死の支配者にレクイエムを

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第三百六十七話 明鏡止水

明鏡止水

「・・・あ、そうだ。少し相談してもいいですか?」
僕は思いついてそう言いました。
「なんじゃ?」
「星奈お姉ちゃんを起こしたいんですけど・・・目を覚ましたらまた自分を責めはじめるかもしれないので・・・。」
「ふむ。心を落ち着かせる香を焚いたり・・・あとは目覚めてから心を落ち着かせる魔法をかける・・・これで良いか?」
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」
「うむ。容易いことじゃ。それに最近開発した魔法を試すいい機会じゃしな。」
そう言ったカーディー様は何やらいい匂いの香を焚き始めました。
「ではいきますよ。『夢よ終われ。』」
「『心よ静まれ。明鏡止水』」
僕たちの魔法が発動して少ししてのこと。星奈お姉ちゃんは、ゆっくりと目を開けました。
「・・・おはよう。星奈お姉ちゃん。気分はどう?」
「・・・か・・・なで・・・くん。」
「うん。僕だよ。気分はどうかな?」
「・・・・・うん。・・・大丈夫。・・・・・奏くんが生きていて・・・本当に良かった・・・。」
「僕もそんなに僕のことを気にかけてくれるお姉ちゃんがいてくれて本当に嬉しいよ。」
「ありがとう。」
・・・この世界は本当に・・・僕の命よりも大切なものが多すぎて困る。・・・なによりも僕の命よりも大切なものを守るには僕の命も守らなきゃいけないって言うなんとも大変なことになってて・・・さっさとクリフォトとの因縁をどうにかして終わらせたいところです。・・・そうすればきっと・・・平和に暮らせるから。

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