エロゲーをレビューしてみた。思い出も含めて。

小夜子

第48話「グリザイアの果実」



最近ではVitaでも発売され、続編も数多く発売されているこのシリーズ。
やったことはないが名前だけは知っているという人も多いのではないだろうか。
筆者がこの作品を知ったのは最初はアニメからである。
ただ、アニメでは結構重たいストーリーに心が耐えきれなかった思い出がある。
あの時は心がまだガキでちょっと重たい系は耐えられなかった。
そんな筆者も大人になり、マイナーばかりするのも飽きてきたのもあり、たまには評価の高い作品を探してみようと発送の転換。そして真っ先に手を出したのがこの作品だ。アニメしか知らなかったのもあるので、原作はどうか?とおなじみのソフマップで購入。




さて、この作品ではキャラクターの誰もが普通ではない。
主人公を含め、皆、何かしら後ろ暗い過去や経歴を持つ少年少女たちだ。そんな彼・彼女たちがこれまた訳ありの学校・美浜学園に通うことになり、そこの寮で暮らすことになる。しかし、このゲームは一般的なADVに比べると少々変わりものだ。普通のゲームだと学生生活を送りながら選択肢を選び、ヒロインとの紆余曲折を楽しむものだが……その違いを説明しよう。




このゲームではまず50あるミニイベント(コントとも言える)から始まる。笑えるものからH系な話、主人公の仕事や過去の話など色々ある。このミニイベントだらけに最初は戸惑うだろう。そして、美浜学園に所属しているのは主人公の風見雄二、天音、幸、みちる、まきな、榊の6人のみ。いわゆるモブキャラはおらず、彼らの個性が遺憾無く発揮されるのだ。




おまけにそのイベントが面白くてセーブするタイミングをついつい見失う。このミニイベントでどういうキャラなのか個性が死ぬほどわかる事だろう。どいつもこいつも変わり者だということに嫌でも気づくはずだ。サブキャラの学園長とJBさん以外は極端に出番が少ないので、すんなりとストーリーを楽しんでいけるはず。遊び始めていく内にみんなのことをよく知り、主人公のかなり曲がりくねった思考にも面白さを感じていけることだろう。




ミニイベントが終わると個別ルートに入るが、選択肢は少なめ。しかしキャラによっては非常にルートが長く、しんどい部分も。その分、EDは間違いなく感動する。
シナリオ、BGM、声優さんの熱演……全てが申し分ない。特にBGMはが素敵すぎてサントラも購入したほど好き。ヴァイオリンってこんなに良い音色を出せるのかと感動した。ただ、各キャラの際立ちすぎる個性と、ストーリーが膨大に長いことに新規の人は手を出しかねているようだ。




ただ、パソゲー語るなら絶対やるべきだと言える作品だろう。少々、破天荒なシナリオは一般向けとは決して言えない。だが、それでも各キャラクターの結末は長くプレイし続けた者だけがわかる感動が待っている。どうか躊躇せずに遊んでみてほしい。PCゲームでは18禁要素があるので、苦手な方やお金がないと嘆く貴方にはPSVita版の購入がオススメだ。




続編に    『グリザイアの迷宮』『グリザイアの楽園』『グリザイア ファントムトリガー』他にもスピンオフ作品である『グリザイアの安息』『アイドル魔法少女ちるちる☆みちる』などもあるぞ。




ブランド  FrontWing
発売日  2011-02-25
商品群 通常版 /PKG版/21384円
中古だと6~7千円前後です。
通常版 /PKG版/9504円
通常版 /DL版/6800円
通常版 /PKG版/0円
18禁等  18禁/非抜きゲー/どちらともいえない
対応OS  XP , Vista , 7(32bit)





おまけ 個別ルート 個人的解釈(クリアしたら書き込みします。なるべくネタバレ無しで書きます)





天音ちゃん  一番真っ先に攻略したのは彼女です。元々主人公のことを好き好き~と迫ってくるんだが、こういうキャラに弱い筆者。アニメでも天音が大好きだったからなぁ。そんな訳で真っ先に攻略したのだが……エンジェリック・ハウルがすごいキツイシナリオで辛かった。一姫と仲良くなっていく雰囲気が救い。レズっぽい部分もあったけど、実際にそういうHシーンにはいかなかったのが個人的には残念。まあ、それは筆者の単なる願望ですけどね。しかし、最後のEDではとても感動しました。もう文句なしに感動したね。なので、攻略しきってよかったと思います




幸ルート  思い切りが良すぎる方法で幸の間違いを指摘した主人公には素直に驚かざるを得ない。やり過ぎだろと思うが、そこまでしないと彼女の間違いは正せなかったのだろう。みんながさっちゃんの事を大事に思っているシーンは良いなと思ったね。後半は過去に向き合うさっちゃんの苦悩が明らかになるが、天音に比べると重さはなく、その分シナリオに引き込まれる。自然と涙が溢れる……そんなEDでした。




由美子ルート 彼女はヒロインでもあるので、他キャラのようにBADエンドが存在しない。ノーマルENDとトゥルーENDが存在する。ぜひ、ノーマルを見てからトゥルーENDを観てほしい。本当にこれには泣いた。詳しく語りたくて仕方ないが、それだとネタバレになってしまうのであえて書かないでおく。ただ、感動できるし、本当に感動できるのは間違いない。




マキナルート 殺すか、殺さないかの選択肢でEDが随分違う。殺すとノーマルEDだが見方によってはBADに近い。個人的にはどちらのEDで唯一感動しなかった。夢をかなえるのはいいんだが、天音やみんなとの話が最終では全く無いからだ。天音EDでは出てくるのにな、マキナ。俺がしてほしい理想のEDは既にアニメになっていたのは嬉しい所。


          

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