異世界に来た俺は自分の物語を始める

ハルト

猛獣攻略戦と必死の覚悟

これは不味いことになった。
猛獣が吠える。
人間を簡単に倒せる程の手が俺を目掛けて襲いかかってきた。



もうこれは、死しかない。

そう覚悟した。


………………。

5m程ある木を簡単に崩していく虎型モンスターは、吠えている。
俺の目の前で。
ジャンさんと怪我をした冒険者達を逃がすために俺はこの化け物のような猛獣に立ち向かうことにした。
身体が震えている俺は、今にも崩れてしまいそうな足を地面に刺した剣で、杖代わりにしながら崩れないようにたっていた。
ニートで、クズな上に親に迷惑ばかり掛けていた俺にこれは、神からの天罰なのだろう。
今にでも逃げ出したいぐらいだ。
しかし、今逃げたら村に被害が及ぶはずだ。
「おい、これはヤベーな。お前リリアルガーデンって呪われた剣なんだろ。ならその呪われた力とやで俺と戦ってくれるよな」
意味がないのぐらい分かっていた。
剣にはなしかけた所で話を返してくれないことすらしかし、今それが心を1番落ち着かせるためのことなら仕方ないことなのだ。
めーいっぱい息を吸い大声で叫んだ。
「このやろー!!俺はビビって身体が動かせねーんだよ!!わかったこのクソ猛獣!」
叫んだ。
剣を自分の前で、ブンブン振り回すがかすりもしない。
まぁ目を閉じたまま当たることなんてほぼないだろう。
猛獣は、吠え木々が揺れ始め風がものすごい勢いで、森全体に通る。まさに最終ボスと思わせるような。
「お前頼むからこのまま消えてくれ!」
この猛獣に人間の言葉が通じないことなんて百も承知だ。
歯をガタガタと擦りながら後これ以上ここに立っていると気絶してしまいそうだ。
「お前をぶっ倒してやるよ!」
決めゼリフと言うよりは、死亡フラグを立ててしまったように思える。
勝てるか勝てないかの話じゃあもう無い。
「こっちに来い!」
俺は、左にある道を見て駆け出した。
猛ダッシュで逃げるが……身体の大きさと体力を考えれば俺の方が断然比べ物にならないことぐらい分かっていた。
すぐに追いかけられもう逃げ切れるような距離でもなく大型モンスターは、俺を追い詰めた。
「確かあいつバキラとか言ってたような?」
バキラは、大きな牙を見せながらうぉぉぉぉぉぉぉぉ!!と吠えつつ俺を目掛けて大きな爪で、切り刻んで来ようとしていた。
危機一髪という場面で、俺は何とか爪をかわしたが地面に思いっきり爪を食い込ませ地面が地割れを起こしたようにヒビが入った。
「こんな奴に勝てるわけーだろ」
今でも身体が動かないって言っているのにこれ以上やったら失神するか死ぬかの道しかない。
どちらにせよ死ぬぐらいなら足掻いてでもこのバキラに傷を負わせたい。
くい込んでいる手に目掛けて剣を刺した。
思いっきり刺したあとは、思いっきり食い込ませ手を使えなくするなら方法に出た。
バキラは、うぉぉぉぉぉぉぉぉ!と吠えるも手の痛みだけで終わっている気がした。
ほぼの確率で、手がまだ使える状態にあるのだろう。
手に刺した剣を取ると刃にベッタリと血が着いており抜いた勢いで、俺のジャージにも血がベッタリと着いた。
「お前に勝てなくても俺はお前を足止めぐらい出来るんだぞ!あんまり人間様を舐めるなよ!どうだ!」
そう叫ぶとどっと何かが俺を吹き飛ばした。
身体が痛いという話の感触じゃないもう死ぬであろう痛みに襲われながら俺の身体は、浮いておりそのまま何かに渋い音がしながら強い衝撃が俺を襲いかかってきた。
息が出来ないどころの話では無くもう死んでもおかしくない痛みに襲われた。
身体が地面に着くと何故か立ち上がることが出来なかった。
額から血が飛び出ていることすら気づかない。
口の中で血の味を感じながらバキラを微かに見えるその意識の中見つめた。
くい込んだ手を上にあげ体をこちらに向け襲いかかってくる。
立てないままでは死ぬ。
何とか痛みを我慢しながら座る体勢まで持ち込めた。
しかし、立つことが出来ない今座ったところで話は、同じ。
痛みもないと思わせるようにゆっくり獲物を狩するような目と匂いを嗅ぎながらゆっくりとこちらに向かってくる。
死ぬのもあと何秒持つのだろうか。




襲いかかってくるバキラに物凄く荒れた森死にかけの俺に風が颯爽ととどこかに向かって吹きだし戦いは、まだ続く。

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