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異能バトルの絶対王者が異世界落ち

チョーカー

第九次異能力戦争開幕

 「第九時異能力戦争だと……ここで、異世界でも開始されるのか!」
 「ふっ……そんなに不思議な事か?」
 「なんだと?」
 「2度の優勝者であるお前が、その力を振るわず、この地に舞い降りた。ならば、その膨れ上がった業は異能力者を引き付けるに決まっている」

 「最も俺は、第六次異能力戦争のドサクサで異世界に飛ばされた残党だがな」とキョウジは付け加えた。

 「他には? 他にもいるのか?」
 「いるさ。アンタを追いかけて異世界に来た異能力者も、意図せずに異世界に飛ばされた異能力者。俺みたいに前戦で飛ばされた奴に、この世界で生まれた異能力者。わんさかわんさか、集まってきているぞ」
 「————ッ! そうか……また戦争が始まるのか」

 キョウジの話を聞き、俺がやるべき事が決まった。
 3度目の勝者となれば、そのカルマは過去に例がないほどに膨れ上がるだろう。
 ならば、その業の全てを使い封印する。

 異能力戦争を―———

 もう二度と行われないように封印してやる。

 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・

 

 「第九次異能力戦争参加者 『神の存在証明』のキョウジ。『異能殺し』よ。名乗るが良い」
 「————第七次および第八次異能力戦争絶対王者 『異能殺し』……だ」

 誤算だった。深く、キョウジのカルマ値に探れば異能力者という事がわかったはずだ。
 異能力者なら捕縛系の異能は足止めにしかならない。
 最も戦闘中なら、一瞬の拘束が勝敗を分けるには十分な効果なのだが……

 (来る!)

 キョウジの姿が消える。
 やはり背後! 振り向くと一瞬だけキョウジの姿が見える。
 だが、それも一瞬のみ。 再びキョウジの姿が消えた。

 (瞬間移動の連続!?)

 俺の死角からキョウジがナイフを突いてくる。
 ギリギリで避ける。――――いや、腹部が若干削られた。
 しかし、勝利の代償にしては―———

 「安いものだ!」

 キョウジの腕を掴む。俺は、もう一本の腕でキョウジの腕———肘の部分を固定してやって————

 ゴッキッ

 腕を叩き折った。

 「うぎゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁ!」

 キョウジの口から咆哮のような叫びが出た。
 そのまま折れた腕を抑えてうずくまる。

 「どうやら、掴まれると瞬間移動で逃げれなくなるみたいだな」

 その痛みからか? キョウジには尋常ではない汗が溢れている。

 「な、なぜ? どうして俺の移動場所が分かった? そうとしか思えない動きだった……」
 「俺の異能『アリアドネの赤い糸』は特定の条件下で効果変化するんだ」
 「異能が変化する……だと?」

 「そうだ……」

 異能『猛牛の迷宮』

 「地面に『アリアドネの赤い糸』を設置する事でそれに触れた者の動き、感情、精神状態まで把握する機能力だ。この異能の範囲内ならお前が瞬間移動するよりも前にお前の移動場所がわかる」

 ステータスを見た時は「××××(封印状態)」となっていたから不安はあったが、どうやら使用条件がある異能力はステータスに正確に表示されないらしい。

 「さて、お前の体に『アリアドネの赤い糸』をつけた。瞬間移動で逃げようとしても無駄だ。素直に投降しろ」

 「……」とキョウジは何も言わなかった。
 だが————

 「カルマ値が上がっている? いや、その剣か」

 キョウジの腰元。戦いの最中に抜かなかった剣。その剣から異常なカルマが感じられる。
 なぜ、今になって業が感じられるようになったのか?
 それは、使用者の感情に反応して―———




 

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