ニート 異世界で チート になる。
4話 最終講座、そして再びチート
目を開くとあの神殿の前だった。辺りは俺と同じように転移された人々。
「ハル!」
少し離れたところからタクヤを連れたカズキがやって来た。
「お互い近かったからだろうな。合流できて良かったよ!」
カズキはそう言って笑う。
こんな風に喋るのは中学生以来だ。それからは引きこもっててしまっていたのだから。
再び外を歩むことを決めた俺としてはありがたい。
「なぁ、異世界に行ったらパーティー組まないか?俺達まだ弱いしさ、仲間がいた方が何かといいだろ?」
カズキはそう言ってタクヤの方を見る。
まだ幼いタクヤを戦わせるのは避けたい。保護者としては当然だろう。
「そうだね。一緒に行こっか。」
カズキは優しい奴だ、一緒にいても嫌じゃない。 
デカいくせにのんびりとした顔のせいかも。
                                             ◆
『全参加者の転移が完了しました。これより基本最終講座を開始します。』
ザワザワしていた空気が静まる。
全員がじっと堕落神の方を見ているのは、この数時間の内に覆らない神の決定にしっかり向き合ったからだろう。
『まず、〔アニマル・オーブ〕を持っていない方々にランダムで力を与えます。』
堕落神が両手を広げると、空から沢山の光が射してきた。
スポットライトのように照らされた人たちが選べなかった人なのだろう。
しばらくして光の柱は消えた。
『これで全員が力を得ました。ステータスウィンドウの説明、 続いて、力の使用方法です。』
辺りの空気に緊張感が混じる。これから説明されることは大事だとわかる。
『まず、右手を横にスライドしてみて下さい。そうすると視界の左上の方に名前とレベル、経験値バー、HP(総体力保有量)バー、MP(総魔力保有量)バーがあります。緑がHP、紫がMPになります。残存HPが尽きると死亡、MPが尽きると魔法、〔アニマル・オーブ〕の力が使えなくなります。どちらも時間経過で自然回復します。』
さっと右手をスライドさせると視界にゲームチックなバーが出現する。おおっ、リアルでやるとは思わなかったなー!
『今見えているのが通常画面になります。では〈ステータス〉と考えてください。または更に右手をスライドして下さい。』
〈ステータス〉、あ、あの青いパネルだ。ステータスを貰ったときのと同じように目の前に見える。
『それがあなたのステータスです。このゲームはシステムが直接あなたがたに働きません。なのでスキルや称号は存在しません。』
「職業とかはどうなんだ?」
あぁ、確かにそれは気になるかもな。どのゲームや異世界系の小説にもそれは表記されていたし。
『複数の人が この人は○○だ と認識している場合あだ名や通り名、客観的な職業がステータス画面に追加表示されます。また、資格をとることのみで称号が得られます。』
『では続けます。〈ストレージ〉と考える、または右手を縦に振り下ろして下さい。』
ストレージがあるのか、これは嬉しい。
聞いたところ異世界はゲームの世界のように戦闘し生きていく世界だ、荷物を直に持たないだけ移動などが楽になる。
早速〈ストレージ〉。
ステータス画面のようなパネルだが、上にアイテム検索欄、並び替え、1から10までのボックスが表記されている。
これなら整頓が簡単で分かりやすい。
『ストレージの容量は魔力保有量に比例します。自分の魔力保有量×4が所有できるアイテムの種類です。例えば、剣の種類が片手剣なら形やランクが違っても同じ種類にまとまって表記されます。』
あれ?それじゃ俺ってかなりの量が持てるってこと?
魔力が8621000だから×4したら...34484000だって。マジ?34484000種類もものが持てる。
〔アニマル・オーブ〕もチートだったけどこっちも笑っちゃうくらいビックリだよ......。
何で俺こんなに魔力が多いんだろ?ニートですよ? 引っきー ですよ?
うーん。
わからない。
『アイテムを選択、数量を指定するとアイテムが出現します。逆にアイテムをストレージに収納する場合、対象に意識を集中して〈ストレージ〉と考えると、または右手を縦に振り上げると収納口が開きますのでいれることで収納されます。』
すっ
おおーっ!
