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異能バトルの絶対王者が異世界落ち

チョーカー

魔王の降臨

 俺の封印されている異能力……名前は俺の異名と同じ『異能殺し』だ。

 異能『異能殺し』

 なんてことはない。体内のカルマ値の具現化。
 日本刀のような武器の錬成。言ってしまえば、それだけの異能。
 しかし、この剣を振るう時に俺は4つの異能を同時に使用する。
 まず、『アリアドネの赤い糸』を相手に巻き付ける。そして、『猛牛の迷宮』を自分自身に使用。
 体内のコンディションを把握と同時に潜在能力の解放。
 『赤き閃光』による高速移動と『アリアドネの赤い糸』による追尾効果。
 最速の状況に『異能殺し』の抜刀。

 これだけ、異能の複合利用により、ただ刀をふるだけが最強の一撃になる。
 それを今―———解放する。

 「ヒラ、お前に最後の警告だ。盾と槍を構えよ。運が良ければ命までは助かるかも知れない」
 「戯言ではないようですね。私が愛した男と同じ目をしています」
 「……そうか、日常的に緊張してる目をした男かな?」

 2人は同時に笑った。
 笑いが止まった時―———

 異能『異能殺し』

 赤き閃光による高速移動。いつの間にか、俺の腰元には赤い刃の日本刀が現れている。
 高速状態からの抜刀。それを見た人間には赤い光が走ったようにしか見えないと言われた太刀筋。
 それがヒラの槍と盾を切り裂き、ヒラ自身の肉体にも到達していた。

 鮮血

 殺した。
 剣から伝わったのは、確かな手ごたえ。
 何度となく経験した人の命を奪う感覚。
 しかし―———

 「それでも立つか……ヒラ」

 ヒラは立ち上がっていた。

 「貴方の言う通り、盾を槍を犠牲にしました」と彼女は笑っているが、その傷は致命傷。
 「介錯は必要か?」と俺は聞いたが彼女は首を横に振った。
 「優しい人。介錯などと言わず、貴方が思うままに私を殺してくれればいいのです」
 「では―———」

 俺は無に帰ろうとする異能『異能殺し』を構えなおして―———

 「いや、それは待って貰うぞ。後輩よ」

 いつの間に男がいた。
 ————あり得ない。
 男が現れたのは俺の正面だ。気づかないはずがない。

 黒いロングコート。肩にまでかかっている長い黒髪。それに顔を隠している仮面。

 伝わってくるのは、確かな強者のソレ。
 現れた乱入者に向かってヒラは……
 「……魔王さま」と言った。

 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 空間が緊張に支配された。
 敵の総大将である魔王が現れた。

 「ヒラ、ここで命を落とすのは早い」

 「も、申し訳ありません」とヒラは頭を垂れた。
 気がつくと致命傷だったはずの傷が消えている。

 (あのダメージを0にした!)

 魔王が俺を見る。 鋭い視線だ。

 「俺は元々、こちら側に飛ばされた異能力者だったのだが、魔王に就任したのは最近だ。それまで四獣将軍の1人でもあったが……」

 魔王は、そのままヒラの背中に乗った。

 「俺とヒラ……2人で『三身人馬一体』の攻撃、倒せるか?」



   

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