私の世界〜「部活の後輩と付き合ってみた」スピンオフ〜

きりんのつばさ

滑稽以外の何事でも無いよ!!







常村の誹謗中傷の事件が起こった次の日

私が教室に行くとまた教室が騒がしかった。
「みんな〜今日はどうしたの?」
近くにいたクラスメイトに聞いてみた。
「あっ、翔ちゃん!!今日は写真だよ!!」
「・・・写真?何の?」
「常村君だよ!!」
「彼の写真がどうしたの?」
「とりあえずこれをみて!!」
と言われて、彼女からもらった写真を見てみると
「これは・・・常村君と誰?」
「同学年の〇〇ちゃんだよ」
「ふ〜ん、でこの写真に何か問題でもあるの?」
「もう一つ写真を見て」
と今度はまた別の写真を見せてきた。
「今度は・・・あら別の子みたいだね
あれこの写真が撮られた期間って・・・」
「そうなの!!常村君が同時期に複数の女の子と
付き合っていたらしいの」
「それって・・・要するに二股?」
「あの常村君がする訳無いよね・・・?
これも誰かのイタズラだよね?」
「私は彼女達じゃ無いから分からないけど
1人でも信じてくれる人がいたら
彼は嬉しいと思うよ」
「翔ちゃん・・・やっぱり翔ちゃんって
優しい子だよね!!」
「いやいや私は優しく無いよ〜
私は普通だよ〜」
とそこへ昨日よりも明らかに不機嫌な担任が
入ってきて、話は終わった。


「ククク・・・いや〜実に面白いよ!!
あのバカ共の混乱している顔!!
滑稽以外の何事でも無いよ!!」
私は前まで昼ごはんを食べていた場所で
1人笑っていた。
前までの私ならこんな笑い方しないだろう。
「しかもあの担任の顔、真っ赤だったな〜!!
いや〜本当に面白いな〜」
そのため授業中もずっとイライラしていた。
そしてわざと難しい問題を出しては生徒に
答えさせていた。
「あまりにも馬鹿馬鹿しいから代わりに
私が答えて正解したら、更に顔が真っ赤!!
本当に笑いが止まらないよ〜!!」
今日の写真騒動も犯人は私だ。
彼女らの写真を集めて、それを大量に印刷して
また夜中に忍び込み、貼り付けまくった。
流石に警備員がいたから前回よりも大変だったが
裏道から忍び込みこみ、貼り付けた。
・・・まぁ中には合成した写真もあるけどね。
「写真見ている奴ら、全員勘違いしてるし〜
作戦大成功だな〜」
木を隠すなら森というが
逆に嘘を隠すなら真実の中に入れるのが1番良い。
だって真実がいくつもあれば、勝手に嘘も
真実として扱われるからだ。
まぁあの写真を見ている奴らは嘘か真実かなんて
関係無いのだろう。

ーーただ、そこに面白い話題があるから

それだけしかないのだろう。
「さて〜あの担任の顔を拝みに行こうかな〜
どんな顔しているかな〜」
私はスキップしながら職員室に向かった。





「学校側は何をしているんですか!!」
昨日よりも金切り声をあげる我らが担任。
(いや〜女のヒステリック怖いわ〜
私も女だったわ〜)
なんて呑気に思う私だった。
「先生、落ち着きましょうよ・・・どうやら警備員の
目を掻い潜って忍び込んできたようで・・・」
「じゃあ警備員増やしてください!!
夜中に2日連続忍び込まれたなんて知られたら
我が学校の評判は地に落ちますよ!!」
「それは分かっていますが・・・」
「生徒が安全に学校生活を行えるようにするのが
学校の役割では無いんですか!?」
(まぁあんたの場合は安全に
学校生活を行えるようにするのが学校の役割って
考えていそうだね〜)



その日の帰り道
「にしてもあの担任、随分常村にゾッコンだな〜」
まさかあそこまで熱くなれるとは・・・
・・・無論、馬鹿馬鹿しいのだが。
だが今回の事で担任が常村の事をかなり大事だと
いう事が分かった。
なら、私がやる事は・・・
「じゃあ担任にも味わってもらいますかね〜
ーー大事な人がいなくなる瞬間を・・・!!」
私は爪が手に食い込むぐらい
強く手を握りしめた。





そろそろ常村には退場してもらいます

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