私は奴隷に恋をした。

七白人間

第3話 透夜妃

李月が、身分剥奪されたその翌日小夜の婚姻が決まった。まだ、小夜は12歳だった。相手は李月の兄の皇太子 煌仔で、17歳との結婚が決まったのだ。親は地位のために喜んで小夜を嫁に行かせた。煌仔には側室が2人いて、正妻の座だけ空いていた。側室たちは仲が悪くどちらが正妻になるかでよくもめていた。まさか外から正妻が来るとは思っておらず、煌仔に必死になって小夜の婚姻を阻もうとした。小夜は由緒正しい家柄であり、とても気が強いが、透き通った肌、切れ長な目というものを持ってをり到底側室ごときが婚姻を阻むことはできなかった。小夜は、宮中入りをすることになった。婚姻することは結婚儀の二日前に小夜に知らされた。
 「小夜様、明日婚姻衣装の採寸の確認がございます。」と乳母に言われた。小夜は何も知らなく、初耳だと乳母に言った。乳母は少し焦った様子でその場を立ち去った。
小夜は相手もわからない婚姻衣装の採寸を行った。
 「そこの侍女、私は誰と婚姻するのだ。やたらと装飾が多い気がするが。」
と小夜は侍女に聞いた。
 「小夜様まだお聞きになっていないので?」
そう侍女は聞いた。
 「あぁそうだ。まだなんも聞いておらぬ。」
そう小夜は侍女に言った。
 「王太子様ですよ。この国の次期王様です。」
そう侍女に言われた。
 「ということは、私は皇太子妃となるのか。」
そうだと侍女はうなずいた。小夜は少し青ざめた顔して式を迎えた。
  「王太子殿下、王太子妃殿下、おめでとうございます。」
そう重臣に言われた。小夜は透夜妃と名付けられた。

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