サピエンス

暇魔神

モンキング

二本の足で立った。
周りの猿は異様なものを見る眼でこちらを見る。

(来いエテ公ども、全員で来れば10秒持つだろう。)
「ウホッ。」
空いた手でクイクイと挑発する。それを合図に飛び掛かってきた。


結果
5秒で終わった。

コテンパンにされた。数の暴力、リンチ、いじめ、その他諸々。
自分が土を舐めることになった。
「ケッ!」
ツバを吐きつけられた。
(猿のくせにどこで覚えた。)


しばらく転がっていた。
グダグダ〜グダグダ〜

ガサッ

「!?」

1匹の猿がきた。仰向けからうつ伏せになり聞いた。
(ウホッ)
「ウホッ。」
そしたらまた匂いを嗅がれた。そしたら悲しげな目をした気がした。そして抱きつかれた。
(???????)
自分の上でめっちゃ泣かれた。そこに母親を何故か一瞬重ねてしまった。
「キー...。キーー!」
分からないけど撫でた。その後尻を引張立てられながら別の群れのところに連れていかれた。そこでは受け入れられた。
ところがリーダーとおぼわしき猿が近ずいてきて、威嚇された。こちらも臨戦体制に入る。立ち上がる。
また驚かれる。しかしリーダーはそれを見て立ち上がった。
さらに驚きが上乗せされた。
互いに拳を構える。コレが人類最初の手を使ったケンカである。
激しい戦いだった。血が出て、血で血を洗う。心ゆくまで拳で語り合った。猿と猿が。
それで2匹わかり合った。男同士の友情ものの様に。

とりあえず自分の居場所確保。
後は飯、目の前にバナナがある。しかし種がギッシリ詰められている。猿だからかな意外と美味しい。
むしゃむしゃむしゃむしゃ

しかし腹が減る。生き物が人間以外はずっと腹を空かせていると聞いた事があるが結構キツイ。かと言って今植物も育たない。しかもまだ手がそこまで思う様に動かない。だから一生懸命に狩をする。拾った石を投げたら当たりがよく捕えた。そしたら皆真似し出した。そして酷い光景を見た。沢山の猿が石を猪に投げた。それも
もの◯け姫に出てくる猩々の様な投げ方ではない。しっかりとオバースローだ。動物愛護団体に訴えられそうです。

しかし俺はその一歩先をいく。
投げた後、割れた石を使い。ジャックナイフで狩る。
(ヒャッハー!)
「ウッキャーー!」

氷河期末期、猿の世界は世紀末になった。皆がmy knife を研いで一喜一憂する。


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