なんか別次元に繋がるゲートみたいな感じにフラフープ大の収納口が展開した。手を通すとその先が白っぽい中に入り込んだ。勿論途中で切れてはいない。
試しに首にかかっていて邪魔だったイヤホンを収納してみる。沈み込むみたいに収納されると、開いたままだったストレージ画面にイヤホンと書かれた絵付きのアイコンがボックス1に追加された。
アイコンを考えるだけで選択し手の中に実体化する。
火の粉が舞うような簡単なエフェクトとともにイヤホンが手に落ちる。
今度は イヤホンを〈ストレージ〉に収納! と考えてみると先ほどのエフェクトが出るのと同時にイヤホンが消えた。勿論ストレージに入っている。
なんだか面白い。
こちらをじーっと見ていたタクヤが もう一回やって!
とせがむ。
しばらくイヤホンを出したりしまったりを繰り返してあげた。
赤いエフェクトが飛び散るのが面白いんだろう。
『収納出来るものは、あなたが得たものであること、所有者があなたであること、持ち物の所有者があなたに許可を出している場合です。該当しないアイテムは収納出来ません。』
所有権がしっかりしているのは嬉しい。盗難とかは極限状態の人間ならしてしまうからな。
『ここでビギナー特典を配布します。』
堕落神が手を振ると沢山の光の玉が降ってきた。
その一つが俺の前で光を放出すると、メッセンジャーがピコっと視界の上に出た。
[ビギナー特典を手に入れた]
ゲームかよ。
ゲームでしたね、変な突っ込みでした。
なになに?
ビギナー特典として 
上級体力回復薬×1
 中級体力回復薬×5  
 体力回復薬×10 
 上級魔力回復薬×1
 中級魔力回復薬×5   
魔力回復薬×10
片手剣:スチールソード×1
防具:普通の鞣し革の軽装×1
        :木の盾×1
安い丸パン×10
安い干し肉×10
普通の水袋×1
金貨5枚
追加ボーナス
上級体力回復薬×2
中級体力回復薬×10
体力回復薬×10
上級魔力回復薬×2
中級魔力回復薬×10
魔力回復薬×10
長杖:天空の竜杖(りゅうじょう)×1
金貨100枚
          
なんか凄くない?!凄いよね?!
追加ボーナス半端ないよ!?いいの?回復薬系、特典よりか多いよ?!それに名前から凄そうな杖!レア物でしょ絶対!金貨ってだいたい一番価値のあるやつだよね?!100枚だよ?100枚!
特典が普通のはずだから俺いきなり金持ちですよ?
神よ、あなたたちの財布はどれだけデカいのでしょう?
『まぁ、一県くらいかのう?』
『わたしは財布なんてありませんよ。人々が何から何まで献上してくれますから!』
『僕、たくさんあって邪魔だったからこの前全部固めて新しく神殿をつくったんだー!』
マジかー。神すげぇな。何て言うか、次元が違うね。
神殿つくったの。お金で?どんだけあるんだよ。
『まぁ、ずっと生きているわけだからね。使わなきゃ貯まりっぱなしだよ。』
そりゃそうだよな。
あれ?何で俺、神と普通に喋れてんの?
『それは君が追加ボーナスを受け取ったことに関係するんだ。何だって天竜とオリちゃんのお気に入りだもんね。』
天竜はわかるけどオリちゃんってだれだ?そんな神に会ったかな?
『君の最後の〔アニマル・オーブ〕だよ。あのスライムだよ。』
あれ?あのポヨポヨ?神だったの?
『神ではないよ、だけど神生物なんだ。オリちゃんは本名はオリハルコンスライムって言って、神の創り出した神金(オリハルコン)の失敗作が長い月日をかけて纏まり意思を獲得したれっきとした神族なんだ。』
オリハルコン!?あいつが?!あの有名な金属?!
『うん、だから硬さでは一番だよ。使ってあげてね。』
だから防御力は神のお墨付きって言ってたのか。なるほどね~。
オリハルコンが創られてるってことは異世界にあるってことかな?
