叶えば所詮、夢物語

4.1 1.2 4.2

授業

 
「さぁー!!これから異世界の授業をはーじめーるよー!!」

 ピエロマスクはそうゆうと、パンパンと手を叩き「ほらー  席に座ってねー、座らないと怒りますよー」と、生徒を座らせる先生のように席に着くよう促した。

 ピエロマスクの、このおちゃらけたキャラが生徒の心を和ませ、生徒達が落ち着きを取り戻し始めた。そしてピエロマスクがこのタイミングを見計らい話しを始めた

「それでは授業を始めまーす。えーと、私の名前はA  としておきましょう。まず、最初に言っておきます、これはデスゲームです。死んだら………死にます」

 この  『死』  という単語が出た瞬間、教室の時間が止まったかのように静まり返る。しかし、そんなの御構い無しにAは説明を続ける

「このゲームのルールを説明すると、この世界にいる魔物を倒してポイントを獲得し10億ポイント集めれば、どんな願いを叶えて貰えるとのこと。これが七色神ななしょくじんからの言伝です。以上!!  何か質問ありますかー?」

 あまりにサクサクと進み、この話しについてこれず、只々驚愕する者ばかり。未だこの状況についてきてる者はいず、時間は止まったままである

 そんな中、そっと手を挙げる者が1人。我がクラスの委員長だ。

 A  は委員長に発言を許可し、みんなが思っている質問をA  にぶつけた

「なぜ名前が思い出せなんですか?  視界の色は?私達みたいな普通の人でも、魔物に勝てるんですか?」

 その質問に対しAは前もって準備していたように、スラスラと答え始める

「はーい、質問に答えまーす。まず名前の事につい、あなた達はこの世界で魔物を倒す力を神からの与えられた使徒とゆう設定です。

 そしてここが重要! 使徒の数はとても少なく、割合としては100人の集団があるとするとその集団の中に使徒が2、3人いるかいないか、と言った感じでーす。なので、神の使徒5人パーティーはかなり注目を浴びまーす。しかしこれだけは注意した下さい、異世界からの転移者という事は他言無用、絶対に隠して下さいね

 まぁ、その話は置いといて、名前の記憶だけ消しているのは名前だけでこの世界の人間じゃないなんて分かってしまうからでーす。  しかし、名前がないと色々不便でしょう、そこで、七色神ななしょくじんにちなんで今日からあなた達の名前は''瞳の色''です。

 それで''瞳''についてですが………これは秘密でーす。ここで使い方教えて、私が襲われる可能性もあるしね。頑張って目について模索してくださーい。

 最後の質問、それ勿論!!勝てます。皆さんの身体能力は上げてますし、持病なども治します。が悪いだとか、喘息だとかもね!!  それに、武器だって配布します。まぁ、最大の武器は自分自身・・・・ですが」

「そうですか………」

 結局  瞳の事は分からないままだが、それでもさっきより、クラス内の雰囲気が良くなった。肉体強化による自信や、武器が配布されると知ったからだろ。僕自身、まだ心残りがあるが光が見えた瞬間だった

 しかし、それでも納得していないのが担任の先生だ。

『教師たる者、生徒を守るのは教師の務め』

 これがこの先生の座故の目であり、このご時世  珍しい熱血教師で生徒からは怖がられてる反面、意外と人気の高い先生でもある。

 この熱血ぶりが先生のいい所でもあり、悪いところでもある。今回は悪い方向に向かってしまったようで、生徒を守るためA  に交渉を持ちかける

「A  どうか生徒を地球に戻してくれないか?     
 その代わりにおれが生徒の分も魔物討伐を頑張るから………なぁ?」
「それはできませーん。生徒さんを日本に戻したいのなら、頑張ってポイント集めておね願いで生徒さんを帰してあげてくださーい」

 A  のあまりにも人間味感じられぬ言動に、先生の堪忍袋のおが切れた

「……この野郎ッ!!」

 先生がA  に飛びかかろうとした瞬間、  バタリと音たて先生は力を失ったように床に座り込んだ。

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