叶えば所詮、夢物語
変化
読者の時間は止まってても
作者の時間は進んでいる。
翌日。
皆は昨夜に聞いた話を忘れたかのように触れず、今は真剣に紅の話を聞いている。
●
●
●
昨夜
「じゃあ、改めて自己紹介するぜ。オレの名前は紅。歳は多分30くらい。13年くらい前に『神隠し事件』に巻き込まれて今に至る。 ……………どうしたの? 急に静かになって? そんなにオレの自己紹介そんなつまんなかった?」
紅の自己紹介が決してつまらなかったわけではない。ただ突然発せられた『神隠し事件』という言葉に、この場にいる5人が驚きを隠せないのだ。
「じゃあ……この世界にいるほとんどの使徒は『神隠し事件』の被害者たち……ですか?」
「えっ!? 蜜柑ちゃん知らなかったの? てか、その反応だとみんな知らなかった感じ?」
皆はコクリと頭を縦に振り頷く。
「そうかそうか、この世界が『神隠し事件』で連れてこられた場所だって知らなかったか。そんな無知なチミ達に先輩であるオレが教えてあげよう」
紅が話してくれた事を要約するとこうだ。
この世界のほとんとの使徒が地球から連れてこられた者たちで、紅が初めてこの世界に来た時も、真紅達と同じように、名前が思い出せなくなったと語る。
だがここで紅と真紅達とで食い違う点が1つ。それは紅が転移された時 現れた人が言った言葉だった。
紅の場合は
『皆さま、私達の世界をどうかお救いください』
と、神殿でのような場所に転移され、丁寧な口調に丁寧な対応を受けたようだ。
しかし真紅達が言われたのが
『これはデスゲームです。死んだら死にます』
である。場所、口調、対応してといい、転移させた目的といい、13年前と今の神達の目的の差がありすぎる。よって紅の説明により、この世界の事が少しわかったが、それ以上に『神隠し事件』の謎が深まるだけだった。
●
●
●
故に余計な事は考えず、ただ真剣に紅の話を聞く。
というのも、 紅から指導を受けられるの期間は1ヶ月間。それ以上いては目的の大会に間に合わない。その為にはこの短い期間で紅から出来るだけ多くのことを学び、吸収しなければならない。次なにかあった時、自分たちで対処できるようにする為に。
「まぁ、チミ達はそこそこ体力も戦闘に関する技術もそれなりにあるから、この1ヶ月で頑張って欲しい事は''イメージトレーニング''だ」
「イメージ………トレーニング?」
翡翠が首を傾げながら紅の言葉を復唱する。
「そう、イメージトレーニング。じゃあ瑠璃くん、チミ達は目の使い方をなんておそわったんだい?」
「集中して物を見ろって教わりました」
「うんうん、そうかそうか。それは半分正解で半分間違ってる」
「んん?? どうゆう事?」
すると翡翠に続き、瑠璃まで頭を傾げる始末。しかし今回はこの場にいる全員が頭の上にハテナマークが漂っている。Aに言われた方法で目を使えているのにと、皆内心思っているからだ。
「まず物を見る。これはイメージしやすくする為の1つの手段だ。見る事によって見てる物に能力を添付させやすくしているんだよ」
「じゃあ、イメージさえ出来れば、見えない物にも能力を使う事が出来るって事ですか?」
「その通り! 昨日倒した魔物、オーガと言うのだが、そいつを倒した方法も いま瑠璃くんが言った方法で倒したんだよ」
「という事……」
「そう!! 真紅くん!! 君にも同じことが可能だ!!」
紅が言った言葉で真紅の口がつい緩んでしまう。そして歓喜のあまり、鳥肌が止まらない。
「って訳でこの1ヶ月間、体力、筋力、戦闘技術向上の他に、イメージトレーニングを加える! この1ヶ月、死ぬ気で頑張れ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
真紅たちの返事が合図かのように、紅は今後のトレーニングの話に切り替える
「じゃあトレーニングするにあたり、複色者は一旦集まって! 単色者は少し待ってて」
真紅と瑠璃は紅の指示に従い木下に座り、翡翠、蜜柑、若紫は紅の元に集まっていった。
数分後、紅の元から帰ってくる3人の顔は険しかった。真紅はその表情から、なにを言われたのか気になり3人にどんな話をしていたか聞いた。
「ウインクの練習してって言われた……」
どんな過酷な事を言われたかと思えば、そんな事らしい。
翡翠によるとこのウインクを練習する意味は、複色眼は左右で目の色が違うことを示しており、両目で見る事により左右の目の色が合わさり、その色になる。
よって片目を瞑る事で、色が合わさらず 単色の色を使う事が出るので、複色者は実質 3色の色を使う事が出来ると言う訳だ。だが、それはウインク出来るのが前提条件であり絶対条件だ。故に紅はウインクの練習をさせようと言う訳だ。
早速ウインクの練習を始める3人。頑張って片方の目だけを開けようとして白目にならながら目をピクピクさせている3人を見て笑いを堪えるのが大変であった。
こんな風に笑いを堪えてると今度は真紅達が紅に呼ばれた。
「真紅くん、君はまず筋肉をしっかりつける事。それをしないと体がもたない。そして瑠璃くん、君は今まで体全体に能力を使っていたと思うけど、一部だけに能力を使えるよにすること!」
「「わかりました!!」」
翡翠、蜜柑、若紫は基本の体力、筋力、イメージトレーニングの他にウインクの練習。真紅は基本トレーニングの他に別メニューで筋力アップトレーニング。瑠璃は正確な場所に能力を使えるよに
それぞれの変化の1ヶ月がここに始まる
作者の時間は進んでいる。
翌日。
皆は昨夜に聞いた話を忘れたかのように触れず、今は真剣に紅の話を聞いている。
