貴方がいたから
新学級
サァッと私の髪をなびかせる風。
風の声に反応する木々たち。
もしここに、
私の隣に、
貴方がいたのなら ──・・・。
第一章
[ 新学級 ]
ピピッ、ピピッ
「こらー、もう朝よ〜。星那(きらな)ったら。早く起きなさーい」
私のすぐ側で、朝早くかけたアラームとお母さんのこえが聞こえる。
もう朝か、と思って体を起こす。
「あ」
ふと私の視線はカレンダーへ。
“ 4月9日 始業式 ”
と書かれている。
そうか、今日は始業式だ!
私は急いで支度した。
最後に鏡の前に立ち、
「髪型よし!歯磨きよし!制服よし!」
チェックをして家を出ようとした時、
「おい、あと筆記用具」
と私をイラつかせるような顔で筆記用具を差し出す彼は、私のお兄ちゃん。
2つ離れていて、今は高校2年生。
綺麗な顔立ちで知られ、校内では有名らしい。
1年生の女の子たちが月一くらいで告白してる…って噂なんだよね。
「ありがと、いってきまーす」
ちゃんと私はお礼をして家を出た。
あ、あのファミマのとこに立ってるのはエリだ。
「エリー!」
「も〜遅いよ」
「ごめんごめん」
こんな私でも時間どうりに待ってくれるエリが好きだ。もちろん、親友としてね。
それからたわいもない話をしながら道を歩く。
そして来た、正門。
もうクラスが貼られてあるのか…。
私は嫌な予感しかなく、見るのが嫌だった。
窓ガラスに貼られているクラス表の周りには、黒い学ランを着た男子が大勢いる。
なんとかその間をくぐり抜けて、クラスを見る。
─ あ、4組だ。エリは何組だろう。
「私、1組だ」
探していると、エリが言った。
エリは1組で、私は4組か。
遠いなあ。最後の中学校生活なのに。
そう思うと、目から涙が溢れてくる。
まあそうだよね。
小学校からの大親友と高校は分かれるし、中学3年生が最後なんだよね。
ふとエリを見ると、エリも涙がポツリ。
クラスが分かれて悲しいはずなんだけど、エリを見てしまったらなぜか面白おかしくて、私は笑った。
泣くのなんて、珍しいから。
でもほんとに残念だった。
2人で3年のクラスに戻り、私は私のクラスの人で仲良くなれそうな人を探した。
すると、すぐに仲良くなれる身近な友達がいた。
名前はミサ。
現在、運動部所属。
予感的中。
すぐに仲良くなれた。
それからミサと私の周りには友達が沢山できた。
これでもう寂しくないかな。と思った。
そんなことを思ってるとき、
「ねえ、出席番号、何番?」
1人の男の子が声をかけてきた。
辺りを見回すと誰もいなく、
──── え、あ、私に言ってる!?
と間をおいて気づいた。
「えっと…、16番だよ」
「じゃあ俺は後ろか。ありがとう」
「い、いえいえ」
この子が後ろの子か。
てゆうか知り合いなんだけどね。
結構前からの。確か、保育園から。
ん〜、実にイケメンになっている…。
フムフムと考えてると、先生がクラスのみんなを整列させる。
そして始業式が終わると、みんなすぐに家に帰った。
私もすぐ家に帰った。
あ〜。疲れた〜。
明日から新学級かあ。
私はなんだかすごく楽しみで、逆に不安だった。
風の声に反応する木々たち。
もしここに、
私の隣に、
貴方がいたのなら ──・・・。
第一章
[ 新学級 ]
ピピッ、ピピッ
「こらー、もう朝よ〜。星那(きらな)ったら。早く起きなさーい」
私のすぐ側で、朝早くかけたアラームとお母さんのこえが聞こえる。
もう朝か、と思って体を起こす。
「あ」
ふと私の視線はカレンダーへ。
“ 4月9日 始業式 ”
と書かれている。
そうか、今日は始業式だ!
私は急いで支度した。
最後に鏡の前に立ち、
「髪型よし!歯磨きよし!制服よし!」
チェックをして家を出ようとした時、
「おい、あと筆記用具」
と私をイラつかせるような顔で筆記用具を差し出す彼は、私のお兄ちゃん。
2つ離れていて、今は高校2年生。
綺麗な顔立ちで知られ、校内では有名らしい。
1年生の女の子たちが月一くらいで告白してる…って噂なんだよね。
「ありがと、いってきまーす」
ちゃんと私はお礼をして家を出た。
あ、あのファミマのとこに立ってるのはエリだ。
「エリー!」
「も〜遅いよ」
「ごめんごめん」
こんな私でも時間どうりに待ってくれるエリが好きだ。もちろん、親友としてね。
それからたわいもない話をしながら道を歩く。
そして来た、正門。
もうクラスが貼られてあるのか…。
私は嫌な予感しかなく、見るのが嫌だった。
窓ガラスに貼られているクラス表の周りには、黒い学ランを着た男子が大勢いる。
なんとかその間をくぐり抜けて、クラスを見る。
─ あ、4組だ。エリは何組だろう。
「私、1組だ」
探していると、エリが言った。
エリは1組で、私は4組か。
遠いなあ。最後の中学校生活なのに。
そう思うと、目から涙が溢れてくる。
まあそうだよね。
小学校からの大親友と高校は分かれるし、中学3年生が最後なんだよね。
ふとエリを見ると、エリも涙がポツリ。
クラスが分かれて悲しいはずなんだけど、エリを見てしまったらなぜか面白おかしくて、私は笑った。
泣くのなんて、珍しいから。
でもほんとに残念だった。
2人で3年のクラスに戻り、私は私のクラスの人で仲良くなれそうな人を探した。
すると、すぐに仲良くなれる身近な友達がいた。
名前はミサ。
現在、運動部所属。
予感的中。
すぐに仲良くなれた。
それからミサと私の周りには友達が沢山できた。
これでもう寂しくないかな。と思った。
そんなことを思ってるとき、
「ねえ、出席番号、何番?」
1人の男の子が声をかけてきた。
辺りを見回すと誰もいなく、
──── え、あ、私に言ってる!?
と間をおいて気づいた。
「えっと…、16番だよ」
「じゃあ俺は後ろか。ありがとう」
「い、いえいえ」
この子が後ろの子か。
てゆうか知り合いなんだけどね。
結構前からの。確か、保育園から。
ん〜、実にイケメンになっている…。
フムフムと考えてると、先生がクラスのみんなを整列させる。
そして始業式が終わると、みんなすぐに家に帰った。
私もすぐ家に帰った。
あ〜。疲れた〜。
明日から新学級かあ。
私はなんだかすごく楽しみで、逆に不安だった。
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