春夏秋冬(シーズン)〜異世界を翻弄する最強4人兄弟〜

もちあ

第2話 〜神様〜

「おーい、聞こえてるかなー?」
「「「「!?」」」」

4人がいるリビングにどこかから男子小学生のような声が聞こえてくる。

「おっ、聞こえているね。それじゃあまずは自己紹介をするねー。僕の名前は“シン”151代目の神様だよー」

すると突然何もなかった空間に薄い緑色の髪の毛にシルクハットを被ったマジシャンのような男の子が出てきた。ただし、浮いている。

「……神様」
「そうだよー、びっくりしたー?」
「おい。自称神様さん、質問いいかー?」
「どーぞー」
「お前は本当に神様なのか?」
「んー。そもそも浮いているのが何よりの証拠かな?あっ、マジックとかじゃないよ」
「、、、そーかよ」
「…秋也……どうだった?……あいつ」
「とりあえず、あいつは嘘をついていなかった……それに、あいつは隙がない。あいつの声、発音、声の鋭さ、全てが威圧感を放っている。俺にできるのは嘘を見破ることだけだ。それに、それが当たっている自身もねぇ」
(!?秋也がここまで言うとは…………)
「お話は終わったかなー?それじゃあまずは説明するよー。君たちには、僕の師匠の師匠が作った世界に行ってもらいまーす」
「師匠の師匠って、やっぱり神様?」

質問したのは夏美だ。

「そーだよー。ちょうど150代目の神様だよー」
「違う世界ってどんなとこだ?」
「異世界?と言ったほうがいいかな?僕の師匠がこの地球に魔法という知識を届けたんだ。でも地球と魔法は相性が悪くてね、何度も挑戦していたよ。途中、地震とかが起きてしまったけどね…………それでも魔法は使えなかった。だから違う世界を作った」
「てことは、その世界だったら魔法が使えるのか?」

春斗はにわかオタク程度だったがやはり魔法というのはロマンだ。

「なかったら作った意味ないじゃんw それに地球の神様が作ったんだからお金、曜日、言語、文字なども同じだよ。お金に関しては単位が違うらしいけどね……」

「質問していいか?」
「…どうぞー」
「俺たちを連れて行く目的は?」
「君たちを招待するためです」
「どうして?」
「あなたたちには その世界に楽しんでもらいたいのです!」
「本当に?」
「本当に!」
「……そうか」
「……」

ここだけの話シンは秋也が苦手だったりする。

「秋也、もしかして…」
「あぁ、おそらくだが嘘をついている。いつもならじさんがあるんだが、今回はな……」
「そうか……」

「シン」
「なーにー?」
「嘘ついてるな」
「…どーしてー?」
「確信はできないがな……最初と比べて俺が嘘をついていると思っているところだけ動いていた。左手の薬指が」
「……フッ、なるほどね〜僕もまだまだだったって事か〜」
「んじゃ、本当の事を話してもらってもいいか?」
「実はね、その国の王様が君たちをしょうk『嘘をつくな』ん……」
「お前、最初と比べて焦ってるだろ、話のスピードがさっきと違うからすぐ嘘だってわかるさ。んで、お前は本当の事を言わないんだな……」
「流石……だね…」
「そーかー、君は神様になりたてなんでねぇ」

秋也の口が少しだけ上がった。

「ちっ、ちがーう!」
「それにしちゃ〜、随分と焦ってるなぁ?」
「……分かったから。ちゃんと話すから」
「そうしてくれ」

ずっと浮いていたシンはスッと降りてゆっくりと椅子に座った。
足が短いため床に足はついていない。

「僕の師匠は神様の中でも2番目に凄い人なんだ。一番は初代神様ね。その師匠は、その異世界…いや『ランド』を作ると同時に、昇天してしまった……

当然、異世界の神様なんてみんながやりたいに決まっている。立候補したのは合わせて6人。2代目と65代目と69代目と102代目と134代目。最初は投票で決める予定だったんだけど、2代目の神様が、勝手に異世界に行って、異世界への扉を閉じた。他の立候補していた神様は扉を開けて中に入ろうとしたけれど、扉には呪いがかかっていた。【神】【天使】【女神】をとおさせない呪いが……」
「神様って死ぬのか?」
「死ぬ人もいるよ、師匠みたいな大きな事をした人は昇天するようになっている。ただ、みんな長生きしたいし、生きてたらもっかい神様をやるチャンスがあるからね。代が変わった神様は【天使】と呼ばれるようになる」
「なるほどな……」
「それで、他の立候補たちは呪いにかかって、それぞれ【焔王神】【氷王神】【風王神】【雷王神】【闇王神】に……」


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