血染めの館
第5話 亀裂
全員で玄関のドアを開けようとするも、ビクともしなかった。かなめさんが体当たりをしても全く動かない。引いても動かなかった。
「クソっ!どうすんだよ!閉じ込められちまったじゃねえかよ!!」
「落ち着けかなめ。違う脱出ルートを探そう。」
「とはいえ・・・扉どこも開いてなかったじゃないですか」
たしかにその通り。扉はどこも開いていなかった。
「本当に、どこも開いてないか?」
莉子さんが声をだした。そして全員が息を飲んだ。
「ど、どど、どういうことですか?」
「あそこ見てみな。」
莉子さんの視線の先には、1階の左側のドアがあった。
先ほどとすこし変化している。
「・・・ちょっと、開いてる?」
「ああ。かなめが扉にタックルした時、変な音がしてな。向こうの扉を見たら開いてたんだ。」
かなめさんが扉に近づく。ノブを回すと、本当に扉が開いた。
「マジかよ。本当に開いてる。」
(うん?何かおかしい。)
私はなにか違和感を覚えた。しかし、その正体がなにかまでは分からなかった。
「よし。じゃああそこの扉の中を調べていこう。いいか?かな・・・」
扉の前にいたはずのかなめさんがいなくなっていた。確かにさっきまでそこにいて、扉の奥を覗いていたはす。
「まずいですね。はぐれてしまっては何が起こるか分かりません。」
淳くんが冷静に話す。確かに何が起こるかわからない。りんごちゃんが見た人影。突如開かなくなった入口の扉。50年前に起きた事件と何も関わりがないとは言えない。
「おーい!かなめ!先に入ったのか?どこにいる?」
「リコか?こっちだ!助けてくれ。」
奥から微かに要さんの声が聞こえる。どうやら先に行ってしまっただけのようだ。
「とりあえず、先に行こう。かなめさんがいるはずだよ。」
廊下の突き当りまで行くと、かなめさんがいた。しかし。これまたありえなかった。かなめさんのいるところにはどう考えても行けなかった。要さんの手前に大穴が空いていた。少なくとも3mはありそうだった。
「おま、どうやって飛び越えたんだよ。」
「知らねえよ。扉開けた所までしか覚えてねえんだ。気づいたらここにいたんだよ。」
穴の横には足場になるほどの床は残っていなかった。ならばどうやって?
「仕方がない。こっち側に扉がある。幸い空いていたからこちら側からそっちへ行く手段がないか探すことにする。」
「ひ、1人は危ないんじゃないんですか?」
「この状況じゃどうやっても一人でいるのはしょうがないだろう。後で会おうぜ。」
そう言って扉の奥へと消えていった。
「私達も向こうへ行く方法を探そう。付いてこい。」
こうして館の探索を再開した。全員が神妙な面持ちを抱えて。
「クソっ!どうすんだよ!閉じ込められちまったじゃねえかよ!!」
「落ち着けかなめ。違う脱出ルートを探そう。」
「とはいえ・・・扉どこも開いてなかったじゃないですか」
たしかにその通り。扉はどこも開いていなかった。
「本当に、どこも開いてないか?」
莉子さんが声をだした。そして全員が息を飲んだ。
「ど、どど、どういうことですか?」
「あそこ見てみな。」
莉子さんの視線の先には、1階の左側のドアがあった。
先ほどとすこし変化している。
「・・・ちょっと、開いてる?」
「ああ。かなめが扉にタックルした時、変な音がしてな。向こうの扉を見たら開いてたんだ。」
かなめさんが扉に近づく。ノブを回すと、本当に扉が開いた。
「マジかよ。本当に開いてる。」
(うん?何かおかしい。)
私はなにか違和感を覚えた。しかし、その正体がなにかまでは分からなかった。
「よし。じゃああそこの扉の中を調べていこう。いいか?かな・・・」
扉の前にいたはずのかなめさんがいなくなっていた。確かにさっきまでそこにいて、扉の奥を覗いていたはす。
「まずいですね。はぐれてしまっては何が起こるか分かりません。」
淳くんが冷静に話す。確かに何が起こるかわからない。りんごちゃんが見た人影。突如開かなくなった入口の扉。50年前に起きた事件と何も関わりがないとは言えない。
「おーい!かなめ!先に入ったのか?どこにいる?」
「リコか?こっちだ!助けてくれ。」
奥から微かに要さんの声が聞こえる。どうやら先に行ってしまっただけのようだ。
「とりあえず、先に行こう。かなめさんがいるはずだよ。」
廊下の突き当りまで行くと、かなめさんがいた。しかし。これまたありえなかった。かなめさんのいるところにはどう考えても行けなかった。要さんの手前に大穴が空いていた。少なくとも3mはありそうだった。
「おま、どうやって飛び越えたんだよ。」
「知らねえよ。扉開けた所までしか覚えてねえんだ。気づいたらここにいたんだよ。」
穴の横には足場になるほどの床は残っていなかった。ならばどうやって?
「仕方がない。こっち側に扉がある。幸い空いていたからこちら側からそっちへ行く手段がないか探すことにする。」
「ひ、1人は危ないんじゃないんですか?」
「この状況じゃどうやっても一人でいるのはしょうがないだろう。後で会おうぜ。」
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