死の支配者にレクイエムを

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第三百三十九話 探知成功

探知成功

と言うわけで、宝条さんの魔法の反応を確かめること二十三回、ついに探し物の反応を発見しました。
「おっ!?ここだ!」
「ついに発見しましたね。・・・どれくらいかかりそうですか?」
「・・・うーん、だいたい二日半くらいだと思うぞ。」
僕の問いかけに宝条さんは少し考えながらそう言います。
「そうですか。わかりました。・・・このまま行きますか?」
「準備ができてるならいいけど・・・。」
正義さんの言葉に僕は
「あ、準備は万端ですよ。・・・では行きましょう。」
と返事をしておきました。・・・実際に匣のなかに物資は大量に入っていますからね。
「了解!」
僕の返答に正義さんはそう応えると武器の位置を少し確認するかのような仕草を取りました。・・・いえ、実際に確認したのでしょうね。・・・なんせ、この先は山ほどゴーレムが襲いかかってくる場所なんですから。
「・・・来ますね。」
「よし、なら、まずは僕がやることにしよう。」
正義さんはそう言うと、腰の剣を引き抜き、駆け出しました。そうして、一度剣を振り下ろし・・・少し考えたようなそぶりを見せると、
「うん、よし、ほんの少しだけ補正があった方が良さそうだ。『英雄化・名もなき兵士』」
「・・・だれ?」
「・・・英雄譚とかに出てくる名前もない登場人物だよ。例えば、トロイア戦争の参加者みたいな感じのね。」
「なるほど。」
「まあ、逸話なんてないに等しいからほとんど補正はないけど、それでもないよりはましだからね。」
・・・なるほどね。・・・普通の魔力による身体強化よりは強いのか、それとも、重ねがけできるのかどっちがなんだろう。

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