『うん。そうだよ。だから楽しんでね!』
神たちの声は止み、堕落神も再び口を開いた。
「ハル!」
少し離れたところからタクヤを連れたカズキがやって来た。
「お互い近かったからだろうな。合流できて良かったよ!」
カズキはそう言って笑う。
こんな風に喋るのは中学生以来だ。それからは引きこもっててしまっていたのだから。
再び外を歩むことを決めた俺としてはありがたい。
「なぁ、異世界に行ったらパーティー組まないか?俺達まだ弱いしさ、仲間がいた方が何かといいだろ?」
カズキはそう言ってタクヤの方を見る。
まだ幼いタクヤを戦わせるのは避けたい。保護者としては当然だろう。
「そうだね。一緒に行こっか。」
カズキは優しい奴だ、一緒にいても嫌じゃない。 
デカいくせにのんびりとした顔のせいかも。
                                             ◆
『全参加者の転移が完了しました。これより基本最終講座を開始します。』
ザワザワしていた空気が静まる。
全員がじっと堕落神の方を見ているのは、この数時間の内に覆らない神の決定にしっかり向き合ったからだろう。
『まず、〔アニマル・オーブ〕を持っていない方々にランダムで力を与えます。』
堕落神が両手を広げると、空から沢山の光が射してきた。
スポットライトのように照らされた人たちが選べなかった人なのだろう。
しばらくして光の柱は消えた。
『これで全員が力を得ました。ステータスウィンドウの説明、 続いて、力の使用方法です。』
辺りの空気に緊張感が混じる。これから説明されることは大事だとわかる。
『まず、右手を横にスライドしてみて下さい。そうすると視界の左上の方に名前とレベル、経験値バー、HP(総体力保有量)バー、MP(総魔力保有量)バーがあります。緑がHP、紫がMPになります。残存HPが尽きると死亡、MPが尽きると魔法、〔アニマル・オーブ〕の力が使えなくなります。どちらも時間経過で自然回復します。』
さっと右手をスライドさせると視界にゲームチックなバーが出現する。おおっ、リアルでやるとは思わなかったなー!
『今見えているのが通常画面になります。では〈ステータス〉と考えてください。または更に右手をスライドして下さい。』
〈ステータス〉、あ、あの青いパネルだ。ステータスを貰ったときのと同じように目の前に見える。
『それがあなたのステータスです。このゲームはシステムが直接あなたがたに働きません。なのでスキルや称号は存在しません。』
「職業とかはどうなんだ?」
あぁ、確かにそれは気になるかもな。どのゲームや異世界系の小説にもそれは表記されていたし。
『複数の人が この人は○○だ と認識している場合あだ名や通り名、客観的な職業がステータス画面に追加表示されます。また、資格をとることのみで称号が得られます。』
『では続けます。〈ストレージ〉と考える、または右手を縦に振り下ろして下さい。』
ストレージがあるのか、これは嬉しい。
聞いたところ異世界はゲームの世界のように戦闘し生きていく世界だ、荷物を直に持たないだけ移動などが楽になる。
早速〈ストレージ〉。
ステータス画面のようなパネルだが、上にアイテム検索欄、並び替え、1から10までのボックスが表記されている。
これなら整頓が簡単で分かりやすい。
『ストレージの容量は魔力保有量に比例します。自分の魔力保有量×4が所有できるアイテムの種類です。例えば、剣の種類が片手剣なら形やランクが違っても同じ種類にまとまって表記されます。』
あれ?それじゃ俺ってかなりの量が持てるってこと?
魔力が8621000だから×4したら...34484000だって。マジ?34484000種類もものが持てる。
〔アニマル・オーブ〕もチートだったけどこっちも笑っちゃうくらいビックリだよ......。
何で俺こんなに魔力が多いんだろ?ニートですよ? 引っきー ですよ?
うーん。
わからない。
『アイテムを選択、数量を指定するとアイテムが出現します。逆にアイテムをストレージに収納する場合、対象に意識を集中して〈ストレージ〉と考えると、または右手を縦に振り上げると収納口が開きますのでいれることで収納されます。』
すっ
おおーっ!
