話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

劣等魔法の黙示録

雨草ハルタ

P.4 不在

僕は昨日と同じように、ご飯を食べた部屋へと向かった。

やはり、廊下の途中からとてもいい匂いが漂っていた。

着替えは朝起きたら、寝具の横の棚に置いてあった。

「おはようございます」

僕が台所に居るであろう、ショウに挨拶をした。

「おはようございます ここの場所、よくお分かりになられましたね。お迎えに行こうと思っていました」

料理の最中で顔は見えないが、間違いなく昨日と同じヒトだ。やはり、知っている人がいると落ち着く...

「昨日通った道をそのまま辿るだけだから」

僕は席に着いて窓の外を眺めた。ここは森の中らしく、窓からは青々と生い茂った樹木が見える。

「お待たせしました 朝食にしましょう」

ショウが用意したのは2人分の朝食だった。

「あ、そう言えば、ミルディンは?」

「ミルディン様なら、今朝早くに出立しました。暫く留守にするとの事です」

「そうなんだ...」

聴きたい事がいろいろあったけど...仕方がないよね...

「それで、少し私から提案があります」

使っていた食器を一旦置き、口元を拭う。

「ミルディン様はいつ帰ってくるか分かりません 実際に、すぐ帰るって言って1年近く帰ってこないこともありました」

遠い目をするショウ。

「自由奔放な性格の持ち主である、ミルディン様は思いつきで行動されることが多いです。好奇心の塊のような方ですから」

「つまり...?」

「今回もいつ帰ってくるかわかりません。」

呆れた顔をするショウ。きっと今まで、ミルディンの唐突な行動に振り回されてきたのだろう。

「そこで、ミルディン様が帰ってくるまで私に貴方の教育をさせて頂けませんか?」

「教育...?」

「はい ハッキリ申し上げると、貴方は産まれたての赤子同然、この世界の常識を知りません。なので、ミルディン様が戻ってくるまでに、私が常識を叩き込んでおこうかと思いまして...」

確かに、この世界のことをよく知らない。願っても見ない提案だ。

「うん!よろしくお願いします」

「私、手加減しないので、それなりに覚悟してて下さいね?」

「? 分かりました」

「朝食後、部屋に置いてある運動着に着替えましたら、そこの扉から外へおいでください」

ショウが示した扉を開けてみせると、そこは確かに外に通じていた。

「? 分かりました でも、なんで運動着?」

「まあまあ、やって見ればわかりますよ」

僕は朝食を食べ終えると部屋へと戻った。そして、運動用の服に着替えた。

「劣等魔法の黙示録」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く