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異能バトルの絶対王者が異世界落ち

チョーカー

ダンジョン破壊

 「ソイツは妙な話だな」

 ライスはそう言った。
 キョウジとの戦いのあと、現れた魔王軍四獣将軍のヒラ。
 俺は、あのケンタウロスについて説明したのだ。

 「確かに魔王軍には四獣将軍はいる。けど、ヒラなんて名前の将軍はいない」
 「しかし、確かに彼女は名乗った。代替わりしたのでは? なんらかの理由で……」

 しかし、ライスには納得した様子はなかった。

 「あの四獣将軍が代替わりしたとなると敵の動きに変化があるはずだが……」
 「どっちにしても、次の城には戦う敵だろう。考え込む事はないさ」
 「いや、残念だが、次の舞台は城じゃない」
 「城じゃないだと?」
 「次に攻め込む敵拠点はダンジョンだ」

 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 「ダンジョンか」と俺は呟く。

 「今度はダンジョンですね。私も準備します」

 場所はアスカの部屋だ。当然、彼女とナナもいる。
 しかも、アスカは今度もついてくる気満々だった。
 「……」とナナが空中に文字を書いた。

 「えっと……ついていく? わたしも……こんど?」

 なんとか、コチラの文字も読めるようになったが、完璧とは言い難い。 

 「お前もついてくるのか?」

 「……」とナナは頷いた。

 「まぁ、構わないだろう」と俺は答えた。

 「そうですか。ダンジョンなら狭い通路を進むため、兵を大量に投入するのは無理ですものね。 私たち少数精鋭で攻め込むのが正しい……」

 「……いや、その件なんだが……」と俺は今度の作戦と伝えた。


 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・


 そしてダンジョン。
 魔王軍が城を占拠せずにダンジョンを選んだのには理由がある。
 それは単純な理由————
 元々この国を治めていた王は『蛮勇の王』の異名を持ち、戦闘に立ち、討ち死にするまで魔王軍と徹底抗戦を唱えた人物だった。
 結果、王の象徴だった城は全壊。現在、城の跡地は草の根も生えない荒野となっている。
 魔王軍は統治する場所を近場のダンジョンを選び、魔物を討伐。
 ダンジョン内の全ての魔物を滅ぼし、拠点を作った。

 ダンジョンは森の中にあった。
 周辺を支配する拠点とあって、森も開拓されていたが、それでも多くの緑が残っている。

 暗闇の中、閃光弾が打ち上げられた。

 魔王軍の兵士が光の目つぶしによって動きを止める。
 それと同時に兵士の配置がわかる。
 ライスを先頭にした部隊が散開、分進合撃による各個撃破していく。

 「行くぞ!」

 俺、アスカ、ナナの3人パーティは無人になった道を真っ直ぐ進むだけ。
 ダンジョンの入り口が見えてきた。
 このまま、ダンジョン内に突入……する事ではない。
 俺はダンジョンの入り口に手を添えると―———

 異能『物理破壊バンカーバスター

 俺の異能力『物理破壊バンカーバスター』は、建物や構造物を破壊するのが本来の使い方だ。
 だから、当然————

 ダンジョンは破壊される。

 
 

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