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昨夜
「じゃあ、改めて自己紹介するぜ。オレの名前は紅。歳は多分30くらい。13年くらい前に『神隠し事件』に巻き込まれて今に至る。 ……………どうしたの? 急に静かになって? そんなにオレの自己紹介そんなつまんなかった?」
紅の自己紹介が決してつまらなかったわけではない。ただ突然発せられた『神隠し事件』という言葉に、この場にいる5人が驚きを隠せないのだ。
「じゃあ……この世界にいるほとんどの使徒は『神隠し事件』の被害者たち……ですか?」
「えっ!? 蜜柑ちゃん知らなかったの? てか、その反応だとみんな知らなかった感じ?」
皆はコクリと頭を縦に振り頷く。
「そうかそうか、この世界が『神隠し事件』で連れてこられた場所だって知らなかったか。そんな無知なチミ達に先輩であるオレが教えてあげよう」
紅が話してくれた事を要約するとこうだ。
この世界のほとんとの使徒が地球から連れてこられた者たちで、紅が初めてこの世界に来た時も、真紅達と同じように、名前が思い出せなくなったと語る。
だがここで紅と真紅達とで食い違う点が1つ。それは紅が転移された時 現れた人が言った言葉だった。
紅の場合は
『皆さま、私達の世界をどうかお救いください』
と、神殿でのような場所に転移され、丁寧な口調に丁寧な対応を受けたようだ。
しかし真紅達が言われたのが
『これはデスゲームです。死んだら死にます』
である。場所、口調、対応してといい、転移させた目的といい、13年前と今の神達の目的の差がありすぎる。よって紅の説明により、この世界の事が少しわかったが、それ以上に『神隠し事件』の謎が深まるだけだった。
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故に余計な事は考えず、ただ真剣に紅の話を聞く。
というのも、 紅から指導を受けられるの期間は1ヶ月間。それ以上いては目的の大会に間に合わない。その為にはこの短い期間で紅から出来るだけ多くのことを学び、吸収しなければならない。次なにかあった時、自分たちで対処できるようにする為に。
「まぁ、チミ達はそこそこ体力も戦闘に関する技術もそれなりにあるから、この1ヶ月で頑張って欲しい事は''イメージトレーニング''だ」
「イメージ………トレーニング?」
翡翠が首を傾げながら紅の言葉を復唱する。
「そう、イメージトレーニング。じゃあ瑠璃くん、チミ達は目の使い方をなんておそわったんだい?」
「集中して物を見ろって教わりました」
「うんうん、そうかそうか。それは半分正解で半分間違ってる」
「んん?? どうゆう事?」
すると翡翠に続き、瑠璃まで頭を傾げる始末。しかし今回はこの場にいる全員が頭の上にハテナマークが漂っている。Aに言われた方法で目を使えているのにと、皆内心思っているからだ。
「まず物を見る。これはイメージしやすくする為の1つの手段だ。見る事によって見てる物に能力を添付させやすくしているんだよ」
「じゃあ、イメージさえ出来れば、見えない物にも能力を使う事が出来るって事ですか?」
「その通り! 昨日倒した魔物、オーガと言うのだが、そいつを倒した方法も いま瑠璃くんが言った方法で倒したんだよ」
「という事……」
「そう!! 真紅くん!! 君にも同じことが可能だ!!」
紅が言った言葉で真紅の口がつい緩んでしまう。そして歓喜のあまり、鳥肌が止まらない。
「って訳でこの1ヶ月間、体力、筋力、戦闘技術向上の他に、イメージトレーニングを加える! この1ヶ月、死ぬ気で頑張れ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
真紅たちの返事が合図かのように、紅は今後のトレーニングの話に切り替える
「じゃあトレーニングするにあたり、複色者は一旦集まって! 単色者は少し待ってて」
真紅と瑠璃は紅の指示に従い木下に座り、翡翠、蜜柑、若紫は紅の元に集まっていった。
数分後、紅の元から帰ってくる3人の顔は険しかった。真紅はその表情から、なにを言われたのか気になり3人にどんな話をしていたか聞いた。
「ウインクの練習してって言われた……」
どんな過酷な事を言われたかと思えば、そんな事らしい。
翡翠によるとこのウインクを練習する意味は、複色眼は左右で目の色が違うことを示しており、両目で見る事により左右の目の色が合わさり、その色になる。
よって片目を瞑る事で、色が合わさらず 単色の色を使う事が出るので、複色者は実質 3色の色を使う事が出来ると言う訳だ。だが、それはウインク出来るのが前提条件であり絶対条件だ。故に紅はウインクの練習をさせようと言う訳だ。
早速ウインクの練習を始める3人。頑張って片方の目だけを開けようとして白目にならながら目をピクピクさせている3人を見て笑いを堪えるのが大変であった。
こんな風に笑いを堪えてると今度は真紅達が紅に呼ばれた。
「真紅くん、君はまず筋肉をしっかりつける事。それをしないと体がもたない。そして瑠璃くん、君は今まで体全体に能力を使っていたと思うけど、一部だけに能力を使えるよにすること!」
「「わかりました!!」」
翡翠、蜜柑、若紫は基本の体力、筋力、イメージトレーニングの他にウインクの練習。真紅は基本トレーニングの他に別メニューで筋力アップトレーニング。瑠璃は正確な場所に能力を使えるよに
それぞれの変化の1ヶ月がここに始まる
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