デクノボウくんはいつだってお姫様に愛されている!
デクノボウくんはいつだってお姫様に愛されている!
彼の名前は『デクノボウ』。妖精の森に住む神秘の生物です。
デクノボウがいつものように妖精の森を歩いていると、お城に住むお姫様と出会いました。
「まあ! なんて可愛いお人形なんでしょう! 決めたわ、貴方私の物になりなさい!」
お姫様は自分が気に入った物は絶対に手に入れる人でした。
デクノボウは、お姫様の家来に捕らえられ、そのままお姫様が住むお城に連れて行かれてしまいました。
デクノボウがお城のお姫様の部屋に入ると、そこは女の子らしい可愛い物で溢れた場所でした。煌びやか衣装、動物のぬいぐるみ、ピンクのカーテンにソファーとベッド。
「さあ! 何をして遊びましょうか!?」
お姫様はデクノボウに問い掛けますが、デクノボウは人間の言葉を喋れません。
それを察したお姫様は、とりあえず自分が持っているオモチャで遊びをする事にしました。
オモチャ箱の中から一つ、怪獣の格好をした人形を取り出しました。どうやらこれで遊ぶようです。
お遊びの名前は、『リアル怪獣ごっこ』。
「この特注で作らせた、水に漬けると2000倍に巨大化するオモチャを使って遊びましょう! ふふふっ、これは不思議なオモチャでね。水に漬けていない小さなままでは何も起こらないけど、水にポイッて放り投げるとなんと! あっという間に大きくなって滅茶苦茶に動き回るのよ!」
そう言ってお姫様は、あらかじめ用意していた洗面器の中にオモチャを放り投げます。
すると、バサアアアアッと洗面器の水が溢れ出し、中のオモチャがみるみるうちに巨大化していきました。
オモチャは瞬く間に部屋の天井まで届きました。そしてオモチャは天井を破ってもなお、止まることなく大きくなっていきます。
「あらら大変」
呑気そうに呟くお姫様。
一方、デクノボウが慌ててお姫様を抱えてその場を離れます。
遂にオモチャの巨大化が止まった頃には、お姫様の部屋は完全に消滅してしまいました。
ガオオオオオッと激しい鳴き声が辺りに響き渡ります。
そして、巨大オモチャはデクノボウとお姫様を見つけると襲いかかってきました。
「きゃあ!」
お姫様が悲鳴を上げます。
その瞬間、デクノボウがお姫様の盾になりました。
巨大オモチャから繰り出された凄まじい衝撃が、デクノボウの体に直撃します。しかし、デクノボウは一切身動ぎする事なくその攻撃を防ぎました。
そして反撃です。
デクノボウは自身の細い木の幹のような腕で、巨大オモチャを殴りつけました。
すると、巨大オモチャはガオオオオオオオオンッと苦しげな声を上げて、空高くまで吹き飛んでいきました。
キランッと星になった巨大オモチャを見上げるデクノボウ。
お姫様は喜び勇んで、デクノボウに飛びつきました。
「貴方凄いのね! あんな大きな怪獣を倒しちゃうなんて!」
デクノボウは困ったように首を振ります。
しかし、言葉を話せないデクノボウ。結局、お姫様を振りほどくことが出来ず、成されるがままにされています。
「これからもずっと一緒に居ましょうね! 私の可愛いデクノボウ!」
こうして、デクノボウは妖精の森から、お城のお姫様と共に暮らす事となったのでした。
デクノボウがいつものように妖精の森を歩いていると、お城に住むお姫様と出会いました。
「まあ! なんて可愛いお人形なんでしょう! 決めたわ、貴方私の物になりなさい!」
お姫様は自分が気に入った物は絶対に手に入れる人でした。
デクノボウは、お姫様の家来に捕らえられ、そのままお姫様が住むお城に連れて行かれてしまいました。
デクノボウがお城のお姫様の部屋に入ると、そこは女の子らしい可愛い物で溢れた場所でした。煌びやか衣装、動物のぬいぐるみ、ピンクのカーテンにソファーとベッド。
「さあ! 何をして遊びましょうか!?」
お姫様はデクノボウに問い掛けますが、デクノボウは人間の言葉を喋れません。
それを察したお姫様は、とりあえず自分が持っているオモチャで遊びをする事にしました。
オモチャ箱の中から一つ、怪獣の格好をした人形を取り出しました。どうやらこれで遊ぶようです。
お遊びの名前は、『リアル怪獣ごっこ』。
「この特注で作らせた、水に漬けると2000倍に巨大化するオモチャを使って遊びましょう! ふふふっ、これは不思議なオモチャでね。水に漬けていない小さなままでは何も起こらないけど、水にポイッて放り投げるとなんと! あっという間に大きくなって滅茶苦茶に動き回るのよ!」
そう言ってお姫様は、あらかじめ用意していた洗面器の中にオモチャを放り投げます。
すると、バサアアアアッと洗面器の水が溢れ出し、中のオモチャがみるみるうちに巨大化していきました。
オモチャは瞬く間に部屋の天井まで届きました。そしてオモチャは天井を破ってもなお、止まることなく大きくなっていきます。
「あらら大変」
呑気そうに呟くお姫様。
一方、デクノボウが慌ててお姫様を抱えてその場を離れます。
遂にオモチャの巨大化が止まった頃には、お姫様の部屋は完全に消滅してしまいました。
ガオオオオオッと激しい鳴き声が辺りに響き渡ります。
そして、巨大オモチャはデクノボウとお姫様を見つけると襲いかかってきました。
「きゃあ!」
お姫様が悲鳴を上げます。
その瞬間、デクノボウがお姫様の盾になりました。
巨大オモチャから繰り出された凄まじい衝撃が、デクノボウの体に直撃します。しかし、デクノボウは一切身動ぎする事なくその攻撃を防ぎました。
そして反撃です。
デクノボウは自身の細い木の幹のような腕で、巨大オモチャを殴りつけました。
すると、巨大オモチャはガオオオオオオオオンッと苦しげな声を上げて、空高くまで吹き飛んでいきました。
キランッと星になった巨大オモチャを見上げるデクノボウ。
お姫様は喜び勇んで、デクノボウに飛びつきました。
「貴方凄いのね! あんな大きな怪獣を倒しちゃうなんて!」
デクノボウは困ったように首を振ります。
しかし、言葉を話せないデクノボウ。結局、お姫様を振りほどくことが出来ず、成されるがままにされています。
「これからもずっと一緒に居ましょうね! 私の可愛いデクノボウ!」
こうして、デクノボウは妖精の森から、お城のお姫様と共に暮らす事となったのでした。
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