死の支配者にレクイエムを

looc

第三百五十九話 妖精成長

妖精成長

「・・・今です!!」
「了解!!・・・なら行くぞ。『不死者を切り裂け我が刃』」
そうして切り裂かれたフェニックスからはまるで血のように炎が吹き出てきました。
「・・・危なっ!!」
正義さんは慌てて飛びのくと油断なくフェニックスの様子を見ていますが・・・
「・・・なんていうか、思った以上にあっけなかったですね。」
僕はそのまま炎が薄れていくのを見ながらそう言います。
「・・・まさか、ここまでの効果があるとは・・・もう現れたりしないよね?」
「・・・重苦しい魔力の威圧感が無くなっていますし・・・たとえ何か現れても対して強いものは出てこないと思いますよ。」
「・・・まあ、そうだな。」
「・・・それに、転移がもう出来る感じがしますし。・・・さて、まあ、一応警戒しながら『原初の種火』を取りに行きますか。」
そうして『原初の種火』のもとにたどり着きましたが何も起こりませんでした。
「・・・何も・・・起こらないね。」
「ええ。・・・ロメ、よろしくね。」
僕がそう呟くとロメは突然現れて瞬く間に『原初の種火』を吸い込んでしまいました。・・・へぇ・・・こんな感じで持って行ってくれるんだったのね・・・って、え?
「ロメ?なんて言えばいいのか・・・カッコよくなってない?」
「・・・ご・・・・主人・・・?」
「・・・え?!今のもしかして、ロメ!?」
「・・・そう・・・だよ・・・ご主・・・人」
「・・・『原初の種火』を取り込んだから成長したとか?・・・ってことは他の子もそういうことができるのか?・・・でも、風と土の妖精用には何を渡せば・・・。・・・そして、大丈夫なんだよね?『原初の種火』を成長のために全て使っちゃったとかそんなことはないよね?」
少し心配になりました。

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品