分かっているだろうが。
勿論木でできた的は壊れている。
“否。“訂正。“間違い。
否。壊れたのは的だけでは無い。
訂正。後ろの地面もがえぐれてしまっている。
間違い。観客席も的の後ろだけが何故か壊れている。
「嘘」
そしてティーナは、ナツミの凄さに驚きと恐怖を感じて、ただただ、壊れたフィールドをじーっと見ていた。
様々な音が古びた小部屋を連呼する。古びた椅子には真剣な眼差しを机の上にある部品や道具へと送るナツミがいる。
作業を開始してから約1時間。圧倒的早さと実力でナツミは、レーザーガンを完成させた。色は青色を主体とし、所々に黄色やピンクなどといった明るい色が飾ってある。
形などはいたってシンプルで、拳銃……簡単に言えばハンドガンのような形をしている。
少し違うのは、明らかに近未来的でボタンが多く付いているところだろう。
「とりあえず……試し撃ちといきましょうか」
完成させたとはいえ、これからも微調整や改良は必要不可欠なのだ。
武器。機械。おもちゃなどの道具は、改良に改良を重ね、さらにそこから微調整を押し付けるといったこととの繰り返しなのだ。単純に設計図をもとに作ればいいのでは無い。必ずしもどこかに“あな”があるのだから……
ナツミは1時間ほど閉じていた扉を開け、これまた古びた階段を音を立てながら降りていく。
(もう本当にここ階段から二階まで一気に改装しようかしら……)
階段を降りているときに聞こえる『ギギッ』という雑音にイラついたのかなんのか分からないが、とんでも無いことを考えた。
一応、人の出入りが多い一階のカウンターや冒険者たちがよくいるテーブルなどにはそんな様子はない。
それほど二階に行くことは少ないということなのか……
一階へと降りるとそこにはガンバとその他大勢の冒険者たちが大きな円を作って酒をたらふく飲んでいた。
テーブルの上には酒が少しだけ入っているジョッキともう飲み終わっだだろう空っぽのジョッキと、今ちょうど持ってきたと予想される、酒がギリギリまで入ったジョッキがある。
ナツミは階段を降り終わると、向かって左側にあるカウンター……の奥にあるギルドマスター室へと向かおうとする。もちろん、レーザーガンの試し撃ちに最適な場所を教えてもらうためだ。
ナツミはカウンターにいるティーナに声をかけ、今からギルドマスターに会えるかを相談した。
実はティーナと一番が仲がいいのはナツミである。
まあ、性格と性別を考えれば誰しもがたどり着く答えではある。
全てを話し終えた後、ティーナからこんなことを言われた。
「それなら、このギルド内にある屋外フィールドですればいいと思います!そして、そのギルドのフィールドの壁や観客席には国から支給された“結界石”が敷き詰められていますので、絶対に壊れることはありません!!!」
「え、ええ…」
ティーナの気迫にナツミは少し驚いてしまった。
しかし、絶対に壊れないといわれればこれは、開発者の意地として、是非ともその結界石とやらを打ち破ってみたい。
そう。鬼才開発者 桜井 夏美の意地として……
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「こちらです」
「おおぉ」
ティーナに案内されたのは直径約20メートルほどの小さな円形フィールドだった。小さくすることでコストを低くしたのか、単純に敷地が無かったのか……
そして、フィールドの外側には観客席があり、尚、フィールドの周りにはオレンジ色のオーラのようなものが半球状に光り輝いている。もちろんこれは結界石の力によるものだ。
(実に興味深いわね…)
この石の効果があれば色々なことができる。そもそもこの世界は俗に言う異世界。勿論ここには日本には無かったような物があるので、それを使って色々な実験やものを作ることができると思うととても楽しみになる。
「それではあちらの的に魔法を発射してみてください」
「おっけー」
そのまたと言うのは単純に、木にペンか何かで丸を書いただけのものだ。
そして、一応ティーナには魔法という形で話を通している。勿論レーザーガンのことだ。
ティーナには『魔法の試し撃ちがしたい。どこかいい場所は知らないか?』という感じで質問したのだ。
「操り人形発動!!!
マナを吸収。そして圧縮開始!!!
出力・LV.MAX!
自動追尾モード設定!
マナ圧縮速度UP!
スパーク発動!!!
マナ吸収終了。圧縮終了
操り人形停止」
全てのプログラミングを終え、ナツミは的へと向かってトリガーを引く。その距約15メートル。万が一外れたとしても自動追尾モードにしているため外れることはまず無い。
『ドパァァァァァアアアン!!!!!』
トリガーを引いた瞬間、耳が痛くなるほどの轟音が鳴り響いた。的には外れていないだろうが、肝心の的は放たれたレーザーの威力の強さ故にできた砂埃が邪魔で全く見えない。
そして、ティーナはあってから何回目と言わせるかのようにただただ砂埃を呆然とみていた。顔を見れば感情がなんとなくわかる。『え?』と思っているに違いない。そしてその予想は完全に当たった。
「えええぇぇぇぇええ!?」
「うわっ!びっくりした」
「あっ、しゅいません!」
「え?しゅいません?」
「あっ、いえ、そのぉ……ただ、びっくりしすぎてしまって……」
そう言ったのと同時に砂埃がはけてきた。勿論結果は分かっているだろうが。
勿論木でできた的は壊れている。
“否。“訂正。“間違い。
否。壊れたのは的だけでは無い。
訂正。後ろの地面もがえぐれてしまっている。
間違い。観客席も的の後ろだけが何故か壊れている。
「嘘」
そしてティーナは、ナツミの凄さに驚きと恐怖を感じて、ただただ、壊れたフィールドをじーっと見ていた。
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