なんか別次元に繋がるゲートみたいな感じにフラフープ大の収納口が展開した。手を通すとその先が白っぽい中に入り込んだ。勿論途中で切れてはいない。
試しに首にかかっていて邪魔だったイヤホンを収納してみる。沈み込むみたいに収納されると、開いたままだったストレージ画面にイヤホンと書かれた絵付きのアイコンがボックス1に追加された。
アイコンを考えるだけで選択し手の中に実体化する。
火の粉が舞うような簡単なエフェクトとともにイヤホンが手に落ちる。
今度は イヤホンを〈ストレージ〉に収納! と考えてみると先ほどのエフェクトが出るのと同時にイヤホンが消えた。勿論ストレージに入っている。
なんだか面白い。
こちらをじーっと見ていたタクヤが もう一回やって!
とせがむ。
しばらくイヤホンを出したりしまったりを繰り返してあげた。
赤いエフェクトが飛び散るのが面白いんだろう。
『収納出来るものは、あなたが得たものであること、所有者があなたであること、持ち物の所有者があなたに許可を出している場合です。該当しないアイテムは収納出来ません。』
所有権がしっかりしているのは嬉しい。盗難とかは極限状態の人間ならしてしまうからな。
『ここでビギナー特典を配布します。』
堕落神が手を振ると沢山の光の玉が降ってきた。
その一つが俺の前で光を放出すると、メッセンジャーがピコっと視界の上に出た。
[ビギナー特典を手に入れた]
ゲームかよ。
ゲームでしたね、変な突っ込みでした。
なになに?
ビギナー特典として 
上級体力回復薬×1
 中級体力回復薬×5  
 体力回復薬×10 
 上級魔力回復薬×1
 中級魔力回復薬×5   
魔力回復薬×10
片手剣:スチールソード×1
防具:普通の鞣し革の軽装×1
        :木の盾×1
安い丸パン×10
安い干し肉×10
普通の水袋×1
金貨5枚
追加ボーナス
上級体力回復薬×2
中級体力回復薬×10
体力回復薬×10
上級魔力回復薬×2
中級魔力回復薬×10
魔力回復薬×10
長杖:天空の竜杖(りゅうじょう)×1
金貨100枚
          
なんか凄くない?!凄いよね?!
追加ボーナス半端ないよ!?いいの?回復薬系、特典よりか多いよ?!それに名前から凄そうな杖!レア物でしょ絶対!金貨ってだいたい一番価値のあるやつだよね?!100枚だよ?100枚!
特典が普通のはずだから俺いきなり金持ちですよ?
神よ、あなたたちの財布はどれだけデカいのでしょう?
『まぁ、一県くらいかのう?』
『わたしは財布なんてありませんよ。人々が何から何まで献上してくれますから!』
『僕、たくさんあって邪魔だったからこの前全部固めて新しく神殿をつくったんだー!』
マジかー。神すげぇな。何て言うか、次元が違うね。
神殿つくったの。お金で?どんだけあるんだよ。
『まぁ、ずっと生きているわけだからね。使わなきゃ貯まりっぱなしだよ。』
そりゃそうだよな。
あれ?何で俺、神と普通に喋れてんの?
『それは君が追加ボーナスを受け取ったことに関係するんだ。何だって天竜とオリちゃんのお気に入りだもんね。』
天竜はわかるけどオリちゃんってだれだ?そんな神に会ったかな?
『君の最後の〔アニマル・オーブ〕だよ。あのスライムだよ。』
あれ?あのポヨポヨ?神だったの?
『神ではないよ、だけど神生物なんだ。オリちゃんは本名はオリハルコンスライムって言って、神の創り出した神金(オリハルコン)の失敗作が長い月日をかけて纏まり意思を獲得したれっきとした神族なんだ。』
オリハルコン!?あいつが?!あの有名な金属?!
『うん、だから硬さでは一番だよ。使ってあげてね。』
だから防御力は神のお墨付きって言ってたのか。なるほどね~。
オリハルコンが創られてるってことは異世界にあるってことかな?
『うん。そうだよ。だから楽しんでね!』
神たちの声は止み、堕落神も再び口を開いた。
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