ドラゴン&メイド喫茶へようこそ!
プロローグ
僕は、家族が嫌いだ。
何故嫌いか。嫌いと言うのなら、その部分について、大きな嫌悪感を抱く部分があるはずだ。
では、僕の場合はどうだろうか。
父は皿洗いをし、母は料理をする。喧嘩をしながらも店を開かないなんてことは無いし、それを考えればまだ仲は良いのかもしれない。
あ、店というのは、僕の両親が経営しているメイド喫茶『ボルケイノ』のことを言うんだけれど、とにかくそのお店は普通のお店では無いんだよ。なんというか、異世界に通ずる扉? があって、その扉を介してお客さんはやって来るんだ。おかしな話だろ? 僕も勿論耳を疑ったさ。けれど、そこを出入りする人間を見て、疑問は確証に変わったよ。ああ、こんな扉が、ファンタジーめいたこんな扉が実在するんだ、って!
でも、僕は家族が嫌いだ。
ボルケイノはたしかに素晴らしいところだと思う。けれどここはあまりにも狭い。遊べるスペースはあるけれど、流石に学校までは存在しないし。
でも、僕は勉強ができる。お付きのメイドがいるからだ。名前はティア。僕より小さいくせにドラゴンメイド(とまあ、簡単に言えばパパと同じ竜人なのだけれど)だから年齢は凄く年上だったりするわけだ。
あと友達と言えるのは、鬼の子供が二人と、魔女の見習いが一人(本人は見習いじゃなくて『魔女』だ! と言い張っているが)、僕の遊び仲間になっている。
僕たちはいつも仲良く遊んでいる。狭い空間ではあるけれど、僕たちは別に困らない。遊びに関しては充分すぎるほどのスペースもあるし、言えば道具だって買ってくれる。
だけど、僕は家族が嫌いだ。
大嫌いなんだ。
誰も気づいていないのか、誰も気づこうとしないのか、分からないけれど、違和感はきっと抱いているはずなんだ。
けれど、誰も言い出さない。
言いだしたくないのか、言い出そうとしないのか、言い出せないだけなのか。
いずれにせよ、僕にとっての支障であることは間違い無いし、僕に何か隠し事をしているような気がしてならなかった。
その一つの候補が、地下室だ。
地下室には魔物が潜んでいるから絶対に入ってはいけない、なんて言われてしまえば幼い僕は素直にそれを信じてしまっていただろうし、実際にそうだった。
でも、僕は地下室に入ってしまった。
遊具を探していて、道具を探していて、遊び仲間と遊びたくて。
表現はいくつもあるけれど、答えはたったひとつだけ。
そういう言い訳をしていただけに過ぎなかった。
だから、僕は後がどうなろうと知ったことではないと思いながら、僕はずんずんと先へ進んでいく。
そこで、僕は出会った。
『……誰か、私の声を聞いてくれる人はいないか……』
僕の新しい遊び仲間に!
何故嫌いか。嫌いと言うのなら、その部分について、大きな嫌悪感を抱く部分があるはずだ。
では、僕の場合はどうだろうか。
父は皿洗いをし、母は料理をする。喧嘩をしながらも店を開かないなんてことは無いし、それを考えればまだ仲は良いのかもしれない。
あ、店というのは、僕の両親が経営しているメイド喫茶『ボルケイノ』のことを言うんだけれど、とにかくそのお店は普通のお店では無いんだよ。なんというか、異世界に通ずる扉? があって、その扉を介してお客さんはやって来るんだ。おかしな話だろ? 僕も勿論耳を疑ったさ。けれど、そこを出入りする人間を見て、疑問は確証に変わったよ。ああ、こんな扉が、ファンタジーめいたこんな扉が実在するんだ、って!
でも、僕は家族が嫌いだ。
ボルケイノはたしかに素晴らしいところだと思う。けれどここはあまりにも狭い。遊べるスペースはあるけれど、流石に学校までは存在しないし。
でも、僕は勉強ができる。お付きのメイドがいるからだ。名前はティア。僕より小さいくせにドラゴンメイド(とまあ、簡単に言えばパパと同じ竜人なのだけれど)だから年齢は凄く年上だったりするわけだ。
あと友達と言えるのは、鬼の子供が二人と、魔女の見習いが一人(本人は見習いじゃなくて『魔女』だ! と言い張っているが)、僕の遊び仲間になっている。
僕たちはいつも仲良く遊んでいる。狭い空間ではあるけれど、僕たちは別に困らない。遊びに関しては充分すぎるほどのスペースもあるし、言えば道具だって買ってくれる。
だけど、僕は家族が嫌いだ。
大嫌いなんだ。
誰も気づいていないのか、誰も気づこうとしないのか、分からないけれど、違和感はきっと抱いているはずなんだ。
けれど、誰も言い出さない。
言いだしたくないのか、言い出そうとしないのか、言い出せないだけなのか。
いずれにせよ、僕にとっての支障であることは間違い無いし、僕に何か隠し事をしているような気がしてならなかった。
その一つの候補が、地下室だ。
地下室には魔物が潜んでいるから絶対に入ってはいけない、なんて言われてしまえば幼い僕は素直にそれを信じてしまっていただろうし、実際にそうだった。
でも、僕は地下室に入ってしまった。
遊具を探していて、道具を探していて、遊び仲間と遊びたくて。
表現はいくつもあるけれど、答えはたったひとつだけ。
そういう言い訳をしていただけに過ぎなかった。
だから、僕は後がどうなろうと知ったことではないと思いながら、僕はずんずんと先へ進んでいく。
そこで、僕は出会った。
『……誰か、私の声を聞いてくれる人はいないか……』
僕の新しい遊び仲間に!
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