ビアンカ嬢の波瀾万丈異世界生活っ!!
あの時の裏事情(トールside)
スタッ、ダッダッダッ
「坊っちゃま〜、お待ちくださいませ!先生がいらっしゃっておりますよ!」
「だから逃げてるんじゃんっ!」
今日も大っ嫌いな勉強から逃げてるトールです。
「剣術の稽古には出るから!んじゃねっ!」
廊下の端にある窓を開け、飛び込んだ。
「はぁ、はっ、坊っちゃまっ〜。」
僕には7歳下の妹がいる。いつも穏やかで笑うと可愛いんだぁ。最近、剣術ばかりでお見舞い行ってなかったな。
ボソッ「綺麗だからビアンカに摘んでいこうかな。」
ビアンカ、お花好きだからいいかも。不器用な兄上だけど、いつもビアンカの事心配してるもんね。
「そうですねっ!兄上!ビアンカもきっと喜びますよ!」
聞かれているとは思っていなかったと驚いた顔をした兄上と百合の花を摘む。そういえば、花は其々花言葉があるんだよね?色によっても違うのかな?白い百合の花は純粋とか…あったような気がする。
姉上にぴったりだね!
………………………………
えっと…
黄色い百合の花って殆ど花言葉悪くない!?
えっ?僕らそんなの渡しちゃったの?
姉上は花大好きだから、絶対知ってるよね!?
あっ、兄上に言わなくちゃっ!
ダッダッダ、バンッ
「兄上!大変です!」
「全く少しは落ち着いたらどうだ。騎士とは如何なる時にも冷静でいなければならないのだぞ。」
あぁ、もうっ!今は説教はいらないっ!
「それどころでは無いのです。これをみて下さい!」
「……っ!?なんなんだこれはっ!殆ど悪い意味の花言葉ばかりでは無いかっ!」
持ってきた本を無造作に開き急いで兄上に黄色い百合の花の花言葉を見せる。
「兄上どうしよう?ビアンカ、花が好きだから花言葉も知っているよ…」
「なにっ!?余計嫌われてしまうではないか!?」
2人でオロオロと真っ青な顔で狼狽えていると、コンコンッとノック音が聞こえる。
「ハロルド坊っちゃま!お嬢様から言付けが御座います。」
「な、なにっ!?ビアンカからか!ゴッゴホンッ、は、入るがいい。」
「失礼いたします。」
入ってきたのは、ビアンカの乳母のマーサとかいう女だった。
「あら、トール坊っちゃまもこちらにいらしたのですね。丁度良かったですわ。トール坊っちゃまもお聞きください。」
ビアンカが僕たちに?やっぱり花言葉に気付いちゃったのかな?
不安になる僕と兄上を見てマーサは可笑しくなって笑ってしまう。
「お嬢様がお花ありがとう御座います。嬉しかったと喜んでおいででした。お嬢様自身が感謝の言葉を告げたかったらしいのですが、体調が思わしくないので不肖ながら、私、マーサが代わりにお礼申し上げます。」
「そうかっ!ならいいのだ。下がっていいぞ。」
「そっか〜!ありがとう、マーサ!」
退室していくマーサの後ろ姿を見ながら、安堵の溜息を漏らす。
ふぅ、喜んではくれたんだなっ!結果オーライ!
「坊っちゃま〜、お待ちくださいませ!先生がいらっしゃっておりますよ!」
「だから逃げてるんじゃんっ!」
今日も大っ嫌いな勉強から逃げてるトールです。
「剣術の稽古には出るから!んじゃねっ!」
廊下の端にある窓を開け、飛び込んだ。
「はぁ、はっ、坊っちゃまっ〜。」
僕には7歳下の妹がいる。いつも穏やかで笑うと可愛いんだぁ。最近、剣術ばかりでお見舞い行ってなかったな。
ボソッ「綺麗だからビアンカに摘んでいこうかな。」
ビアンカ、お花好きだからいいかも。不器用な兄上だけど、いつもビアンカの事心配してるもんね。
「そうですねっ!兄上!ビアンカもきっと喜びますよ!」
聞かれているとは思っていなかったと驚いた顔をした兄上と百合の花を摘む。そういえば、花は其々花言葉があるんだよね?色によっても違うのかな?白い百合の花は純粋とか…あったような気がする。
姉上にぴったりだね!
………………………………
えっと…
黄色い百合の花って殆ど花言葉悪くない!?
えっ?僕らそんなの渡しちゃったの?
姉上は花大好きだから、絶対知ってるよね!?
あっ、兄上に言わなくちゃっ!
ダッダッダ、バンッ
「兄上!大変です!」
「全く少しは落ち着いたらどうだ。騎士とは如何なる時にも冷静でいなければならないのだぞ。」
あぁ、もうっ!今は説教はいらないっ!
「それどころでは無いのです。これをみて下さい!」
「……っ!?なんなんだこれはっ!殆ど悪い意味の花言葉ばかりでは無いかっ!」
持ってきた本を無造作に開き急いで兄上に黄色い百合の花の花言葉を見せる。
「兄上どうしよう?ビアンカ、花が好きだから花言葉も知っているよ…」
「なにっ!?余計嫌われてしまうではないか!?」
2人でオロオロと真っ青な顔で狼狽えていると、コンコンッとノック音が聞こえる。
「ハロルド坊っちゃま!お嬢様から言付けが御座います。」
「な、なにっ!?ビアンカからか!ゴッゴホンッ、は、入るがいい。」
「失礼いたします。」
入ってきたのは、ビアンカの乳母のマーサとかいう女だった。
「あら、トール坊っちゃまもこちらにいらしたのですね。丁度良かったですわ。トール坊っちゃまもお聞きください。」
ビアンカが僕たちに?やっぱり花言葉に気付いちゃったのかな?
不安になる僕と兄上を見てマーサは可笑しくなって笑ってしまう。
「お嬢様がお花ありがとう御座います。嬉しかったと喜んでおいででした。お嬢様自身が感謝の言葉を告げたかったらしいのですが、体調が思わしくないので不肖ながら、私、マーサが代わりにお礼申し上げます。」
「そうかっ!ならいいのだ。下がっていいぞ。」
「そっか〜!ありがとう、マーサ!」
退室していくマーサの後ろ姿を見ながら、安堵の溜息を漏らす。
ふぅ、喜んではくれたんだなっ!結果オーライ!
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